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5月20日 コロナ時代の良い会社

ロックダウンの初期の頃、道の反対側に住んでいるご近所さんが道の向こうから「あそこのスーパーがおすすめよ、働いている人たちも全員マスクと手袋をしているし、カートの消毒もちゃんとしているから」と教えてくれた。働く人の安全をきちんと確保している場所で物を買うことが、自分たちの安全にもつながるのだ、とわかった瞬間であった。

逆にいえば、これは、働く人たちの安全確保のために万策を尽くしている企業ばかりでないということであって、Amazonのウェアハウスとか、クラスタ化して閉鎖になった肉工場の話を読んでいると、こういうところから買い物をしてはいけないのだとつくづく思うのであった。

こうした気持ちは、これまでも持っていたので、自分がどこで買い物をするか、ということはわりと真剣に考えていたが、コロナ時代になって、それが自分の安全や健康と直結することになったわけである。

今日、Krogerという会社名がTwitterでトレンド入りしていた。コロナウィルス時代に入って、大手のスーパーの多くが、現場で働く人たちの時給を2ドル上げるなどの措置を取っていて、Krogerもそれをやっていたのだが、「経済再開」が始まると同時に、彼らの給料を通常に戻そうとして叩かれていたうえに、今日は、手続き上のミスで、底上げされた金額を得た従業員たちに「差額を返せ」と指示した手紙がすっぱ抜かれて、さらに叩かれていた。騒ぎになったために、回収するという意向は撤回したそうだ。

ちなみにKrogerのCEOの昨年の給料は、1400万ドルだったという。

この生活に入って、働く人の様子を観察しながら、近隣のスーパーや生鮮食品を売る農場などを訪ねるうちに、「〜〜はここで」「〜〜はここで」という買い物のルーティンができてきたのだが、田舎町であるし、手に入らないものもけっこうある。足りないものをネットで注文したいと思ったが、ここでまた、どこの会社から買うかを考えるのに一手間かかる。そんなとき、このショップを発見した。

60ドル程度の年会費がかかるのだが、ハーブや調味料がスーパーなどより安いし、何度かいろいろ買ってみたがクオリティはかなり高く、取り扱っているサードパーティのメーカーも、倫理性から持続性まできちんとチェックされていて、おまけにメンバー価格のセイビング部分を、寄付にあてることができる。こういう買い物の選択肢が増えることはいいことだ。ちなみにこのマーケットは、ロックダウン初期、ホールフーズなどのデリバリーに人が殺到していたときも比較的安定していた。

この話は、今ホットな食のサプライチェーンの話につながっていくのでまた今度。

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