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【2,649】12.21.2016:歯医者、雨、電気とガス、ベーコンポテイトゥ

先週予約した歯医者へ向かう前に、車を、行き付けのメカニックへ預ける。以前から直そうと思っていたブレーキ液漏れとブレーキパッド交換、ワイパー調整とブレード交換、バックライト全取っ替えと、新居へ移る前に直してもらいたい箇所が、まとまったから。

日本人相手にはすっかり誤解を招くイニシャルのJKを持つこの店、いまの街に移ってから常にお世話になったほど、値段に見合った完璧な仕事をしてくれるし、明日朝までには全て仕上がるとの事だから、安心して預けられる。事前に予算を見積もってくれて、それを絶対に超えないから、この家族経営店は他の客からも信頼されているのだなと。

歯医者へ到着すると、今回が初診だったので、あれこれ個人情報を書かされた。最初にレントゲンを撮られて(口内にプラスチックの簡易小型ディバイダーみたいなのを入れられて、左側、右側、正面、それぞれ3枚づつ撮影された)、ユニットに座らされて、25分ぐらいそのままの状態で待たされた後に、ようやく男の先生(中国人)が女性助手(フィリピン人)と共にやってくる。

今回はデンタル・クリーニング、要は歯石取り。最後に歯石を取ったのなんて、いつ以来か。

日本で歯石除去をやってもらったときは、まあ終わってから口内血まみれだったほど、痛かった思い出しかないが、私の妻が「It doesn't hurt at all.」と言っていた通り、このチャイニーズ・デンティスト、腕前は確か。まるで痛くなかった。

確かにドリルの音が物凄い勢いで耳に響いた瞬間に、背筋がピンと張ってはしまったが、だいたい20分ほどで全ての歯石を細かく除去してくれて、その証拠に歯と歯の間隔にさっきまでとはまるで違うスッキリ感がある。

お医者さん関係は絶対に1時間以上はかかるのを見ていたので、その足でダウンタウンまで向かう際に、面会する仕事依頼主には、お昼前のミーティング時間を設定してもらっていた。実際それは正解で、先方の事務所の会議室に着いたのは、指定時間の8分前と、けっこうギリギリだった。

会話のオープンに際して早速歯医者のことを話すと、やはり相手も面白がってくれるもので、拾ったネタをすぐに利用できるのが自分の特徴でもある。

仕事の話しがまとまってからは、結構ヤバめなネタにも流れるもので、例えば私が過去に一緒に仕事をした日本人が最近、自分の持つ会社の業務を立て続けに停止宣言したかと思えば、その会社のウェブサイトも消滅し、多額の借金を抱えたまま家族を捨てて日本へ逃亡した、みたいな面白バナシも飛んできて、まあ何かと金金金とうるさかった奴のことならそれもありそうだな、と大笑い。オレンジカウンティに持っていた豪邸とかも差し押さえになったらしく、全然ウラが取れてないのに、そいつと一緒に仕事をした時に覚えた不快感を思うと、リアリティありすぎなインサイド・ジョークとして、綺麗に伝わってくる。

長期間に渡って継続していた業務を、お客への案内無く急にスクラップにしたりとか、まあ仕事において適当にやってはならない部分を適当に行っていた人物ゆえに、神様は良く見ているものだ。予告なく削除って、ンなの、ツイッターの個人アカウントじゃないんだから。

お昼を摂ってからは結構良い時間になったので、新居へ向かう。カーペットの取り替えに関して、業者から、正確なサイズを測ってほしいと言われていたので、タテヨコ高さをそれぞれ、インチ、センチ、フィートまで細かく測った。

ってか向かう途中、電車の窓の外を見ると、すんげー雨。今日雨が降るかもしれないとは一応聞いてはいたし、曇り空が目立ってはいたが、電車が隣町のアズーサに向かうにつれて雨の降りが激しくなっていくのを見るに、折り畳みじゃなくてちゃんとした傘を持ってくれば良かったと後悔。

案の定、駅から新居、さらに新居から電気会社、電気会社からガス会社へ移動の際に、雨に降られまくり。

今日会った相手はスーツ着る必要の無い人だったので助かったが(仕事さえきちんとこなせば、恰好には拘らないタイプ)、これでスーツだったらクリーニングの手間を考えて頭が痛くなる。

電気会社には、前回要求された、銀行のアカウントを証明する書類を提出。これで「過去に借金が無い」のを証明できれば、電気に関するアカウント設置に際しての初期費用を「支払い能力が問題無し」と見なされて、免除してもらえる。この初期費用、$150とバカにならないので、こういうとこでは手間を惜しまない。

ガス会社には、スタッフに来週の真ん中ぐらいに新居へ来てもらって、ガス開通をしてもらう手続きの申請。電話でも可能とは言われたが、私の過去の経験から、電話で取りつけた予約の大半が「知らん」扱いされているので、多少面倒でもガス会社のローカル事務所へ直接趣き、申請書類を記入し、そのコピーも貰っておく。

基本的に徒歩での移動なので、時間はかかるものの、こんな時もあろうかと手元のiPodにシングル曲やらアルバムやらトーク番組を大量に詰め込んでおく。移動中の音楽ほど、心強いものは無い。

で、たまたま、ノルウェーのハードロック以上の意味合いを私は見い出している、コンセプション(Conception)の曲が流れると、たまたま雨に覆われた目の前の風景と相俟って、やけに深く響くものだ。短命に終わったこのバンド、後追いとは言え私も大好きなので、いずれ長文で語ってやろうと息巻いたが、とりあえずモノ自体がレアで入手不可能なので、彼らの残したたった4枚のアルバムからコンパイルした音源を適当に上げておいた。興味あるひとは是非、楽しんで欲しい。自慢だが、曲順なんかも初見に聞き易いよう、考え抜いたものだわよ。世界観や詞ヅクリ、実際の音に至るまで、20年以上経った今でも他の誰にも真似できない独自性を貫いているから。

一通りの事柄を終え、全然止まない雨の中を帰路に向かいつつ、帰宅する頃には来ていたワイシャツとジーンズがズブ濡れ。急いでシャワーを浴び、外出中に溜まった仕事を片付け、ツイッターでまた読み手を試すようなシカケを施したりしつつ、今晩どうしようかなと思ってたとこに、隣人がこないだ拾ってたベーコンポテト料理のレシピを見ながら、そういえばポテイトゥとベーコンが余っているといきり立ち、ベーコン+トマト+長ネギ+玉ねぎ+茹でて柔らかくなったジャガイモ、をバターで炒めて醤油をかけて食した今日の夜。あのね、ベーコンとタマネギは、別に炒めるようにね。このまま何も考えず、ネットの広大な海にこの文章を「公開設定」から投げ込むとしよう。