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ニューヨークで卵子凍結⑤ 投薬

今回は、実際の投薬について書こうと思います。繰り返しになってしまうけど、私が使った薬は下記の5種類でした。

  • Gonal F(Gonadotropin - FSH):卵胞を成熟させる(ペン型の注射)

  • Menopur(Gonadotropin - HMG):卵胞を成熟させる(普通の注射器型)

  • Cetrotide(GnRH Antagonist):排卵を抑制する(普通の注射器型)

  • Ovidrel(Trigger Injection):排卵を誘発(普通の注射器型)

  • Lupron(Trigger Injection):排卵を誘発(普通の注射器型)

はじめての注射

全部自分で注射を打つのですが、病院からの説明はYouTubeのみ。オリエンテーションの資料にも、注射の紹介動画の URL(しかもNYUの病院作成とかじゃなく、CVSとか他の薬局が作ってる動画)が載っているだけ、サイクル開始後1回目の通院でも、ナースにYouTubeで検索する時のキーワードを伝えられるだけ。「今日からだけど、大丈夫だよね?」って。

注射1日目は、1人で静かにお腹に針を刺す自信がなかったので、イベント感覚でテンションを上げるために、近所に住んでいる友だちに付き合ってもらいました。想定よりも少し複雑で、一緒にYouTubeを見ながらあーでもないこーでもないって試行錯誤し、結局準備を始めてから終わるまで1時間ぐらいかかったような。毎日、2時間程度の枠で同じ時間帯に注射を打つ必要があって、初日の時間はその後2週間の予定に影響するので重要です。私の場合、病院から指示された量のMenopurを投与するには2つの瓶を合わせる必要があったのですが、病院から指示された量、薬の瓶に表示されている量、YouTubeの動画で使われている量、それぞれがmlやら unitやらいろんな単位が混在していて、結局何個注射すればいいの?!っていうことを理解するのが大変でした。準備が完了した時には、やっとできたっていう安堵感と疲労感で、注射が怖いなんて言ってる余裕も時間もなく、無心ですっと打てました。普段は採血のときも、針を刺す瞬間とか目をつぶってるぐらいなんだけど、意外とやればできるものですね。
基本的にどの注射もそんなに痛くはないし、手順がわかれば時間もかからないけど、Menopurだけは最後まで薬を入れる時に毎回ちょっと鈍痛がありました。見た目は他の注射と変わらないけど、針が少し太かったりするのかな。

投薬スケジュール

開始後5日間は、夜にGonal FとMenopurを投与、6日後から追加で朝にCetrotideも投与するようになりました。採卵直前はMenopurをスキップする日があったり、微調整が入りましたが、基本的にはその3種類のお薬を6日後から採卵2日前まで続けました。採卵2日前の夜(採卵の35時間前)に、Trigger InjectionsとしてOvidrelとLupron、採卵前日の朝(採卵の大体24時間前)にLupronをもう1回投与して、投薬は終わり。最後のTrigger Injectionsは、2回ともアラームをセットして、時間ピッタリに注射してね!ということを念押しされました。にもかかわらず、2回目(採卵前日)のLupronを注射する15分前にアラームをセットしていたのに、なぜかその瞬間にふっと仕事に気をとられ、気付いたら注射の時刻を20分過ぎて泣いた、というハプニングもありました。これで2週間の投薬が水の泡?!と半分パニックになりつつ急いで打ち、急いで打ったら打ったで、量を間違えたかもしれない・・・と不安になり。注射は本当に神経をつかいました。半泣きでナースに電話したところ「20分なら大丈夫よ!心配しないで」との返答をもらって、ようやく安堵して投薬を終えました。

投薬中に気を付けたこと

食事については、病院からはプロテインと水分をいっぱいとるように、と言われたぐらいで、お酒も飲みすぎなければ飲んでもOKということでした。投薬5日目以降はウォーキング以外のワークアウトは基本的に禁止と言われていたのですが、リラックス系のヨガなどゆるーい運動でお腹を圧迫しないようなものであればOKとのことだったので、ときどきヨガに行ったり、よく歩きました。あとはスチームサウナもOKだったので、サイクル後半にお腹が張り過ぎてヨガも辛いっていう時は、スチームサウナに行ってました。
まぁ何より、夜に予定があっても注射の時間があるので、23時には帰宅しなきゃ!というプレッシャーがあって、それが私にとってはいちばんの制限だったかなと思います。お酒も飲みすぎなければOKと言いつつも、さすがに少し気が咎めたので、1杯程度にとどめたり、後半はあんまり飲まないようにしていました。

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