小さい子は本当に簡単に英語を覚えているの?(1)
年中から小1までを海外で過ごした帰国子女が0歳から小1までアメリカで子育てして気づいたことを発信。
一般的に子供は言葉の習得が早いと言われますが、本当に簡単に英語を習得しているのでしょうか。
赤ちゃんの特技ってなんでしょう?
私は「繰り返し」が大好きなことだと思います。
赤ちゃんって飽きずに同じことを繰り返します。
ずっと手足をバタバタしたり、手をグーパーしたり
同じ動作を飽きもせず永遠と繰り返す生き物だと思いませんか?
それしかできないからというのもありますが、
何度でも「いないいないばあっ!」で心の底から笑ってくれるのは赤ちゃんくらいです。
子供が同じYoutubeを延々と見ていることってよくありますよね。
親からみるとよく飽きないね。と思いますよね。
赤ちゃんは繰り返すことで、体の動かし方や言葉を覚えていくのです。
言語習得において苦も無く繰り返せるのは、とても有利なことです。
だから、小さい子供は習得が早いと言われるのではないでしょうか。
この黄金期に二言語、三言語やれば簡単に言語を習得できるって考えますよね。
でもちょっと待って。
日本人の日本で生まれ育った3歳の子どもを想像してみてください。
3歳ってどの程度話せるでしょうか?
3年以上も起きている時間ずっと日本語漬けで毎日、家族と話し、テレビを見ていてもあれしか話せないんですよ。
同じくらいの期間、英語の勉強をしてきた高校1年生を想像してみてください。毎日数時間、英語を勉強しただけで3歳の子どもよりは確実に流暢に話せると思いませんか?
本当に中学生よりも3歳のほうが簡単に言語を習得してるのでしょうか?
それでは赤ちゃんはどうやって言葉を習得しているのでしょう。
それは、お腹の中にいるころから言葉の勉強は始まっています。
赤ちゃんはお腹の中で母親の言葉を聞いているそうです。
母親が話す言葉ははっきりは聞こえないけれど言葉のリズムを聞いて、文章の中でどこで言葉が切れるのか学んでいるそうです。
生後間もない赤ちゃんでも日本語と外国語の区別がついているのです。
たとえば、私たちが全然知らない言語を聞いたとき、
一単語を抽出して聞き出すことは難しいと思いませんか?
赤ちゃんは親が繰り返しかけてくれる言葉を聞き取って一つずつ単語を習得していくのです。
でかけるまえにおむつかえようか、そろそろおむつかえようか、おむつきもちわるい、おむつおもたそうだね、おねえちゃんがおむつとってきてくれたよ、それおむつだよ
という具合に、なんども「おむつ」という単語の入った文章を聞き、それと同時におむつを交換してくれる動作を経験して、「おむつ」という単語を習得していくのです。
赤ちゃんはこれを全ての単語に行うのです。
なんとも涙ぐましい努力ですよね。
それを二言語で育つ子供は両方の言葉で行う事を考えると私だったら気が遠くなっちゃいます。
はじめて英語環境に入る子供は、英単語がどこで切れて、どんな意味を持つのかという事から学び始めるのです。
たしかにそんな状態から言語を習得できるのですから、言語の天才であることは間違いないですが、果たして本当に効率の良い方法なのでしょうか?
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