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犬の病気について気をつけたほうがよいことメモ


本記事を書いている時点で、うちの愛犬は末期の腫瘍で苦しんでいます。まもなくその命は尽きるところまできています。うちの子は幸い平均寿命よりは長く生きており、2つの大病をしたものの、運よく命に関わる前に発見できました。しかし、犬の癌(うちの子は正確には肉腫)は進行が速いです。対症療法はできても、長くは延命できないことが多い・・・

本記事は、愛犬と生きていく中で気付いた、特に病気に際して「これやっとけば良かったな」ということのメモです。知っておけば、愛犬と飼い主両方が幸せに暮らす一助となる記事であればと思います。犬飼いの人は、目次だけでも見て、「んっ?」と思った部分だけでもチェックしてくれると嬉しいですね。

愛護センター犬はおすすめ

うちの子は、愛護センター出身です。そこで思ったのが、「愛護センター出身の子は扱いやすい」というもの。愛護センターでは大勢の兄弟や同期犬と共に、優しい職員さんに可愛がってもらっているので、人懐っこい性格に育ちやすいのではないかと思っています。うちの子は人間大好きで、散歩中に人間を見つけると遊んでもらおうとグイグイいきます。


貧血症状は緊急事態かも(犬の輸血は難しい)

うちの子は、最初の大病が血液系の疾患でした。最初は元気が無い、風邪かな?と思っていたのが、2日後に急にふらつき、倒れてしまったのです。慌てて病院に駆け込んだところ、内因性の貧血でした。しかも重度。命をつなぐためには輸血が必要でしたが、犬の輸血は人間と3つの点で異なることを知りました。
犬の輸血はストックが無い
犬の血液型は複雑で、ドナーが見つからないと手遅れ
犬の輸血は高額になりがち

犬は人間ほど体が大きくなく、頭数も(人間より)少なく、輸血が頻繁なわけではありません。従って、犬の輸血用血液は基本的にストックしておくことが困難です。ストックは無いものと思ってください。そのため、基本的にはドナー犬を見つけて生体輸血をお願いすることになります。動物病院は基本的に輸血ドナー犬を外部に依頼することになりますが、相手のスケジュールもありますし、その金額もまちまちで事前には何もわかりません。

また、犬の血液型は複雑で、13種類以上あります。犬の場合、実は結構血液型を無視して輸血できるのですが、条件として輸血歴や喧嘩歴などがあります。厳密には二匹の血液を事前に少量混ぜてみて、チェックする必要があります。運が悪くドナーが見つからないと手遅れです。

このように、犬の輸血にはいくつものハードルがあり、時間の余裕がないとあまり選択肢がありません。最悪の場合、他県から出張で来て貰っての輸血となると費用も跳ね上がります。愛犬の命に代えられないですから結局は条件を飲むことになりますが、時間の余裕があればある程度手間をかけて探すことができます。

このように、犬の輸血にはいくつもハードルがあります。血液検査すればすぐわかるので、ふらつき等ははやめに受診しましょう。うちの子は運よく当日にドナーが見つかり、その後は投薬でなんとか乗り越えました。


最近のペットは本質的に医療費が高くなりがち

昔の犬は病院に行くことも稀でしたが、最近は動物病院に行く人も増え、医療費も増えています。ですが、「動物病院に行く機会が増えた」という人間の行動そのもので医療費が増える要因以上に、ペット自身の体の事情によっても医療費が増えている側面があります。
・寿命が延びたことで腫瘍などが発生する可能性が増加
・狂犬病ワクチンなどの副作用による病気も長期的にはありうる

人間も同じですが、寿命が延びると癌などによって亡くなる可能性が高くなります。昔はフィラリアや内臓疾患、感染症で死んでいた子が軒並み助かるようになっているので、その死亡頭数がそのまま老衰や癌による死亡頭数になっていると考えるとわかりやすいと思います。

また、ワクチンの副作用も指摘されています。狂犬病ワクチン等は、絶対に打つべきです。狂犬病ワクチンの恩恵は、何物にも代えがたいものですから打たないという選択肢はありません。しかしながら、ワクチンは免疫に作用するものですから、若干の副作用は指摘されています。まだ「疑いのレベルであり、本当だとしてもワクチンを拒否するほどのリスクではない」副作用ですが、「自己免疫疾患」を誘発するリスクはあると考えられているようです。つまり、ワクチンによって活性化された免疫が、自分の体を攻撃するようになるリスクです。うちの子は自分の血液に対する自己免疫が出てきてしまい、貧血になりました。稀ですが、出てきてしまうと医療費は高騰します。

ペット保険は6才くらいを目安に

一番後悔しているのが、「ペット保険はいっとけばよかったな」です。病気が発覚してからでも入れるペット保険はありますが、「年齢制限」は厳しいです。一般的には8才前後まで。もちろん、懐に余裕があれば飼い始めた当初からペット保険に入るのがよいと思います。が、そうも行かない場合は、先延ばしする人もいるでしょう。とはいっても、前述の通り、「ペットが医療を受けることで、低確率で医療費が高騰する場合がある」ので、少し余裕を持って6才までには、ペット保険に入っておいた方がよいと思います。

特に、血液疾患や癌や肉腫などは治療費が高額になりやすいので、保険対象に入っていることを必ず確認しましょう。


血液検査は優秀

病院にかかるようになってびっくりしたのが、血液検査が早くて優秀なこと。診察前に採血して、診察中の10分くらいで結果が見れます。ペットの体調が怪しいと思ったら、血液検査だけでも受けるといいと思います。


だっこできるといろいろ楽

犬が特にそうだと思いますが、診察中にだっこできると獣医さんも治療に専念できます。暴れたり噛んだりする子だとなかなか丁寧に診察したり治療できないので、飼い主が抱っこしておくとお互いのためになります。うちの子は抱っこが大好きなので、痛みを伴う治療のときはだいたい抱きしめてごまかしています。

おとなしくできる子は基本的に安上がり

おとなしくできる子、おとなしくできる姿勢がある子は一部の治療が安く上がります。点滴は針をさすのが結構痛いのにおとなしく針を刺される必要がありますし、さらにその後数十分間おとなしくさせておく必要があります。うちの子は、人間の足の間に挟んで頭をなでてやると安心しておとなしくしているので、比較的安定して点滴できました。暴れる子だと、鎮静剤を打ったり余計な手間と費用がかかるので、事前におとなしく座っている訓練ができていると役立ちます。ちなみに、自慢ですが、うちの子は特に訓練を受けているわけではありませんがおとなしくできます。

犬の病気は一気に悪くなる(こともある)

最後に、犬の腫瘍(癌や肉腫)は一気に悪化することが多いです。犬は人間の1/8の寿命なので、犬はほとんどのことを人間の数倍の速度で進行します。成長も早いですが、病気の進行も速い・・・。ですから、覚悟しておきましょう。僕はまだできてません。よく、「坂道を転がるように悪くなる」と言いますが、うちの子は「落下するように悪く」なりました。一日前までは抱っこできていたのに、今日は腫瘍が痛んで抱っこもできません。

長く苦しまなくてよいと思えばまだ救いもありますが、残される飼い主はおろおろするばかり。きっと、わかってても結局はあまりの進行の速さにうろたえるばかりですが、覚悟しておいてください。せめて、最後のときを無駄にしないように。


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