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日記:噂の刀剣たちに会ってみた。

祇園祭の幕開けをした7月序盤に念願の「噂の刀剣展Ⅴ」に行っていました。
正直、夜勤明けで向かうもんだから集中力が持つのかが心配でした。
結果はもちろん、持ちませんでした!!!!()

今回の噂の刀剣展では「乱藤四郎~贋作オークション作品事件~」が個人的にメインディッシュでした。
自分は刀剣乱舞とリアル刀剣両方とも乱藤四郎が推しなのです。
基本的に粟田派の刀剣が好みで、乱藤四郎は特に好きです。歴史もそうですが、粟田の作りのなかでも珍しい乱づくろなのです。実際に日本刀剣博物技術研究財団さんの乱藤四郎の作品の紹介を見るととても大事にされてきた刀といえます。この時代、粟田吉光の刀剣を個人で所有できるのは数少ないです。メンテもありますが、基本的に適した機関や美術館に渡したりなどしてしまいます。しかし、個人で持ち続けるのは「家宝」である今までの歴史があってのことでしょう。

この展示ですが、株式会社ブレストシーブさんがまず気になったってのが第一印象でした。しがない素人の刀剣好きなのでプロの方などはすでに知ってても可笑しくない会社様でしたら恐縮なのですが、私は初めてこのブレストシーブさんを知りました。
概要欄を拝見すると、あれここって仙台で民事訴訟のあったアレか…?と来国次と長船派の長義と兼元の三本。実際に展示にあったので「ああこれが・・勝ち取った刀ですか…」と結構いろんな意味で感動。

展示方法で結構面白かったのが「目で視る」というテーマの展示だったので、学びながら見れるということでしょうか。結構刀剣の展示で「匂い」や「沸(にえ)」、「金筋」などわかることは少ないです。
でもこの展示では、わかりやすく実際の具体例もあって最高にわかりやすかったです。肌の違いや時代によっての刀のそりの違いなど、比較しやすいのは所有する刀剣の数が多いからこそできる手腕です。
いやあっぱれ。

視力の限界が訪れることを前提としていたため、新新刀は少し飛ばしてしまいました。残念。
しかし、今回の展示で「相州伝正宗秋広(秋廣ともいわれる)」を見れたのがとてもとても嬉しかったです。


湯河原町「木村美術館所蔵」
相州住秋広in木村美術館

神奈川県湯河原町、今はすでに閉館してしまった木村美術館に秋広は鎮座してました。
皆焼(ひたつら)の脇差で大変美しいです。皆焼といえば「長谷部」ですが、個人的にはこの脇差の秋広も浮かんできます。
実は、粟田口と正宗には結構繋がりがありまして。作風が似るものがあったりします。それもそのはず子弟関係があったのではという声があります。
京都⇔鎌倉などで刀鍛冶があったころ交流があったと推測され、実際に湯河原には鍛冶屋という地名があり噂では正宗一派がいたのでは?というのもあったりなかったり(笑)
まあ、小田原の早川や湯河原でも砂金などが取れたことから玉鋼が収穫されてた歴史はあるかもです。そこまで調べてませんので一応妄想です(笑)
実はこの写真を撮ったときもう閉館するかもしれないって館長さんの奥様から言われたんですね。後継者も維持とかの設備費などもあり閉館する流れになったって言われてしまいました。奥様もご高齢で館長さんはとても品のあるコレクターなんだなって木村美術館を見てそう思いました。まじて展示レベルが半端なかったです(笑)
大事に展示しているものなんで、手入れとか聞いたら本阿弥家にお願いしており閉館前に手入れをお願いするとき一緒に見るか?と聞かれたがその時はまだ20歳過ぎのにわか刀剣ファンあまりにもビッグな方だったもんで尻込みしてしまいました。これが本当に後悔してます。

余談だけど、湯河原には五郎神社っていう神社がありましてね。。。
正宗はのちに名を岡崎五郎入道と名を改めているんです。
この五郎神社は湯河原町鍛冶屋にあるのでなんらかの繋がりがありそうなのは面白いですよね。

とまあ、ふと今はなき木村美術館のことを思い返すいい経験でした。
もし噂の刀剣に行かれるようでしたら、熱中症対策でかつ、平日に向かわれることを強くお勧めいたします。

ではでは~~。





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