見出し画像

京アニミュージックフェスティバル(前編)

 11月21日(日)、私を乗せたさくら540号は快調に飛ばし新大阪駅に到着しました。7割ほど埋まった車内から多くのお客様が流れ出ていきます。コロナ禍もいったんの落ち着きを見せ、紅葉シーズンも相まって観光に出かける人々の様子が見て取れる構内を、小走りに京都線ホームへと向かいます。

 そう!今日の目的地は古都・京都。地元が誇るアニメ制作会社・京都アニメーションのミュージックフェスティバルが行われるのです!

京都駅ビルストリートピアノ

 京都駅ビルの構造は特徴的で、左右に盛り上がる盆地のような作りになっています。『響け!ユーフォニアム』で北宇治高校が駅ビルコンサートをした西側の室町小路広場とは反対の東側の東広場。京都タワーを一望にできるこの場所に「京都駅ピアノ」はあります。登場当初は在来線西口改札前にあり、多くのストリートピアニストユーチューバーが動画撮影をしていたものですが、現在はこの静かな場所で定着しています。(写真は以前のもの。現在はガラスに向けて設置されている。)

画像1

 せっかくなので、わずかに弾ける京アニメドレーを演奏させていただくことにしました。演奏曲は2日目に登場予定の結城アイラさんの「Violet Snow」、TRUEさんの「DREAM SOLISTER」。わずかに歓声もいただきアマピアニスト冥利に尽きるひと時でした。

京都タワーホテル×響け!ユーフォニアム

 駅前の灯台、京都タワーも11時のオープン前から行列を作る賑わいでした。図らずも作品コラボ中で若い人を中心に『ユーフォ』のファンが来ていました。

画像2


 京都タワーもといタワーホテルの持ち主は大手私鉄・京阪電車を運行する京阪HD。『けいおん!』でグループ傘下の叡山電鉄が登場したことをきっかけに『中二病でも恋がしたい!』では石山坂本線、『ユーフォ』では宇治線と沿線がロケハンの舞台となったことで京アニとの関係を築いてきました。このあたりの関係は私が大学の卒業論文でまとめたところでもあり、追々許可が出ればnoteにも掲載しようかと思いますが、非常に協力的な関係が築けているようです。

 すごいですね…BGMは「三日月の舞」を始めとしたユーフォシリーズの名曲の数々。「プロヴァンスの風」が流れた瞬間など全国の吹連関係者は度肝を抜かれるのではないでしょうか。あの京都タワーで時の課題曲がBGMになるなど誰も想像していなかったでしょう(笑)
 コラボ列車のヘッドマークは展望室の天井に、他にもつり革やボード展示も行われていました。

画像3

C.H郵便社は辰野金吾の設計だった?!

画像4

 お昼過ぎ、三条高倉の京都文化博物館へとやってきました。『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』シリーズではヴァイオレットたちの所属する「C.H郵便社」として登場した建物です。この赤レンガから連想される方もあるかもしれませんが、実は「東京駅丸の内駅舎」や「武雄温泉楼門」を作った建築家・辰野金吾の設計によるもので、もともとは日銀の京都支店だったのです!

 一緒に行った友人が佐賀県唐津市の出身で、地元ゆかりの人物の登場に感激していました。同時に明らかに欧州舞台の『ヴァイエヴァ』に日本の建築家が作った、しかもどちらかというと和風建築の多い京都にある建物が登場するというのはなかなか感慨深いと感じました。
 後々知りましたが『境界の彼方』の舞台奈良ホテルも辰野の設計なんだそうです。相性が良いのでしょうか…?(笑)


 読んでいただきありがとうございました。聖地巡礼パートがかなり長くなりましたので、ライブの感想、分析はまた次回に!
 京都は寺社仏閣ばかりではない。その良さを引き出したのは京アニさんのロケハン技術の高さ故だと、感銘を受けた巡礼旅でした。

 


 

面白いアニメ聖地があれば教えてください。読者様がお望みでしたら、どこでも駆けつけ取材したいと思います。