【原稿の書き方】基本テクと、一歩抜きんでるための心構え 第10期京都ライター塾(動画視聴コース)Vol.2レポート

こちらは、
「書いて幸せになる」京都ライター塾
第2回の受講レポートです。

前回のレポート
「ライターは何をしているのか」についてはこちら


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インタビュー原稿について

インタビュー原稿とは何か

インタビュ―原稿とは、
誰かから聞いた話を文章にまとめ、
他者に分かりやすく伝えるためのもの。

商業ライターの役割は、
第三者からの視点で、誰かの伝えたいことを読者に正しく伝えること。

誰かの伝えたいことを聞き出し、文章にするため
人に会って話をし、記事を書く素材(材料)を集める。

素材が記事の品質を左右するため、取材が重要となる。

インタビュー記事の種類

インタビュー記事には
お店などを紹介するスポット紹介
人を紹介する人物紹介がある。

エッセイを書く際には、著者が自分自身に取材していることになるため
一種のインタビュー記事と言える。

原稿の書き方

下準備

仕事として原稿を作成する際の下準備として、
クライアント側と以下をすり合わせておく。

・ターゲット
 ターゲットの年齢層や性別などによって。
 使用する語や漢字の選択が決まる。

・文体
 ターゲットに合わせて適切な文体にする。
 「です、ます調」か「である調」か。
 文章の「テンション」
…やわらかくするか、重みをもたせるか。
 専門用語の分量、その分野に合わせた適切な語いの選択。
 取材相手の人となりを伝えるツールでもあるため、適切な文体を検討する。

・何を伝えたいのか
 その記事のゴールを明確にする。

・読後感
 読者にどのような気持ちを持ってもらいたいのか。

取材

下準備で確認したことに沿って取材相手に話を聞き、
以下に留意して素材を集める。

・5W1H

・具体的な数字
読者に正確な情報とリアリティを持たせ、正確な情報を伝える。

・現場で見て感じたこと
ライター自身の感覚を織り交ぜることで、より臨場感のある記事になる。

編集

・その記事のゴールに見合う素材を取捨選択する
読者に適切な情報を伝えるため、取材で得た素材を吟味し
 「書くこと」と「書かないこと」を見きわめる。

・構成を考える
「起承転結」が主流であったが、
 Webでは情報が先にあった方が好まれやすいことを念頭におき
 結論を先に出すことも視野に入れる。

・結論をイメージする
 締めくくり方を考えておく。

執筆

 決めた構成に従って、集中して一気に最後まで書く。
 途中で検索するなど、手を止めてしまうとタイムロスにつながる。
 作業と休憩の時間をコントロールするなど、
 自分なりに集中しやすい方法があるといい。

 「締め」は読後感を決める重要な部分。
 取材対象の魅力を抽出した文章にできるとよい。
 難しければ、それまでの流れを振り返られる「まとめ」の形にすると
 読者に納得感が与えられる。

推敲

以下の点を踏まえ、推敲する。

・誤字、脱字はないか

・表現に分かりにくいところはないか

・同じ表現を繰り返していないか
 
複数の記事をまとめた形態となる場合は、
 一つの記事だけでなく、
 その全体で使われている語が
 重複していないかについても確認する。

・表記は統一されているか
 
子ども/子供など。
 クライアント側の指示に従う、『記者ハンドブック』を参考にする。

・文章がスムースに流れているか
 
声に出して読んでみる。
 つっかえたり、読みにくさを感じる場合は
 読点の位置や、文末を変える(体言止め等)などの工夫をする。

※記事からいったん離れ、必ず読み直すこと。
【目安】
1万字以下は一晩、10万字超は2週間、文を「寝かせる」。
完全に自分の文章を忘れ、他者の視点で読みかえすこと。

いい記事を書くために

勉強方法

・理想とする既存の記事を一つ選ぶ
 世に出ている文章は、読者を喜ばせる目的にかなっているとして
 編集者がOKを出したもの。
 したがって、仕事をしたい分野の過去の記事を研究し、
 それに似通ったものが作成できれば合格点に近づきやすい。

・分析する
 文章を抽象的にとらえ、
 どのような情報がどのような流れで形成されているか、
 要素別に分解、検討する。

インタビュー記事の主な構成


【スポット記事の場合】

・導入
 全体の概要や、ライターの第一印象で
 まず読者に、何がその記事で紹介されているのかを示す。

・そこでなにができるのか
 マクロ→ミクロの視点で詳細説明。
 取材相手の言葉を引用し、読者にアピールしたいポイントを明示する。

・その場所に行くメリット
 読者が得られること。その場所へのアクセス方法などもここに記載する。

【人物紹介の場合】

現在何をしているのか

過去に何をしてきたのか

今後、何をしていきたいのか

仕事につなげるコツ

仕事を得るために

・クライアントのそれまでの記事を読み込み、体にしみ込ませる。
 文体、ターゲット層、文の雰囲気などを自分になじませ、
 それに見合った文章の作成を心掛ける。
 写経するのも一手。

・執筆スピードを把握しておく
 
一時間で何文字書けるかを把握しておくと、
 仕事の依頼が来た際にスケジュール管理がしやすくなる。

ほかのライターとの差別化を図るためにできること

・レイアウトまでこだわる
 最初の読者は編集者。
 初稿を見た感触がよいと、好印象を与えやすい。
 本文テキストだけでなく、
 タイトルや見出しなどを太字にしたり色を変えたりして
 読みやすさを意識する。

 また、完成レイアウトを参考に、文字数を調整して
 できあがった媒体の、見栄えの良さにまで気を配る。

・販促ツールを加え、導線を形成する
 記事を読んだ読者が次の行動を起こせるよう
 「お問い合わせフォーム」などを記載する。

まとめ


インタビュー原稿は、
正しい情報、伝えたいことが正確に伝わっていることが何より大切。
また、クライアントや読者の視点に立ち、
喜んでいただくために何ができるかを考えることも、同じく重要である。



以上が、第2回京都ライター塾の講義レポートである。

原稿作成のコツ、心構え、注意点などを
初回と同様、1時間30分ほどにまとめていただいた動画を視聴した。

自分で実際に
「一休コンシェルジュ」さんの記事を参考に分析作業をしたり、
江角さんが過去に手掛けられた記事を題材に解説していただいたり、と
前回より手と頭を多く使った、実践的な内容だった。

実際にやってみると、分析にはなかなか時間がかかり、
頭が混乱してしまうことも。
「記事の分析」は引きつづき積極的に取り組み、
自分の中の感覚を養っていきたい。


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