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FC東京とスフィーダ世田谷の違い。両方大切だけど…

◆はじめに

 最近、FC東京の試合に行っていないな…

 僕のことを知っている人の中には「最近スタジアムで見かけないな…」、「最近アイツの旗、見ていないな…」、「興味がなくなったのかな?」とお思いの方も、もしかしているかもしれない。

 ご心配お掛けしてすみません!

 FC東京のこと、今でも大好き。ちゃんと結果も追いかけている!

 ただ、思いは以前に比べたら少し薄れているのかもしれない。「アウェイ行こう!」、「次の試合楽しみだなぁ」というような感情になることは、寂しいことにめっきり無くなった。“LOVE”だった気持ちは“LIKE”になっていると思う。このような感情になったことに、自分でも驚いている。

 その要因としてはやはりコロナ禍の世の中になって、それまでのように大きな声を出したり、旗を振り回すというような応援が2年近く出来なかったのが大きかった。

 スタジアムに足を運んではいたが、選ぶ席は決まってバックスタンド2階席の上段の方。大好きなクラブを応援はする気持ちはあれど、サッカーファンとして、目の前にあるサッカーを楽しむというようなスタンスに変わっていた。それはそれでその状況を楽しんでいたと思う。

 トーキョーが好きな気持ちは変わっていないけど、スタンスがここ2〜3年で少し変化した。

◆自分にとってFC東京とは

 ただ「興味がなくなった」とか「嫌いになった」わけではない。

 中高生の頃から、15年以上毎試合のようにスタジアムに足を運び、ゴール裏で大きな旗を振り回し、90分近く声を張り上げ、飛び跳ねていたし、その過程でスタジアムで出会った多くの仲間もいるし、良い思い出も悪い思い出もたくさん残っている。仮に誰かに「嫌いになれ」と言われてもそれはとても難しい話だと思う。自分の腹に自らナイフを突きつけるような感じだ。実際、ピッチには様々な形で交流をし、互いに認識し合える関係性になった選手もいる。そんな大切な仲間たちを反故にするようなことは、自分にはできない。

 自分の人生を豊かにする大きなツールであることは紛れもない事実だし、今でも心の中の大きな部分を占めていると思う。人生の半分以上、FC東京と共に過ごしているし、学生時代の思い出というとFC東京関連のことが多くなる。

 そういう意味で言うと、FC東京は自分にとって実家とか地元のような感覚である。

◆じゃあ、スフィーダ世田谷は?

 何故なでしこリーグ1部のスフィーダ世田谷の話なのか?

 僕のSNSをご覧になっていただいている方はご存知かもしれないが、現在スフィーダ世田谷のブラインドサッカーチームにゴールキーパーとして所属し、当面の目標である年末に行われる日本選手権出場を目標に、日々トレーニングであったり、地域貢献活動を行なっている。

 そこに至る経緯を簡単に説明すると前々からブラインドサッカーに興味があり、日本代表のゲームや国内の公式戦を観戦していく間に「この競技だったらできるかも」、「ゴールキーパーとして、いちプレイヤーとして携わりたい」という想いが強くなった。以前から面識のあった方がスフィーダ世田谷のブラインドサッカーチームを作ったという話をSNSを通じて知り、練習参加をお願いして晴れてチームの一員となり、日本ブラインドサッカー協会にも選手登録をした。

 だからと言って、スフィーダ世田谷のチームのファンではないし、あまり興味がない…

 スフィーダ世田谷で知っていることといえば、監督が元明治大学、グルージャ盛岡監督の神川明彦さんであるということだけだし、選手の名前と顔、背番号は全く一致しない。ゲームもほとんど観たことがない。本隊である女子チームの認識はその程度なので、それはもうファンとは言えない。まぁ、もう少し関わり合いが増えていけば僕ももう少し勉強するのかもしれないが…

 なので、完全にブラインドサッカーとしての関わり合いしか、スフィーダ世田谷とはないのかもしれない。だけど、年上、年下関係なく意見を言い合える良い空気感だし、それを許容してくれる良きチームメイトと一緒に日本選手権で良いパフォーマンスを出したいし、その先には国内のリーグ戦に参戦したいという想いがある。日本代表はまだ考えられない…

 スフィーダ世田谷は自分が現在プレーする、良いパフォーマンスを披露する場所。「現住所」なのかもしれない

◆「大切」という同じ言葉だけど、意味合いは違う  

 FC東京とスフィーダ世田谷、両方とも大切だけどその意味合いは大きく異なる。

 FC東京は、15年以上応援してきているし、その過程で様々な仲間が出来たし、良い思い出も悪い思い出もある。自分のサッカーの世界での「故郷」、「実家」のようなもので大切にしなきゃいけないアイデンティティーがそこにはある。

 対してスフィーダ世田谷はブラインドサッカーの世界で、自分がゴールキーパーとして良いパフォーマンスを発揮したい場所である。サッカーの世界での「現住所」のような場所だし、それも大切である。

 「現住所」での現在の生活も大切だけど、「故郷」、「実家」での生活も自分を形成する意味で大切なものだと思う。FC東京とスフィーダ世田谷の“大切”というのは同じ言葉だけど、こういう意味の違いがある。

 現在は、どちらかというとスフィーダ世田谷BFCでのトレーニングや地域貢献活動に重きを置いているが、僕の心の中には常にFC東京がある。チームに対する思いは変わっていない。FC東京で感じたこと、様々な思い出を大切にブラインドサッカーのピッチの上で輝きたいなと現在は思っている。 

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