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週末記録20220424

 相談支援のモニタリングに同席して,以前数年通所してて一旦休止し,そして再開したメンバさんの話と近況を聞く.特に仕事面で変わったり困ったりした事はないものの,家の暮らしでインフラがヤヴァい状況になっとるのを聞く.まぁそれなりにジブンで対処はしていて不便だけど大丈夫というのはわかって一安心ではあるが,こっから家と本人が老朽化していくなかでその都度サポートしていく項目が増えてくるんやないかなぁどこまで維持していけるんかというのは懸念事項ではある.

 先週までアセスメント実習をやっていた人と振り返り.一通り最後まで行ってはいるものの,疲れたという感想がメインで,あまりやり切ったとか今後大丈夫とかいう手ごたえがあったという感じではない様子.緊張が強かったのが慣れてくるとむしろ疲れてきたという.家事も同時にこなしていく必要があった(し,これからも両立を考えていかならんとこ)けど,手抜きになっていったりとかも本人の口から聞く.実際,そこでの仕事はやっていけるとは思うが慣れていくのに時間がかかるから1週間とかじゃ無理だろうと.そういうのを聞いていくと,「B型から始めてA型へ移行していくのでもぶっちゃけ良いかなと思うとか言われて,うーんと思う.本人へは実習先からの評価を特に伝えてないらしいので,本人が思っているうまくいかないところと会社からがネガティヴに捉えているところに齟齬がどうしてもあるのよねぇ.一応会社からははっきり無理と断られていて,でも本人には伝わってないのよねぇ.結局返事もこちらに丸投げされているので,そういう意味では,よしんば働くことになったとしても続かないで終わっちゃうやろうなぁという感想を持ってしまう.まぁここから,どうやって経験を糧に仕事へ結びつけていくのかというのが悩みどころではある.つい逃げたなとか闇の感想を持つジブンを必死で抑えつつ.

 暫く通所が途切れ途切れになっているメンバさんからの相談で,改めて就労継続支援B型の通所を辞めたいという話が出てくる.まぁ話をしているうちに,相談支援担当からの助言もあって,休止の相談へと変わっていく内容での面談.ここは仕事だけじゃなく暮らし全体からの意志と満足度から本人の方針を作っていかなきゃねぇと,ざっくりADOCぽくとかOPMぽくという感じでホワイトボードに作業を一緒に書いてもらい,重要度と満足度を挙げていきながらそこにある価値を本人から聞き取って可視化していく.いろいろ作業は出てきたけど,一緒に眺めていって,就労継続支援B型の通所をしていない今の状態が,重要だけどもそこそこ満足しているという状況で合意したり.尤も,通所しないで家にいる状態は寂しいとも言われてはいるけど.まぁそんな感じで,辞めるという喪失はしないけど,今の状況がまぁまぁ満足ならばこの状態を続けていきましょうという話となる.まぁまた通所したくなったらその時には再開するという保障はしておいて安心する感じやな.

 就労継続支援B型を継続しつつ求職活動も行うメンバさんについて,ハロワに相談へ行くのを専門援助の担当者さんへ連絡して予定を作る.ついでに少しリストアップした求人がまだあるのかも確認して貰ったり.今のところはあるぽいので,あるうちに段取りつけていかなねぇと.

