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食事とスポーツの結びつき 〜トップアスリートからスポーツ児童が学べること〜

はじめに
これは私が大学の授業で書いたレポートに少し修正を加えたものです。
スポーツをする上で食事って大切ですよね。
写真がガッツリ球場メシですみません。笑
球場メシ、美味しいですよね。
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最近、食事への関心が薄れていると共に、何も考えず食事をとりスポーツをする子供が増えている。食事とスポーツに結びつきはあるのだろうか。私は上手く食事をとることでパフォーマンスが向上すると考える。

そもそも身体に大切な栄養素とはどんなものなのだろうか。まず有名なのが五大栄養素である。炭水化物、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミン。このことについては多くの人が知っていると思う。大切なのはその5つの栄養素がどのように働くかである。働きは大きく分けて3つ。「エネルギー源」(炭水化物、脂質、たんぱく質)「カラダづくり」(脂質、たんぱく質、ミネラル)「体調を整える」(ミネラル、ビタミン)だ。この5つの栄養素と3つの働きを頭に入れて、バランスのとれた食事をとらなくてはいけない。
では、この栄養素をどのようにパフォーマンス向上につなげるか。ここでジュニアのためのスポーツ食事学(注1)に記載されていた「試合当日の栄養戦略」を引用する。
「試合前に必要な栄養素は、なんといっても炭水化物(糖質)です。試合開始時間の3〜4時間前に炭水化物(糖質)の多い食事をすませます。」
このようにエネルギー源になるものを中心にして試合でエネルギー切れを起こさないような食事をとると、パフォーマンス向上に繋がることがわかる。トレーニング時にはカラダづくりのための食事、それに加えて普段から体調を整えるための栄養素をプラスすれば立派な栄養戦略なのだ。難しそうに見えて簡単なのである。

ここで、トップアスリートの発言から食事とスポーツの繋がりを証明する。
川崎フロンターレの中村憲剛はインタビューで、
「小さい頃は食に興味がなく、食べなかった。しかし高校生になって指導者に指示を受け、食に関しての意識が変わり食べるようになった。練習も漠然とやっても意味がない。食事も同じ。考えて食べることが大事。」(注2)
と述べている。
また、東北楽天ゴールデンイーグルス(現東京ヤクルトスワローズ)の嶋基宏は、
「1日でも長く野球を続けたい。そのためには好きなものでも考えて食べる。目標を立ててカラダづくりをすることが大切。」(注3)
と述べている。
トップアスリートが食事を意識してとっているということがわかる。各スポーツの目標となる選手たちがこのように述べているのなら必ず繋がりがあると証明できるだろう。

それではスポーツ児童の食事は具体的にどのようにすればよいのだろうか。実際にジャイアンツジュニアチームの元メンバーのお弁当のひとつを紹介する。ジャイアンツジュニアは東京都、川崎地区の小学6年生を選抜し編成された野球のチームである。ここで紹介するお弁当はチームに所属していたメンバーが中学生になってからのお弁当だ。(注4)


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栄養素に加えて食べやすさも意識していることがわかる。そして大切なのが補食。エネルギー切れを起こさないためにも補食をとることが大切だ。

以上の理由から、私は食事とスポーツには結びつきがあり、上手く食事をとることでパフォーマンスが向上すると考える。
ここまでは児童の親向けの話がほとんどであったが、最後に児童に向けての話をする。

埼玉・戸田市にある東京ヤクルトスワローズ戸田寮の食事は定食スタイルではなく、ビュッフェスタイルだ。これは選手が自分で自分には何が必要なのかを考えて食事をとるためなのだ。食堂には「気付きのポイント」がちりばめられている。「先発投手は登板日にどの栄養素を摂取したらいいか」などと、ポジション別に書かれた食事表が掲げられている。また、食材の特徴や栄養素が読み物となったシートがクリアファイルにまとめられ、選手がいつでも手にできるようになっている。(注5)
一番大切なのは、自分で食材を選んでトレーニングできる能力を付けることである。これを忘れてはいけない。

(注1)柴田麗 「ジュニアのためのスポーツ食事学」(2012/11/3) P62より
(注2)同上 P48より
(注3)同上 P74より
(注4)同上 P118より
(注5)アスレシピ(2017)「新人時代に自分で食事を選ぶトレーニング/ヤクルト寮めし」https://athleterecipe.com/column/1/articles/1776214 より(2019/12/23閲覧)

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