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<叱る依存>がとまらない

図書館から「予約資料の準備が出来ました」連絡が来た時には、何故その本を予約したのかを忘れている事がよく有る。この本も、そんな一冊だった。

読み進めていく内に、ああ、この本に出会えて良かった、と思え、自分メモとして、また、少しでもこの本を手に取って下さる方が増える様に、との祈りも込めて、記事化することにした。

人は何故「叱る」のか。
「相手のためを思って」とか「社会的正義のために」とか大義名分を掲げているかもしれないけれど、結局のところ、叱る側の「処罰感情の充足欲求」を満たしているだけの場合が多く、それを止められない状態が<叱る依存>である、と。

そしてこの<叱る依存>は個人だけの問題ではなく、社会の病である、と。

そう言われてみると、今の日本社会は、この「処罰感情」が途轍もなく膨れ上がってしまっているんじゃないだろうか、と思える。

無意味な校則然り、少年法の厳罰化然り、次々と発生する炎上案件然り。

そしてそれは、法律を定める政治家が<叱る依存>に陥っている可能性があり、その政治家の支持者たちもまた、処罰感情の充足を求めているのではないかと。

もう一つ、とても刺さったのが、「学習性無力感」の話。
体験した苦痛に対して、自分では全くコントロール出来ない状況に置かれると、人は適切な努力行動や逃避行動を取れなくなってしまうと。

意味の分からない校則を無理やり守らされ続けていれば、理由も分からず提案を却下され続けていれば、、、そりゃね。

内容をくどくど書いても、私の文章力では伝わらないと思うので、特に自分に刺さった部分だけ抜き出して、少しでも「面白そうかも」と思って下さった方は、是非、書籍を読んでみて下さいませ!


<叱る依存>がとまらない
2022年2月17日第一刷発行
著者  村中直人
発行者 株式会社紀伊國屋書店
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784314011884



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