「越境」が面白い

昨日は、「越境学習とワーケーション ~その相乗効果のリアルな価値を考える」という、沢渡あまねさん、石山教授(法政大学大学院)、松下教授(関西大学)登壇の、日本人材マネジメント協会のセミナーに参加した。

越境というワード。最初に聞いた時には、正直「ふ~ん」くらいにしか思っていなかった。でも、この文脈で議論されている先生たちの話を聞くとなかなかに奥深く、最近は「越境」というワードが出るイベントには自然と顔を出したくなっている自分がいる。

いろんな話を聞いているうちに、会社員時代に私はまさに越境をしまくっていたこと、さらにもっと自由にいろんなところに越境したくて独立を選び、またその時の越境経験で得た様々な資源や人とのつながりが独立後の私を大いに支えてくれていることにも気がついた。

というように、越境というワードが、自分自身を表す言葉として最適であったことに急に気づいてしまったのだ。

以前にnoteでも触れたが、

同業他社の人が集まる会を皮切りに、PR会社3年目くらいから、私はありとあらゆる、興味の湧く勉強会、スクール、交流会等々に参加していた。そしてそれは無理していたわけでも何でもなく、一度目の越境と、そこから広がる世界が楽しすぎたこともあり、新たな機会を見つけてはどんどん出向くようになっていった。そこで得た人とのつながりは会社員時代に仕事を呼び込むことにもつながったし、独立した今でもそれが私を支えてくれる基盤となっている。

そんな、「実は越境しまくっていた」私が、昨日セミナーを聞いていて面白いなあと感じたことやキーワードを、今後のためにもメモしておこうと思う。(ちなみにもともと地方自治体のPRを主に行っていた私にとって、ワーケーションというキーワードも非常に親和性が高いものであるので、このセミナーは最高だった)

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・過去や組織に答えを求めにくい今の時代のソリューションが「越境」である。
・沢渡さんの推奨されている「ダム際ワーキング」というワーケーションスタイルは、「ダムは適度に緑や自然が多くリフレッシュになるけど、観光地ほど何かがあるわけでないから仕事がはかどる」という点で良い。
→ワーケーションが適する地域かどうかという視点が重要
・ダム際ワーキングを人材開発・組織開発のコンテンツと紐づけて企業向けに提供していくことは、地域活性と人材育成という2つの課題解決にもつながる。(通常の観光とは違った形で地域にお金を落とすコンテンツともなる)
→元々、いろんな自治体PRを行う中で、観光等の情報発信だけではなく、本質的に課題解決するためには人材育成が必要であるという思いからキャリアコンサルティングを学び、人材領域に足を踏み入れていった私にとって、本質的な取り組み(人材活性)による地域活性はワクワクが止まらない。
・ワーケーションで成果を出し、通常業務を止めないためには、業務のスリム化やデジタル化が必要
→現在、女性活躍やダイバーシティ推進に関するコンテンツの営業を支援している私にとって、ここもつながってくるのが面白い!
・ワーケーションを進めていく上では、人材側だけでなく、提供者側も含めた双方のアンラーニングとマインドシフトが重要。
・越境とは、「自分の思うホームとアウェイを行き来すること」
・アウェイには上下関係がない。その中でのモヤモヤが学びになる
・ワーケーションは単なる観光の発展形ではない
・good movieからnice partyへ(ありうる選択肢の中で客観的価値観や限定的合理性を求める時代から、主観的価値観で新しい選択肢にチャレンジしていく時代へ)。選ぶのでなく、自分で選択肢をつくっていく。
・企業の中では正しい客観を皆でずっと議論してるが、主観をだらだら話し合うと、皆違うことを考えていることに気づく。
・まだまだ日本の組織は、「すみません文化」。(ワーケーションのみならず、コミュニティ参加者等は、会社にだまってコソコソいく人が多い)
・提供する側も、あまりに“遊びだよ”というプログラムにしてしまうと企業側は金を出しづらくなるので注意が必要。
・越境を一部の人のものでなく、全員のものにしていくこと大事。最初はレールに乗せるのでもいい。
→これは、女性の管理職意向の変化(なる前は意向が低くても、なってみたら8割がなって良かったと言うというデータあり)とも同様である種の強制力が本当に必要なんだなと思った。
・ワーケーションには、会社から出す場合は、1名だけでなく、何名か出す方が、その後の学習効果という点でも良い。(DE&Iにおいても、女性を1名だけ昇格させるのでなく、同じ職場から必ず2名は上げるとか大事なのと同様に)

まだまだあったけど、この学びから、自身で次にどんな行動につなげていくかを改めて深めていきたいと思う。(実践者としてもっともっと経験して発信していくのか、提供する側としていろいろ取り組んでみるのか等)

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