まいにち日記
〜赤ちゃん、鹿が邪魔にならない社会をつくろう〜
昨日は、立命館大学草津キャンパスまで
アリス・ウォータースさんのお話を聞きに行ってきました。
我が家からは電車で１時間４０分ほどかかり
”遠いな〜”と思っていたのですが
なんの！そんなの近い方。
東京からお越しの方も結構おられたようで
アリスさんの人気のほどが窺い知れました。
会場にアリスさんのレストラン
シェ・パニーズに
いかれたことがある人がおられ
シェ・パニーズに行っても
シェフ以外の事業もなさっている
アリスさんにお会いすることは
とても難しいらしく
”やっと、お会いできました〜”と
喜んでおられました。
アリスさんにお会いできるなんて
奇跡に近いものだったということ
申し込みの際、薄々は感じてましたが
会場に行って
それが本当であるということに気づきました。
アリスさんの講演会のことを知ったのは
父が残していった
京都の物件の管理をしに行く途中のことでした。
市バスの中で、携帯を見ていた時、
ふいにアリスさんの講演会のお知らせが上がってきたのです。
それは一瞬の出来事でした。
すぐに申し込んだのですが
申し込みが終わると同時に
その情報は消え失せてしまったのです。
いくら検索かけても出てこない。
”今のは本当だったのだろうか？”と半信半疑になりました。
結局、情報が検索に引っかかり出したのは
講演会が間近に迫った10月に入ってからでした。
それで本当にあることを確信し
昨日出かけたのですが
立命館草津キャンパスは
日本の大学とは思えないくらい
広々として緑に囲まれた
素晴らしい環境の中にありました。
これは、アリスさんも感動なさっておられました。
大学のキャンパスを歩きながら
父の母校であることを
しみじみ感じてました。
父は中学校から大学まで立命館でした。
父の時代は大学は京都の衣笠キャンパスでした。
20代終わりに
雑誌でアリスさんを知り
ずっと憧れていたので
今回の講演会、
父のお導きかなと思いました。
アリスさんは小柄で穏やかな女性でした。
ちょっとお加減がすぐれないのか
小声でお話をされました。
通訳の方が
とても素晴らしくて
アリスさんのことを
きちんと理解なさった上での通訳は見事でした。
そんな通訳に聞き惚れました。
最近、荒れがちな会見を見聞きすることが多い中で
主催者、大学と連携が
見事にきちんと取れた講演会だったのは素晴らしかったです。
立命館が行っている食のマネージメント学も
少し紹介され
それもとても興味深かったです。
こういう言い方は失礼ですが
掘り出し物の講演会でした。
昨日は、三位一体の講演会でした。
アリスさんのお話の中で
一番心に残っているのは
庭に植えている野菜を鹿に食べられないように
庭に鹿用の菜園を別に作っている。
学校給食に地産地消のオーガニックを使うことで
みんなが潤う経済を作りたい。
会場にいた赤ちゃんがぐずったので
お母さんが会場から出ようとしたら
”どうぞ、そのままいてください。
この赤ちゃんの未来のためのお話を
私はしているのですから。”とおっしゃたこと。
そう、昨今の日本では
赤ちゃんや小さな子供は
邪魔な存在として扱われる傾向がありますので
この言葉は、特に響きました。
私たちは共存共栄
全体の一部ということを
この数十年の間に
忘れてしまっていた。
そんなことを
お話を聞きながら思いました。
もっと、緩んだ目で相手を見ることが
私は大事だと思います。
今の社会は互いに監視し合いながら
相手を見ているところがあります。
これは緊張状態が続く
リラックスできない社会です。
そうなると、訳のわからない犯罪も増えます。
緊張をほぐすには
そんな誤作動とも思える行動をするしか他ならないこともあるのです。
あまりにも高圧的な家長がいる家庭も同じです。
家族は緊張を強いられ
その家族は歪んだ自己認識を持つようになり
強迫的な行動に走ったりします。
緩んだ目で相手も見る社会は
それとは真逆で
多少の失敗は許されます。
失敗の許される社会は
チャレンジすることを怖れなくなります。
その方が繁栄するんです、本当のところ・・。
子育ては緩い感じでやらないと
親も子も潰れてしまうと
子育てしながら思いました。
こんなことを
アリスさんのお話を聞きながらつらつらと思いました。
実際のアリスさんは
雑誌の写真の
カリスマのエネルギーは感じられませんでした。
それより、小柄な可愛い女性という感じでした。
本当のこの方が
世界にスローフード文化を広めた人なの？というくらい
謙虚な穏やかな女性でした。
でも、何かのスイッチが入った時は
ば〜っと強く若々しいエネルギーが出て
”あっ、やっぱりアリスさんはカリスマだ！”と思いました。
アリスさんのオン、オフすごいです。
オラオラやドヤドヤエネルギー一切なし！！
アリスさん、ご高齢になっておられるので
どんどん若い人達が
バトンを継いでやっていかねばなと思いました。
種を蒔いたのはアリスさん、
その種をもっと大きな幹にしてくのは
後輩の私たち。
主催者の方たちはまさに40代くらいの働き盛り
こんなすごい人たちが
日本にいることに感動しました！
日本、全然捨てたもんじゃない！！
若くもなく、高齢でもなく
中途半端な60歳の私にできることはなんだろう？と
帰りのバスの中で
一生懸命考えました。
まだその答えは見つかっておりません。
ただ命のあるかぎり働こうと思いました。
自分の面倒を自分で見ることができるようにはなっておこう。
困ったときは、素直に助けを求めよう。
そして、困ったと誰かに言われた時は、
気後れなく手を差し伸べよう。
あらためてそう思いました。
今日は午後からYummyかく語りきです。
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