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エッセイの神様

サッカーのキング、神様と言えばペレ
というように、
私にとってのエッセイの神様は林真理子さんだ

世の中に「エッセイ」といっても色々あるが、ファッション雑誌などに掲載されている「エッセイ」で良くあるのは、
*明るく眩しいオシャレな部屋に住むキレイ系独身女子
*白で統一した家具や食器
*お取り寄せスムージーや朝ヨガなど、こだわりの朝のルーティンがある
*女子意識高い系の仕事をしている
*新しくオープンしたカフェで女子会をする
*おしゃれなレストランで男とのデートや華やかな夜のプライベート
*おすすめの食べ物やお店をご紹介

女として憧れの土台でキラキラストーリーが描かれている
「私もこんな生活したい!!」
と心の中で叫びならがを読んでしまう

そんなキラキラ女子のストーリーとは真逆のリアル中のリアル女子の生活と気持ちを描いているのが、
林真理子さんのエッセイ

林真理子さんは1982年にデビューされてから、数々のエッセイや小説を発表されている
以前から彼女のエッセイのファンでいつも楽しみに読んでいる

「こんなしもべ的な男が流行ってたな~」
「こんなマウント女っていたね~」
と、リアルなストーリーの中に当時の時代背景と、その時代の流行りの男と女が面白おかしく描かれている
長く活躍されているだけに、以前の作品を読むと今とは違う当時の時代を感じられ、その中で右往左往する男と女の現実の姿がとても面白い

雨の日にお役ごめんの靴を履いていたら、午後から晴れ上がり、最悪なのがその日の夜の食事会は靴を脱ぐお座敷だった
玄関に上がってびっくり、つま先に小さな白い毛玉がニキビのようにボツボツついている黒いストッキングをはていたことに気づいた』

『ダイエットのために2年間会費を払い続けて一度も行かなかった加圧トレーニングに、今は週に三回も通っている
若くてイケメンのパーソナルトレーナーのもと、鏡の前で大きく足を拡げて前屈すると、お腹が三段になっている
いちばん太って見えるポーズ、本当につらい』

などなど、女のリアルエピソードと彼女の自虐的な内容は、
「あー、わかる!あるわ~」
と、女の真実への納得と
「だよね~、私だけじゃないんだぁ」
と、女の同士的な安心感を与えてくれる
とにかく気持ちがいい!とにかく面白い!

「本音を描いてくれてありがとう~」
と感謝でいっぱいになる

直接的な元気が出る言葉や応援文で勇気がでたり、憧れの背景で将来の目標が持てるエッセイがある中で、
林真理子さんのエッセイは、自虐ありで女の現実と本音を描いていることで読んでいて希望が持てる

「有名人も私と同ことしちゃってるじゃん!」
ってね
ほんと、女も大変なのよ、実際は、、、笑

『ヒガミ、ネタミ、ソネミ、この三つを彼女たちは絶対描こうとしないけど、それがそんなにカッコ悪いもんかよ、エー
とにかく私は言葉の女子プロレスラーになって、いままでのキレイキレイエッセイをぶっこわしちゃおうと決心をかためちゃったのである
ものすごい悪役になりそうだけど、ま、いいや
どうせはかない女の命、大輪の花、いやネズミ花火になって果てましょう』
ルンルンを買っておうちに帰ろう :林真理子 より

私もカッコつけたことは書けないから、(そんなオシャレな生活してない(汗))
ありのまま、思うまま本音をチラホラいれながら面白いエッセイを書けるように頑張るぞ~♪


美貴 ゆみ梨


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