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日記4月7日:一中小企業として、そしてメンタルヘルスのこと

幸い、日本で仕事をすると、そのギャラというものが入ってくるのは数ヶ月後なために、まだコロナウィルスの影響は財布に届いていない。しかしこの春、ニューヨークで予定されていた現場の仕事がすべてなくなっただけに、少しは心配したほうがいいのだろう。

ちょっと前に、中小企業に対する政府の支援策が発表されたが、その実行は、金融機関に任せられた。極端に短い準備期間しか与えられなかった金融機関は、法案の曖昧な文言に振り回され、いまだに混乱しているようだけれど、とりあえず申請のインフラは機能しているようだ。

発表された資料を読み、私の小さな会社でも申請することのできるローンがあることを知る。会社をやっているという意識はいまだに薄いけれど、かつて、プロダクションの仕事をよくやっていたときに、撮影現場での事故の法的責任から自分を守るために、会社化して、もう15年になる。近年には、「会社である必要があるのだろうか」とも思うことも増えていたけれど、会社というものは畳むのにはそれなりに手間がかかるし、いまだに日本のクライアントには「会社であってほしい」というところもあって、なんとなく残していたのだった。まわりの小商いやクライアント企業と情報交換したり、税理士に連絡を取りながら、苦手な書類仕事に立ち向かう。いろいろ提出する書類も多く、ひと仕事なのであるが、こういうことがあるというだけでもありがたいことなのだろう。

それなりに集中力が必要だったので、1日ほとんどニュースを見なかった。1日が終わったとき、1日ニュースを見なかったことで、どれだけ気分が違うかに気がついた。空は青く、気持ちの良い1日だった。

去年に比べて、メンタルヘルスのホットラインへの電話の数が9倍近くに増えているという。9倍、納得できるけれど、それでも衝撃的な数字である。

コロナウィルスが起きる前から、すでにアメリカでは自殺の数がものすごい勢いで増えていた。そして、コロナウィルスにより長期的な影響はこれからも拡大していくだろう。

コミュニケーションの大半がバーチャルに移動した今、メンタルヘルスの大半もバーチャルに移動した。そして、メンタルヘルスの医師やセラピストたちが、患者をオンラインで取れるアプリの利用が急増しているという。

こういう試みがより多くの人に届くことを願ってやまないが、自分自身も、メンタルヘルスの重要性を実感している。

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