 生活訓練のメンバさんは,ずっと何かしらの不調があるので休むのが続いているので,本人へ過去に同じような事がなかったか尋ねてみる.20歳過ぎくらいに逆流性食道炎みたいな感じであったり体が妙に冷えたりしたのがあったらしい.すでにその時には引きこもりが長く経過していたけど,その不調の理由は話さず,対処も,病院へ行ったりとかいうのはせず(できずかも)に家族からは自分で何とかしなさいと言われて,ご飯を食べなかったりおかゆにしたりして何となく治まっていったという返事.少なくとも現在の状況が初めてというわけではないので,しかもそこからやはり時々はそういう不調になったりして続いているところがあるというので,これは不適応状態がそうやって身体に影響してるんじゃないかなぁという見立てを話す.本人は何となく思い当たるようなそうでもないような感じの表情だったり.
本当ならまだ明らかになってない,本人の引きこもり初めである中学生の不登校の頃の影響までも聞きたいところではあるんやけど,そこに踏み込むのが良いのかはまだ何ともわからんのよねぇ.
スタッフがこうして欲しいというのへならないのが困る,んではなく,本人がこうしたいというのがわからないままでいるのが困るわけでしてな.合意もできないし結果押し付けになったりしかねないし.
とかなってたら,今日も今日とて生活訓練の時間になる前から早速事務所へやってきて「休みます」という報告をしてきたり.休むという前提だとこれだけすっきり起きてくるんやなぁと感心すると共に,どんだけ生活訓練への出席が本人にとってのストレッサになってるんやろうと類推したり.とは言えそこについて本人は特に言われず.少しずつ気持ちをほぐして,作業について本人と共有したいという気持ちはあるけど,まぁそこは焦ってもろくなことにならないので,グループホームや相談支援担当とかから来る「どうにかしてよ」というプレッシャーが極値になるまではじっくりいきたい昨今ではある.まぁ少し胃が痛かったりあーこれはまた前に潰れて休職に至る時の感じに似てるなぁと思いつつ.誰が為にそれをするかというのは踏み間違えないようにしないとね.

 就労継続支援B型が初期の頃からずっと通っているメンバさんは,やはり少しずつだけど変化はあるのよなぁという.持久力は落ちてきているし口うるさくはそれに反比例しているし.基本的な性格自体はそう変わってないけど,行動は変わっているというか際立ってきているというかね.本人にそういう自覚はないみたい,いや身体の衰えは感じている様子ではある.まぁ本人自身もやけど,家庭状況も変化していってるわけやから,そこも押さえておかなねぇ.個別支援計画書もあるので,そのタイミングで本人と今の状況について話を聞いたり.仕事については今のまま続けていくというのを本人と合意するので良いとして,今の暮らし向きと今後のことがどうなのかを尋ねてみたり.家族の状況が「もうすぐ終わりやろうねぇ」という言葉なので,えってなってそこんとこ詳しくという感じ.少し前から保護者が高齢の為か,物忘れやら場所の見当識やらが怪しくなってきている.今後のことは話したりしてるのか聞いたら,「話してないけど,話さんばですねぇ」と答えたり.すぐにどうこうではないけど,そういうライフイベントも含めて一緒に考えていかなんかもねぇ.

 生活訓練へ通所半年のメンバさんはなんとか通所を継続中ではあるものの,体調がすっきりしないまんまが続いている.生活訓練へ行くかどうかから暮らしの事について話をする中で,やはり本人が気にしている事の上位に(というかスタッフと話す時の1位として)体調が出てくるため,そこにフォーカスせざるを得なくなったり.そうすると「薬の影響がずっと残っているから今はこんなに体調が悪い」という帰結に至る状況となり,そこから建設的な話にならなくなるという状況.薬の処方については主治医との遣り取り以上にはできないからねぇ.支援としてはそこから違う視点,活動や参加レベルでの話にしたいとこであるのよねぇ.この辺はメタ認知にかかってくる内容よなぁと思いつつ,本人がゆとっている(from考える患者たち)状況をうまく作り出していくためにどうしたら良いのかねぇと思考していく感じやったり.

 行動や言動を観察して言語化し,見立てを考える,のが福祉サービス事業所でメンバさんについて考えていくための基本的なジブンのスタイル.でもまだそれは仮説の域を出ず.検証をしてないから.正確には遍く合意に至る検査などをしてないという意であり,変化自体はみているんやけどな.だから適宜ダイアローグなどで検証していかなんし,独りよがりにならないように他スタッフと一緒に議論していかなんのよねぇ.むーん.


プログラマを経て作業療法士へ.精神科病院で病棟やデイケア,通所リハなど渡り歩いた後で自立支援事業所へ.主な担当領域は精神障碍を持つ方の生活支援,特に就労支援が中心.大切な作業を大切に,がモットー.