『解剖学的にSMプレイを考える会』のはじまり
こんにちは。『解剖学的にSMプレイを考える会』共同主催の一人、ゆなです。
本ノートは『解剖学的にSMプレイを考える会』の許可を得ていますが、ゆな個人の思想が書かれたもので、思想については『解剖学的にSMプレイを考える会』を代表するものではありません。
『解剖学的にSMプレイを考える会』は、2023年12月に立ち上がりました(当時のXポスト)。
開催回数も2回を数えた今、私たちがどのような思いで会を運営しているのかを改めて文章で残しておくため、本記事を書いています。
『解剖学的にSMプレイを考える会』ができるまで
『解剖学的にSMプレイを考える会』とは?
解剖学的にSMプレイを考えたい者たちの集いです。(公式Xアカウント)
『解剖学的にSMプレイを考える』ことを目的とした会を、池袋のYoridokoroにておよそ隔月で開催しています。
主催はりさ、ゆな、はやと。
はやとくんがこの会を立ち上げました。
今回の記事では、『解剖学的にSMプレイを考える会』の開催までに話し合ったことをまとめようと思います。
『解剖学的にSMプレイを考える会』の背景
私は、受け手として、SMプレイに安心・安全を求めているわけではありません。SMプレイがリスクに対して責任を取れる”大人”だけができる遊びであることを理解して、それでもそうする他ないのでSMプレイをしています。
ただ、プレイ時に責め手側、受け手側ともにプレイの危険性を適切に把握できていないと、予想しなかったダメージが受け手側に残る可能性が高くなってしまいます。
いくら安心・安全を求めているわけではないと言っても、そのような事態は責め手、受け手ともに避けたいと思います。
私たちは、プレイの危険性が適切に把握されない原因として次のような可能性を考えました。
科学的な根拠の有無はプレイの危険性をより正確に予測するための一つの指標にすぎませんが、私たちは一つの立場として、科学的な根拠に価値を見出す姿勢をとりました。
では、プレイの危険性をより適切に把握するためには、どのようなことが可能でしょうか?
私たちは、それぞれ原因に対応するものとして次のような方法を考えました。
これらを満たす機会として、科学的な根拠のある加虐/被虐の方法をみんなで考えてその情報を共有する会、さらに現実的にアクセスしやすい分野としてまず解剖学を選択し、
『解剖学的にSMプレイを考える会』の開催が決まったのでした。
『解剖学的にSMプレイを考える会』の目的
改めて、会の目的を次のように設定しました。
3.を設定した理由は、解剖学的な知識を学んだとしても『安全なSMプレイ』はあり得ず、正解は存在しないと考えたからです。
そもそもSMプレイにおける『安全』をどう定義するかにもよりますが、仮に責め手、受け手双方が予測した通りのダメージを受け手に加えることが『安全なSMプレイ』だとするならば、そのためには責め手、受け手にとって不確定な要因がゼロである必要があります。そのような予測を行うことは人間には不可能だと思います。
より安全なSMプレイのためであっても、少なくとも解剖学的な知識だけではなく生理学的知識、臨床的な知識など様々な知識から複合的に考える必要があり、自らの知識を過信すること、思い込みが一番の邪魔になると考えました。
『解剖学的にSMプレイを考える会』で採用する方法
目的を達成するために、本会で採用する方法を以下のように考えました。
『解剖学的にSMプレイを考える会』の限界
目的でも触れましたが、本会は安全なSMプレイをするためのものではありません。そもそも、安全なSMプレイは不可能だとすら考えています。
本会は、より適切なSMプレイを行うための方法について考え、議論する会です。もちろん、解剖学的知識単体を学んだからと言って適切なSMプレイが可能になるわけではありません。少なくとも、生理学的知識、臨床的な知識などその他の様々な知識を複合的に考えて判断することが、より適切なSMプレイのために必要であると考えられます。
まとめ
こんな感じの議論を経て、『解剖学的にSMプレイを考える会』は立ち上がりました。
次回は、実際に開催された『解剖学的にSMプレイを考える会』の流れを紹介しようと思います!
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