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モロッコ旅⑦ 〜フェズでの出来事〜

【前回の記事】

12月29日の朝、昨日のうちにカラブランカからフェズ に移動し、今日は終日フリータイム。泊まっているリヤドのスタッフさんからファズ観光の案内ガイドは必要か?と聞かれたので、是非!とお願いした。参考までに料金は?と聞いたら、相場は3時間で250ディルハム(2800円)、5時間で400ディルハム(4400円)位だと教えてもらった。それはチップ込みなの?と聞いたら、チップはあなたが決めれば良い。あげてもあげなくても良いよ。とのことだった。

【チップについて】

私はドイツに住んでいる。ドイツにもチップの文化があるのだが、定価があった上で心付けにチップを渡す程度の金額だ。カフェに行って3.5ユーロだったら4ユーロ、8.5ユーロだったら9か10ユーロ位の金額で、もしチップを渡さなかったとしても失礼にあたらないし、定価さえ支払っていれば従業員にしっかりと給与が出るだろう。けどモロッコのチップはそうではない。チップは心付けではなくてお給料そのものにあたる。それでは一体いくらぐらい渡せば良いのだろうか?と、少し気疲れしてしまう。

それを少しでも回避すべくモロッコのお金事情を調べてみた。この方の記事が詳しくわかりやすかったので、ぜひ読んで頂きたい。

我らがドライバー、ハッサンについて考えてみよう。この記事によれば法的な最低賃金は月に2100ディルハム(23,000円)だが、サービス業はチップをもらう事を前提としている為もっと低くなることもあり、旅行業ドライバーは月に1500ディルハム〜と書いてある。モロッコでサービス業に従事している方はチップがとても大切なのである。ハッサンは私たちに約1週間ついてくれて稼働は4日間、チップは200ディルハムを3回、最終日には600ディルハムお渡しした。

(モロッコでハッサンと合流した時、最初に旅のしおりを渡されたが、そこにチップの相場一覧があってドライバーには1日200ディルハムと書かれていた。それに従い、毎日200ディルハムを渡していた。)

この金額でハッサンには不満はないだろうと私たちは思っている。それにしても給与におけるチップの割合が凄く高い!もしモロッコやエジプトへ旅行に行くなら、旅を楽しむためにドライバーさんやガイドさんと良好な関係を築く事は必須なので、話たちはチップはケチらず渡した方が良いという結論に至った。。

全くの余談だが、モロッコはアイスクリームが高い!製造or輸入、輸送と管理とコストが高いからだと思うが、日本の100円アイスが25(280円)ディルハムした。タジンが安いところだと35ディルハム(390円)で食べられるので、なかなかのお値段だ。それにアイスのショーケースには必ず鍵がかかっており、厳重管理されていた。

ある時、トイレ休憩でサービスエリアに寄った際にアイスが売ってて、ハッサンにもプレゼントしたら凄い喜んでくれた。その他にもコーヒーを一緒に飲んだり、ポテチを食べたり…言葉は通じなかったが、ハッサンとは良い関係を築くことが出来た事も楽しいかった旅の思い出の1つだ。

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(ハッサンが最後にGoogle翻訳を使って、伝えてくれたメッセージ)

【ガイドさんと合流】

話を戻します。

リヤドのスタッフさんにガイドの手配を依頼してから15分程でガイドさんは来てくれた。朝の10時頃、ガイドさんの名前はアビさんだ。アビさんはJTBの仕事をして、親日家であり、日本人が大好きなんだ!と会うなり話してくれた。また有名な日本の女優を1週間ガイドしたんだ!と自慢され、携帯で写真を見せてくれたが、たぶん広瀬アリスさんだと思う。彼女がアビさんとの別れ際、涙を流して別れを惜しんだそうだ笑 アビさんは可愛いおっちゃんだ。

【フェズの街の作り】

では早速リヤドを出て観光開始!オビさんは歩きながらフェズの街の作りを簡単に説明してくれてた。

 ・フェズ エル バリ

ブー・ジュルード門から東側の地域で、迷路のような作りになっている。9世紀に入植が始まった場所、最も古い旧市街。フェズ川の周りに人が住みだし、そこから徐々に街が広がっていった。皮なめし場がある。

(今後はこの地域をメディナと呼ぶ事にします。地図やガイド本によってはフェズ エル ジェディドもメディナと書いてあるものもありました。正式な区分は分かりません。)

 ・フェズ エル ジェディド

ブー・ジュルード門から西側の地域、王宮や庭園がある辺り。13世紀に出来た街で意味は新しいフェズだそうだが、こちらもフェズ  エル バリと合わせて旧市街と呼ばれる事がある。メッラ(ユダヤ人地区)がある。

