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モロッコ旅⑨ 〜フェズにて先輩と合流〜

【前回の記事】

12月29日の午後。日本から来る友人は成田に向かう電車が2時間近く止まり飛行機に乗り遅れ、モロッコ到着が丸一日遅くなったのだが、今朝無事にカサブランカ空港に到着し、そこからフェズ までは電車で向かっている。

【友人と合流】

午後3時、リャドに戻ると先に友人は着いていた。1年半ぶりの再会が嬉しいのと、友人のおっちょこちょいぶりが面白すぎて大爆笑してしまった。ここまで友人と書いて来たが、今後は呼称を先輩へと改めたい。

私たちは日本から持って来て欲しい物を頼んでいて早速受け取った。私たちからのお土産も昨晩、テーブルに出しておいたのでそのままお渡しした。

 ・GoPro 8 BLACK

旅行の2週間ほど前、この旅をするにあたって以前から欲しかったGoProを買った。購入準備としてネットやYouTubeで評判をみたが、実際の使い心地は期待以上だった。そして日本で買うよりもかなり安い。

…なのだが!!

出発前日、正規のヘッドセットが不良品だった事がわかった。ヘッドバンドに本体を固定するネジのソケットが付いていなかった。もう搭乗前までに買い直す時間はない。だが、モロッコまでの旅路で買えるかもと思っていた。というのも、27日の夜にモロッコ入りしたが、実はその前にポルトガルで数日過ごす計画だったからだ。ポルトガルで買えば良いだろうと思っていた。

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ヨーロッパ の冬休みはクリスマス前から始まる。19年は12月21日の土曜から休みに入る方が多かったし、我が家もそうした。そして、長期休暇を使った夏冬、年に2回の旅行は休暇日数を出来る限り使って最長のプランを立てている。今回のモロッコ旅で言うと、先輩のモロッコ到着が(本来は!!)28日の朝8時だったので、私たちは27日の夜に到着する便を取った。とすると、21日〜27日の昼まで時間が空くので、そこを使ってポルトガルに行く事にしていた。

そんな理由でポルトガルで過ごしていたのだが、この間にGoProのヘッドセットを買い直せばよいと考えていた。だが…手に入れる事が出来なかった。

 〔余談〕ポルトガル

結論から言うと、ポルトガルは予想以上に貧しい国だった。たぶん、首都リスボンの大きなデパートに行けばGoProやGoProアクセサリーも売っているんだと思うが、観光をしながら寄れる街の電気屋さんは日本の田舎にありそうな小さなお店だったし、売っている物も高価な物は置いていなかった。あぁ、ポルトガルってこんな感じだったんだ〜と意外さを強く感じた。

歴史の授業でポルトガルといえば、種子島に鉄砲を伝えた事ではないだろうか?当時、ヨーロッパと日本の圧倒的な力の差を見せつけたと習ったと思うが、そのイメージが残っていたせいかドイツとあまり変わらない経済なのかと思っていた。欧州の西側でもあるわけだし。

その経済規模はWikipediaによると2012年のGDPは埼玉県を少し上回る程度だそうなのだ。東京都と比べると4分の1程度で、貿易赤字も続いていて経済的には上手くいっていないそう。こんなに小さな国だったのか、私が無知なだけなのだがこの事実には驚いた。

古い建物は素晴らしい物が沢山あって、大聖堂や修道院、色んなモニュメント…昔の繁栄を物語っている。だが、今生きている方々の生活は決して豊かではない事が、家の感じとかスーパーの金額から知る事が出来た。平均年収は250万円程なんだとか。

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15世紀、大航海時代に大繁栄したポルトガルだったが、近代になりポルトガルの植民地だったブラジルやモザンビークなど、そして最後にマカオが独立を果たした。植民地から資源を安価で手に入れる事が出来なくなり、経済は衰退していったそう。盛者必衰という言葉があるように、そんなもんなんだろうな。

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(焼き栗がめちゃめちゃ美味しかった!)

