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これが正しい道のようにも感じるし

2022/4/6

1年前の2021/4/6

夫は口腔底がんの手術をした。

それは、がんかもしれないと診断されてから
ちょうど1ヵ月後だった。


手術までのそのひと月は、
慣れない病院で目まぐるしく

たくさんの検査をこなし

体の各専門医とそれぞれ
現状の話を聞き

つのる不安と精神的疲労のなか


先生から聞いた正式な診断結果、

それに続く

聞いただけで怖くて逃げ出したくなるような
手術の手順とそれにかかる時間を聞いて



術後の生活を想像するけど
ひとつも実感がもてなくて

口に出せない恐怖と疲労感
未来への不安でいっぱいだった。



経験も知識もない私たちには
先生の言葉しか頼るものがなくて

その先生の言う標準治療で
治療をするため手術の日を決めたのは

入院の2日前


何かに乗って運ばれるみたいに

無知な私たちに選択の余地はなかったけど、

あの時は
口の中に見えてるがんを見て
必ず治るとしか考えてなかった。


嵐のなか



今、思うのは

これが正しい道のようにも感じるし

他に選ぶ道はあったのかもしれないと

夫には言えない自問自答




これからも一緒に生きていきたい。




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