 ・新市街

20世紀に入り、フランス支配の時代に出来た街で区画整理された近代的な作りの街。大きな駅や外国人向けにお酒が買えるスーパーなどがある。高級住宅エリアもあるそうだ。

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【フェズの旧市街観光】

アビさんの説明により私たちが泊まっていたのはフェズ  エル ジェディドであった事を知った。アビさんはフェズ  エル ジェディドをまず案内してくれるそうで、その後にメディナに行くプランを立ててくれた。

そうそう!日本で成田エクスプレスが止まり、まんまと飛行機に乗り遅れた友人だが、この日の朝8時過ぎにカサブランカに到着した笑 カサブランカ空港から駅へ行き、フェズ 駅までは4時間程の電車移動。フェズ駅ではハッサンがピックアップしてくれる事になった。ホテルに着くのは15時位だろう、私たちは15時にホテル集合を約束した。

 ・Junan sbil 庭園

まず連れて行ってくれたのは庭園。ブー・ジュルード門まで歩ける違い所にある。

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アビさんは結婚前によく奥様と来ていて、この並木道をカップルで歩く事が定番のデートなんだそう。ロマンチック街道だと言っていた。

(写真を載せたいのだが、動画で撮ってしまっていて載せられない…)

庭園をお散歩中、18歳くらいの女の子に話しかけられた。

ニホンジンデスカ?

はい、そうです。と答えたところ、日本語で自己紹介をしてくれた。彼女は漫画が好きで、日本語を覚えたそうだ!ワンピースとナルトが好きだと言っていた。日本文化を好きになってもらえてとても誇らしい体験だった。

その後もアビさんはここには竹林があるよ〜とかアンダルシア風の庭だよ〜とか、誇らしげに庭園を案内してくれたのだが、後々になってもっと綺麗ー!とか、凄いー!とか良いリアクションをとっておけば良かったねと夫と話した。正直な話、ヨーロッパの庭園の方が規模が大きく、日本の庭園の方が洗練されていると思ってしまっていて、へ〜そうなんだ〜位にリアクションを取っていた。

よく考えれば、水資源が豊富な環境で育ってきた私たちの感覚で見てしまっていて、アビさんが私たちに見せたかったものが何なのか?を全く理解してなかった。モロッコの様な乾燥地帯で、世界各地からの植物が育っている事自体、凄い事だった。その後、モロッコの色んな場所を旅した中で気づけた事だった。

(余談)MISIAさんの話

MISIAさんが情報番組に出ているのを見た事がある。彼女はmudefという組織の理事をやっている。mudefはmusicとdesign、fandationの頭文字を使った造語で、音楽と芸術で世界を彩ろうという意味のボランティア団体だそうだ。MISIAさんは言わずと知れた大人気シンガーだが、彼女の歌のルーツはアフリカ文化に通じることをきっかけにアフリカの慈善活動を始めたと語っていた。とても良い番組だった。

ここで話されていた話なのだが、アフリカから来た方に日本から地元に持ち帰りたいものは何?と質問した時に彼は川だと答えたそうだ。

今回のモロッコは10日程の旅だったが、私は水に対する考え方が変わった。凄い小さな事しかできないのだが、トイレの流し方やシャワーの浴び方で節水を心がけるようになった、ごく自然にだ。世界を知るということは自分を成長させてくれる。

 ・ブー ジュルード門からメディナへ

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先程の庭園から歩いて、ブー ジュルード門に到着した。外側に向いた面は青色をしていて、この色はフェズの街の色。反対側は緑色で、それはイスラム教の色だそう。

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 ・メディナの中の商店街の様子

メディナは町全体をぐるっと土壁で囲まれている。土壁からメディナへの入り口はこのブー ジュルード門を含め14つあるんだそうだ。門に近い通りは活気があって色鮮やかで、様々なお土産屋さんが並んでいた。日本でいう所の浅草雷門の近くの仲店通りってところだろう。

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ここは革製品が売っている所。

こんなに色鮮やかな所もあった。レインボーストリートとアビさんは言っていた。絵画やアクセサリー、鮮やかなお皿やカップ…アーティストさんの作品が売っている所。

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床も壁もカラフルにペイントされていて、色は人を元気に明るい気分にするんだなと感じた。


少し奥に入った商店街はこんな雰囲気。

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八百屋やお肉屋さんも混じってきたので、ここは地元の方も使う通りだと思う。

メディナの入り口は14つあると書いたが、入り口に近い所は商店街になっていて、奥に進むにつれて、賑やかさは無くなりリヤドや住宅があるエリアになる。

次の記事ではその辺りについて書いていこう。

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