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【アオシマ】織田信長【戦国の名将シリーズ・1】

ミニチュア&ジオラマ事始め・・・・アオシマの「戦国の名将シリーズ」

子どもの頃から「もの作り」が好きでした。ともだちの家に遊びに行ったときなど、友だちが作っている自動車や戦車、飛行機のプラモデルを、うらやましそうに眺めていた記憶があります。
小学校高学年。日本の歴史に興味をもち始めた頃、よく行っていた町の模型屋に、武田信玄・上杉謙信・織田信長・豊臣秀吉・徳川家康といった戦国の英雄たちのブラモデルが並べられているのが目に入りました。
ケースにはそれぞれの武将の経歴や有名な合戦について記され、完成したプラモデルを使用した合戦の一場面=ジオラマを再現した写真が掲載されており、そのカッコよさに魅了されました。
1つのプラモデルの値段は200円。子どもの小遣いで買うにはちょうどよい金額でした。
発売元は「アオシマ(青島文化教材社)」という会社でした。子どもながら「田宮模型(タミヤ)」は知っていましたが、「アオシマ」は初めて聴くプラモデルメーカーでした。
並べられた商品を見比べ、「上杉謙信」を買い求めました。これが、私とミニチュア&ジオラマの事始めでした。

その後、武田信玄・織田信長と買い求めましたが、後が続きませんでした。私の家では、小遣いを使って買う場合であっても親の許可が必要で、しかも親は私の模型趣味をあまり喜ばなかったのです。
当時の私は、学校の「水彩絵の具」とプラモデルの「塗料」の区別も付いていない上に、塗装の技法も知らず、パーツから切り離した部品を、塗装もせずに接着した粗末な仕上がりでした。そうして完成した戦国武将たちも、いつしかどこかに散逸してしまいました。

その後・・・・

その後、時は流れ、ヤフオクで子どもの頃に胸を躍らせた「戦国の名将シリーズ」が出品されていることを知りました。子どもの頃のリベンジにと、いい歳した大人が買い求めて製作したのが、これから紹介する一連の戦国の名将シリーズです。
かつて200円だった戦国の名将シリーズの価格は、1個が3000~4000円台に爆上がりしていましたが・・・・

戦国の英雄 織田信長

天下統一を推し進め、目前で本能寺の変で斃れた織田信長です。

戦国の名将シリーズ Vol.10 織田信長

騎乗した織田信長と槍を持った側近の武将=馬廻衆。唐傘の馬標。
後で紹介する豊臣秀吉や徳川家康に比べると寂しいのですが、織田信長のミニチュアは、先行して発売されていた「武将」「騎馬隊」「槍隊」「弓隊」「鉄砲隊」と組み合わせて、長篠の戦いのジオラマを構成するようになっていました。当時は・・・・私の小遣いと親の理解、私の技術が続かず実現できませんでした。今は・・・・私の情熱が追いつかず実現していません。今後も実現しないでしょう、たぶん。

織田信長 向かって右斜め前から
織田信長 向かって右斜め後ろから
織田信長 向かって左斜め後ろから
織田信長 向かって左斜め前から

顔、表情の塗装が拙いのは、私の技術の限界です。
ただ、今だからわかることですが、アオシマの戦国の名将シリーズは、全体にパーツの作りが粗雑でした。組み立てているとパーツが合わなかったり、細かい部品が壊れてしまったり、細長い部品が折れてしまったり・・・・
この織田信長を作ったのは3年前(2021年)の夏なのですが、「唐傘の馬標」が笠の重さで早くも傾いでいます。折れてしまう日もそう遠くないでしょう。
当時も今も、プラモデル製作の最大手は「田宮模型=タミヤ」で、そのミリタリーモデルは緻密そのものです。タミヤのミリタリーモデルのラインナップにある「ドイツ兵セット」「アメリカ兵セット」「日本兵セット」等とアオシマの「戦国の名将シリーズ」を比べると、同じ1/35スケールながら気の毒なほどのディテールの差です。

後にアオシマは「戦国の名将シリーズ」に続いて、1976年に「赤穂浪士シリーズ」を発売しました。前年1975年のNHK大河ドラマ「元禄太平記」の大ヒットに便乗したのでしょう。田宮模型も同時に「赤穂浪士シリーズ」を発売しました。田宮模型の赤穂浪士シリーズは、考証は正確、ディテールもさすがの細かさでしたが、さして評判にならず、今ではタミヤのファンからは黒歴史扱いされているようです。
アオシマの戦国時代シリーズは、1977年春に「戦術シリーズ」5作品を発売して幕を閉じました。1975年から始まったこのシリーズ、けっこう長続きしたようです。
アオシマは今でもこれらの歴史情景シリーズの金型を用いて、「小田原城の戦い情景モデル」「関ヶ原の戦い情景モデル」「島原の乱情景モデル」「江戸絵巻情景モデル」を発売しています。
ディテールのショボさと部品のもろさは、相変わらずのようですが・・・・

<次回 豊臣秀吉>

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