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2022/06/27 本読んでた。

筒城 灯士郎の世界樹の棺が面白かった。
久しぶりに叙述トリックもの読んだけど最後に認識が揺さぶられると気持ちいいなぁ。沙耶の唄とか思い出した。
びっくりして好きってなった。

ミステリのトリックにはもともと興味なくて、ただ驚きたくて物語を読んでる。破綻してても予想を超えた展開を見せてくれればいい。
誰かを驚かせようとすると実はっ〜でしたって話になることがあるけど、えげつなくきつい話になるほど感情が揺さぶられて面白いって感じる。
緊張と緩和の揺れ幅が大きいほど面白く感じるのかも。
これはメンヘラ気質な落ち込みやすい子ほど楽しそうなときはほんとに楽しそうなのと似てる。

筒城 灯士郎のデビュー作ビアンカ・オーバーステップも読んだ。
筒井康隆のラノベビアンカ・オーバースタディの続編を勝手に書いて出版が決まったらしい。まず作者が狂ってていい。名前も舞城王太郎のリズム感がある。

世界樹より完成度は低いけど、SFごった煮感が好き、スケールがでかいのもよし。言及されているパロディが多すぎてわからないものも多かった。紫色のクオリア、ハルヒ、京極堂、筒井康隆は言わずもがな、昭和世界では実在の芸能人とかでてきて笑った。中村玉緒の声が脳内で再生されて自分に驚いた。
すんごく自由で制約がない感じが好き。
構成によるミスリードがうまい。
未来世界の描写はほんとに良かった。
ARメガネを通してのAIショタとの交流のパート好きだな。
未来トイレも笑った。

最近ゼノギアスの解説動画見てて、むかーし友達の家でやったことあったんだけど懐かしいとか思いながら見てる。
この設定がえげつなくて好きなんだわ。
絶望的な展開がいきなり現れることを現代は拒絶するのか、なろうとかだとそういう成分ありません! とかあらかじめ書いてあることもあるし。
日常ものでハッピーだと思ったら絶望ってやっぱりいいじゃんって思う。
そういう予測できないところに面白みというか良さがある。
でも、予測できないものって脳の負荷が高くて疲れるってのはわかる。
だから予測しやすいなろう小説とかに流れるんだろうけど。
絶望があるからこそ光はより眩しく見えるんだよ!!!!!

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