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週末記録20220417

 家を出てグループホームへ入るという意向のメンバさんから,体験入居に向けての話し合いをいつするのかという確認の電話がくる.もうその時点で入居するつもりで,いつ入居になるのかとかまで先走りの話をしてきたり.ステップバイステップとはならんとどんどん自分で決めていってる感じやねぇ.こっちのスピードが遅いのかね.とは言え,相手の都合と言うのも考慮するかどうかは円滑に物事を進めるには大事なんやけど,そこを気にするかどうかというのも社会認知のひとつなのかもしれんよなぁ,とか思うたり.あと確かに就労系でのメイン担当はこちらやし,多機能型という意味で無関係ではないんやけど,居住系は別のスタッフが担当なんやけどなぁ全部こっちを通してというのは筋が違うんやけどなぁととも併せて思う件.

 就労継続支援A型でアセスメント実習をしているメンバさんについて,実習先へ電話をして状況を確認する.見学時に懸念していた物理的環境を持つ作業工程をやってもらっているけど,始めればそこは気にしていたほどでないという事で,それが主にやって貰っている工程という話.時間は本人の言う事に配慮して短めにしたという.いくつかの工程をやって貰ったけど,どうやら他のは苦手みたいだったからというのも工程選択にはあるらしい.
 日を置いて実際に現場を見学させてもらう.残り日数も少ないので,そこで見学するだけじゃなくて実習先からの評価まで聞くこととなる.結果はとてもA型の,先方の会社の,要求水準に達していないという厳しい内容だったりしたのが,まぁ少し想像と違っていたり.「本人には言ってないけど」という前置きからのダメ出しがガツガツと来たり.曰く間違いが多い,スピードが遅い,作業を低く見ている,今からここで働こうという態度に見えない,などなど.いちおう忌憚のない意見と受け取ろう.ちっとも言ってないのか.それはそれで雇用は無い方向ぽいなぁとちょっと凹む.ジブンが凹んでどうするという話ではあるが.

 現在委託訓練で先方の会社で仕事をやっているメンバさんは,昨日の話し合いで双方の雇用意思が決まったので,就労支援室からハローワークなどへ連絡して貰う事となる.話し合いで,会社からは作業内容については特に問題となる事はないし,1回休んだのはちゃんと理由を言ってらったし体調管理がちゃんとできていれば,そこを隠したりして後でおおごとになるよりは良いというポジティブな評価だったり.なので雇用していきたいという話,そして本人も働いていきたいという返事となる.具体的には来週から早速働いてもらいましょうというのを就労支援室が言ってきたけど,待て待てハロワ通しとかんと後々厄介になるので手続きを踏んでおきましょうと会社と就労支援室へ伝えておく.という経緯をハロワにもこちらから話すと,ハロワの担当さんから「ああそういう経緯だったんですね」と得心されたり.良かったそこで話しておいてと.まぁともあれ,何とか雇用に結びついたので一安心なぞ.

 作業療法の理(信)念は幸福と健康を作業を通してなる,だけど,これはちょっと抽象的なので,そこから具体的に言うと,大切な作業,もっと言うとやりたい事ややらないといけない事,やるのを期待されている事などをやれるようにし,そのために必要な個人や環境を変化させていく事.
 まぁ作業療法の定義を読んでとすれば話は終わるとも言えるんですけどね.それを改めてジブンの言葉で時々言い直してみて,ジブンの中でちゃんと消化し昇華できてるか確認するプロセスをやっていったり.人-作業-環境という枠組みにおいてどちらが歩み寄るか,人を環境に合わせるか人に環境を合わせるかではだいぶんアプローチが違う.まぁ完全に片っぽだけを変えるのではなくてだいたいはどちらも適度に変えていく事になるし,その程度は状況によって違うでしょう.前者は例えば医学的リハビリテーションに代表されるし,後者は障害学がそういう立場よね.ここに社会的文化的信念的背景があったりするので,そういうメタなところも踏まえてより良いやり方を追求していかなんのやろうなぁ.

プログラマを経て作業療法士へ.精神科病院で病棟やデイケア,通所リハなど渡り歩いた後で自立支援事業所へ.主な担当領域は精神障碍を持つ方の生活支援,特に就労支援が中心.大切な作業を大切に,がモットー.