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読了1.『急がなくてもよいことを』

流れていく時間に、
流されないように。
あの日の僕みたいに君が笑った。
あの日の父みたいに僕も笑った。
名前のない今日が、
いつか宝物に変わる。
或る人生の一瞬を描く
随筆漫画作品集

(帯より)


こんばんわ、柚乃です。

今回は、ひうち棚さんの『急がなくてもよいことを』(KADOKAWA)について感想をかかせていただきたいと思います。

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著者のひうち棚さんが2009年から2021年まで、毎日少しずつ丁寧に描いてきた随筆マンガ作品を一冊に。

友人がメモとツイートしたアマゾンのURL。
それがこの本を知ったきっかけでした。

一目見た瞬間、自分の好みの作品だと直感で思い予約ボタンを押していました。



読み終えた感想としましてとても儚く切ない気持ちになりました。

著者の生活の周辺で起きたことを絵に起こして読者により鮮明にイメージしやすいように描かれていて。
その抜粋された箇所は何か不思議な事件が起きたということは無く、ただ平凡で普遍的でなんて事ない日常で。
何気ないふとしたことが描かれていて。
そんなふとした瞬間を時間を大切にして過ごされたのが伝わりました。

生きる意味という壁にぶち当たる時があります。
一概にそうだとは言えませんが。
少なくとも私はまだ壁を登っている最中です。
何故生まれてきてなんのために生きて何をしたいのか。
でもそんなことは決めなくていい。
生きていればそれが生きる意味になる、は言葉が適正では無いかもしれません。
ですが生きていく上での大切な肝となるようなことを考えさせられました。

私は生涯独身の身で生きていこうかなと今は考えています。
ですが家庭を持つことでしか得られないことは言葉で表すには難しく、そしてとても素敵なことだと改めて実感致しました。
また、ご両親を大切にされている姿もとても素敵なことだと思いました。
勿論一般論で言えば当たり前のことという言葉で片付けられるかもしれません。
ですが大切にするべきであることに変わりはないと思います。

この作品は説明書きがありません。
記録が絵で描かれています。
説明がないことで読者に説いているのではないかと考えました。
なんてことの無い毎日がかけがえないことであり、また改めて身近なことから色々と考えさせられる作品でした。
読み終えた後に帯を見ると最初に見た時とでは言葉の重みや凄みが異なり、帯の言葉に念を押されるようなそんな気持ちにもなりました。
この作品に出会えて良かったなと思っております。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0936HD43D/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1


最後までお読みいただきありがとうございます。


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