ただ観光地としてはとても良かった!特にポルトはもっと居たいと思ったし、また行かなければと考えている。海鮮料理も豊富で日本人には嬉しい点だ。名物エッグタルトは噂通り、このお店のものが1番美味しかった。

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ポルトガル滞在の最後の夜まで、結局GoProのヘッドセットは手に入れられず諦めていると、まだ日本にいた先輩から連絡があり、何か必要な物はないか?と聞いてくれた。こうして無事、ヘッドセットを確保する事が出来たのだった。

以上、GoProから見たポルトガルの経済でした。

【3人でメディナ観光】

1年半ぶりの再会だったが話はそこそこにして、すぐにメディナ観光に行った。この時点で15時20分、場所によっては17時で閉まる施設もあるので急いで向かわなければ。

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(奥が先輩。写真の使用の許可を取っていないため遠目で笑)

 ・先輩、革ジャンを3枚も買う。

メディナを短時間であったが見ながら周り、まずは皮なめし場・サディムーサへ戻った。テラスに出てなめし場の桶を見た先輩は凄く感激していた。スタッフが皮なめしの方法について説明してくれ、商品を勧めてくる。これは前回の記事同様である。

先輩は身長はそこそこあってシュッとしているし、顔立ちも男らしい。革ジャンがよく似合っていて、ライダース1枚と襟があるジャケット2枚を色違いで買った。うろ覚えなのだが、確か7,8万円だった気がする。一店舗目にして7,8万…ちょっと買いすぎたな〜、でも良い買い物できた〜と言っていた。そう、先輩は独身貴族。

 ・固焼きパンのスナック菓子

ちょこっと立ち寄った場所の一つにパン焼き場があった。

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職人さんの奥が大きなオーブンになっていて、毎朝、沢山のパンを焼いているそうだ。この時間はスナック菓子を作っていた。パプリカかチリでピリ辛な塩味だ。ビールに合うね!と言ったら、イスラム教はお酒飲んじゃダメなんだよ〜と。確かにー!と笑い合った。

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 ・スカーフ屋さんへ行く。

アビさんは革製品の他にもモロッコの特産品を沢山見せてくれた。特に良かった所は絨毯屋さんと、スカーフやヒジャブが置いてある布屋さん。

どちらのお店も私たち以外にお客さんはいなかった。夕方だった事もあるだろうが、そもそも観光客がふらっと入って来られるような場所ではなく、現地の方が買う本物のお店だったようだ。ガイドさんを頼んで良かったと思えたポイントだった。

絨毯屋さんで私たちは何も買わなかった。可愛い絨毯も沢山あったし値段も悪くないのだが、荷物になる事を躊躇してしまった。ベルベル絨毯はモロッコっぽくて特に良かった。(モロッコに住む民族、ベルベル人の伝統的な絨毯)

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(これは後に買った小さなベルベル絨毯、自宅の玄関マット用に。8000円程だった。)

布屋さんは特に面白かった。私は初日に中国製のスカーフを買わされるという凡ミスを犯しており、モロッコ製のヒジャブが欲しかった。

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イケメンなお兄さんが英語で足踏み式はた織機の説明をしてくれた。この布はサボテンの繊維からできた糸が使われているそうだ。

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サボテンを裂いて繊維を見せてくれている。サボテンシルクと言っていた。本物のシルクよりはやや硬めの手触りで、新品はパリッとしているが、洗濯をしていくとだんだん柔らかく風合いが出てくるそうだ。

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グラデーションが美しい!

明後日砂漠に行くんだよね〜と彼に話すとスカーフの巻き方を教えてくれた。

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(男性の巻き方)

口を覆う部分は後ろにダラっと垂らす事もできる。そして私が買ったものはこちら。

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(女性のヒジャブの巻き方)

めっちゃ良いじゃん!と言いながら、旦那と先輩が爆笑していた。見えにくいが、サングラスが赤なので色を合わせている。

【イスラムのデザイン】

一通り特産品を見て回った後、夕方になり現地の方々で賑わうメディナを歩いて回った。建物に灯りが灯ると昼間とはまた違って素敵だった。

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 ・イスラム教は偶像崇拝を禁止している。

特にモスクの建物周りの装飾は細かく極色彩で大変美しかった。よく見ると植物がモチーフになっている事がわかる。アラビア文字もうまく溶け込んでいて素敵なのだ、とにかくデザインが細かい。

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(鉢のモチーフから植物が伸びている。)

見出しにも書いたが、イスラム教は偶像崇拝を禁止している。つまり神様の絵や像を崇拝してはいけないという事なので、イスラムのデザインには人や動物が出てこない。そこで植物をモチーフにした華やかな物や、名産品のタイルをカットして作る幾何学模様が発展していったそうだ。

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(私たちが泊まったリャド。)

ところで、この記事のヘッドイメージを見て頂きたい。これは何の写真かお分かりだろうか?

※ヒント…これはスープの材料になるものだ。

答えは… 

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カタツムリ!!

ぎゃーーー!!!


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