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週末記録20220508

 就労継続支援B型から就労継続支援A型へと移って暮らしを続けている元メンバさんから連絡がある.「生活保護じゃなくなりました」という電話.以前からちゃんと収入を得られるようになって,自立できるように生活保護を受けなくなりたいと言う希望があったので,まずはその希望が叶ったという事になる.実際には半年間の経過があっての廃止なので,やりくりは何とかなっていた実績はあるかねぇという件.それだけでなく近況と共に今からやっていきたいとかいう意識高めな話までしてあったりして.まぁ私生活も好きな事をやる余裕はあるみたいなので,浮き沈みはあってもこれが続くと良いなぁという感じで見守りかねぇ.まぁ違うルートから新しい物事への挑戦も聞いていたりはするので,大変だろうけど困ったときには一緒に悩んで助けてくれる人たちがいるから,それは忘れないでねと.

 いずれは1人暮らしでなくグループホームへ移って暮らしたいというメンバさんが,週末に電話をしてきて雑談してたという話を聞いていたら,今度はジブン御指名での電話が来たり.次の通所日に通所できるやろうかという先案じの相談みたいな吐露という,まぁ今までにもよくある話題やったり.それはそんときに考えればいいやんねという返事で一旦切れたけど,すぐに電話がかかってきて,元気になったから来るねとあっさり.まぁそんなもんやな.次の通所日までその気分が続けばいいけど,まぁそんときはそんとき,とこっちも思っておく.作業がちゃんとできて,もしくはできなかったとしても大きく本人が健康で幸福ならいいよねえと.
 暮らしはともかく,仕事については先週に通所を1日増やしてみた感じでその後どうだったかを確認する.「大丈夫やったよ.昨日はぐてーってなったけど」それは大丈夫じゃないんじゃとも思うが,本人の主観にそこはカウントされないらしい.というやり取りは本人の主題ではなく,本人からは「グループホームへ引っ越した後には,週3日で1日1時間の仕事にしてよかね」という相談らしい.今の2時間作業は2日までできついのと,給食が目当ていう事での本人が考えたスケジュールを提示される.まぁそれで本人が満足して暮らせるならば良いのか.でもやっぱしそこは先案じやろとも思う.

 割りととにかくスタッフが相手していて欲しいという感じで過ごしているメンバさん,のそーっと事務所へやってきて,あのスタッフが私に冷たい,他のメンバさんにはちゃんと話をするのに,私にはちょっと待っとってとか言ってやってくれない,気分が悪い」とか言ってきたり.ジブンが「ほんとにそうなのかなぁ」と呟く感じで話を聞きながら合の手を入れてると,「うーん」と少しは自分の思考に疑念を持つような間を持ったり.その後には続けて「あのスタッフは私を包んでくれるような感じがして良いんです」と別スタッフへの感想を言ってきたり.前者と関連があるのかないのかよーわからん風味の話やったけど,「そうなんだ」とジブンが流すと「もっと話したいことがあるんですけど,これぐらいにしときます」と終了する時間.話に断定じゃなく考える余地や膨らましを持つ様な感じがある中井せんせいの言葉をとっても借用しまくりな件.まだとても使いこなせてるとは言えないけど,それでもほっとするので感謝です.
 朝から気になることをどうにかしたくてスタッフに話をしてきたりが数回ほど.焦りを想起させる元が「スタッフが『話すことはない』って言ったけど話はないんですか」「彼女が自分の好きな彼氏を取るって言ってきたんですよ,私の方が好きなのに取られるんですか」とか,人間関係での不安が幻の声となって自分に降りかかってくる感じで言わずにおれない様子だったり.また中井せんせいの言葉をお借りして「私はそう思わないけど,不思議だねぇ」「もし幻の声がそういう聞こえるのは,私は言った覚えがないけど不思議だねぇ」という返事をする.本人は「そうかなぁ」と釈然とはしないみたいだけど,少なくとも確信としてというところが多少疑念を持つかも知れない程度には感情が少し治まる様子だったり.

 先週自宅で倒れてしまったらしいメンバさんは,その後休んで様子見で割りと元気やったんでという事で今週から通所を再開する.素直に通所してまぁまぁ穏やかなので,ひょっとしたら本人以上にジブンがほっとする感じやったり.見立てた医師の意見には素直に応じているみたいな口ぶりではあるが,家族のことについてはそれ程うまく受け入れられてない言葉も出ていたりして,まだ気分の揺れは出てくるかもねぇという感じやったり.現場で本人の作業の様子をみたスタッフもまだ何か引っかかってるような感じという意見やったんでな.まぁ注意していかならん感じで暫くはあるかねぇ.

 昼の給食前から「動悸がする」と割りと毎日来ているメンバさん,頓服を希望して服用する.ここのところ仕事をずっと休んでいるので,暮らしが大変だったりしないか尋ねると,「胸が苦しいし血圧もずっと高いんですよ」と若干怒った感じで答えたり.うーん,責めてる感じに聞こえるのかなぁという反応やなぁと.先回りしたり本人が気にしているとこに触れるのの予防線みたいな感じとも見えるなぁという風味.なので心配しているというのを押し出してみたら,怒りという表情は消えて,戸惑いみたいな感じですっと場を離れていくなぞ.

 生活訓練ユーザのメンバさんには朝あいさつしに行ってドアをノックしたけど,3回やっても反応なしなので一旦離れて他のスタッフに「出ないねぇ」と言ったら,「ノックじゃダメよ.もう開けていかんと」という辛辣な返事.あーそういう扱いになってきてるんやなぁプライバシーって一体,という疑念が湧いてきたり.その後にそのスタッフからこんこんと説経されて生活訓練へ出席してくる.来てからはむしろちょこちょこ動いて何かしら体を動かして過ごしているのがねぇ.そこまでのハードルが高いのかなぁと.それをどう環境を整えたら自分で行動するのかやなぁ.
 振り返りを毎回書いてもらっているけど,見事にその日行った事項をつれづれ書き連ねるだけで,感想ってものがないのが凄いなぁという.これが特性というものなのか.それで片づけるんじゃなくて,そういう特性に合わせた配慮と言うか環境調整がスタッフの役割ではあるんよねぇ.

 生活訓練の現場担当さんたちがお休みな日があったので代理で入る予定やったけど,メンバさんが悉く欠席なので開店休業状態という.別に祝日だからゆっくり過ごしたいとか何かしらの用事があるからというポジティヴもしくは平穏な話ではなく,心身機能が良くないという原因からのネガティヴな帰結というのがどうしたもんだかとなる感じやったり.


プログラマを経て作業療法士へ.精神科病院で病棟やデイケア,通所リハなど渡り歩いた後で自立支援事業所へ.主な担当領域は精神障碍を持つ方の生活支援,特に就労支援が中心.大切な作業を大切に,がモットー.