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竹の伐採について
最近、竹を伐採する機会がありまして、伐採のコツをまとめておこうと思います。そこでわかった面白い事実と、今後の観察についてもまとめます。
伐採する目的
竹を伐採する目的は主に3つでしょうか。ひとつは、竹細工などを作る素材としての採取伐採。ふたつめは、竹林を管理するための間伐・管理伐採。もうひとつは、広がりすぎた竹を押さえ込む、または全滅させるための駆除伐採。どれであっても、伐採に最適なのは秋から冬、早春くらいまでです。冬は竹の成長も止まり、素材としても堅く、栄養が少ないので虫食いも起こりにくいです。また、駆除のためであれば、春~夏に伐採するのは特にまずいです。竹は夏に向けて成長しますが、この大事な時期に伐採されると、切られた部分から新たに芽を出したり、新たなたけのこを出す可能性すらあります(日当たりが良くなると、突然細いたけのこがでてきます)。
やっちゃ駄目なこと
竹を切る上で、絶対にやってはいけないことがいくつかあります。
・鉈などで斜めに切る
・地面ぎりぎりで切る
切れ味のいい鉈などがあると、つい細い竹などで試し切りしたくなりますが、斜めに切った竹をそのままにしてはいけません。
竹は竹槍などというものが作れるほど頑丈です。これが鋭くとがっていれば、その上にうっかり倒れたときの危険性は想像に難くありません。
竹を地面ぎりぎりに切ると、目立たない、低い切り株になります。竹はものすごく強いので、竹やぶを歩くときに切り株に引っ掛かると、思いっきり転ぶ元になります。とはいっても、竹の切り株を引っこ抜くのは個人では難しいです。
折衷案として、目で見てわかる程度に切るのがまだ安全です。
少し高めに切る
上記の通り、安全のためにも少し高めに切った方がいいのですが、もうひとつ、高く切ると別の効果があるとされています。竹をもうこれ以上増やしたくない場合、1m程度の高さを残すと、竹が「切り株ではなく本体が残っている」と勘違いして、新たな竹の子を出しにくくなるという説があります。
水がたまるように切る
竹の切り株を残したくない、早く朽ちてほしいときには、節の上のほうで切り、中に水が溜まるようにします。
そうすると、雨水が溜まり、菌類が繁殖し、切り口から腐っていきます。
傷をつけておく
同様に、竹の切り株を残したくない、早く朽ちてほしいときには、切り株の表面に傷をつけておきます。腐朽が早くなります。
中に蛙が
上記方法で切り株を残していたところ、面白いことに気付きました。中に水が溜まっていると、高い確率で中に蛙が入っています。早春に見たときに中で死んでいる個体を何体か発見したので、もしかしたら冬眠していたのかもしれません。フォルムはアマガエルに似ていますが、こんなに複雑な模様はないはずなので、今のところ不明種です。それにアマガエルは土の中で冬眠するはずなので、アマガエルだとすると冬眠ではなく、産卵を終えて休んでいたところなのかも。
当地は冬は雪が積もり、氷柱ができる程度には寒い山村です。
最初見つけたときは、僕が残した切り株のせいで蛙があらぬところで冬眠し、その命を失ったのではないかと罪悪感に苛まれましたが、よくよく調べてみると死亡個体は少数派で、大きな切り株ではほぼ100%生存していました。してみると、意外とこういう切り株は蛙のマンションとして優れているのかもしれません。
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