医療ソーシャルワーカー④(予想)

 先日の事例の一連の退院支援は簡単にかつスムーズに調整出来た例を挙げましたが、実際のところはそうはいきません。
  
 まず高齢での入院患者についてはADL(日常生活の動作)、認知力の低下はあるものだと予想していきますし、実際に落ちることが多いです。

 しかしながら本人はもとより家族は治療しに病院に来たのだから元気になって退院するのが当たり前と考える人も多かったりします。

 なのであらかじめ病棟看護師とコミュニケーションを取りながら、入院時の家族の反応を確認したりします。
 例えば、入院を機に施設入所を考えていることや、トイレまで歩けるようになるまでリハビリをしてほしいなど家族の希望や考えを聞いてもらえると
医療ソーシャルワーカーとしては退院支援のスタートダッシュがきれるので助かります。

 
次に主治医の考え、方針を確認することも重要です。
医師の治療方針は様々で、治療が終われば即退院。ADLの低下?介護?関係ないでしょ。治療が終われば今日にでも退院して良いよ。

だって治療して良くなったんだから!

的な医師も入れば、治療は医者の仕事、退院支援はソーシャルワーカーの仕事と業務のすみ分けもしつつ必要な情報共有をしてくれる医師もいます。
なので私の場合、カルテを見るときに主治医が誰なのかを確認し、過去の経験からどんなタイミングで退院許可を出してきそうなのかも想定していきます。

まずは院内スタッフとの情報共有を図り、ある程度退院までのスケジュールを予想していくことが院内のソーシャルワーカーをしていく上で重要な能力ではと考えています。

引き続き退院支援のお話をアップしていきたいと思います。


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