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モロッコ旅⑤ 〜フェズに到着、高台からの景色〜

【前回の記事】

12月28日15時前頃、メクネスでランチと短い観光をして、それではフェズへ向けて出発しよう。我らがドライバー・ハッサンがトイレは?と気を使ってくれた。念のため行っておこうと思い、お願いした。アフリカ旅行で大変な事の1つはやはりトイレ問題だろう。日本の様に綺麗な公衆トイレがどこにでもあるわけでは無いし、コンビニも無い。早め早めに済ませておかなければならないのだ。

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私たちはハッサンの後についてトイレに向かったが行った先はさきほどのレストラン。1度目の来店の時は内装の綺麗さに目を奪われ、何の気なしに過ごしていたが、再訪でなるほど、観光客向けのレストランなんだ!と分かった。

思い出せば私たちがランチを食べに入店した時、すれ違いに帰る中国か韓国の15人くらいの団体さんがいらした。店内にもお会計をしようと、ガイドさんからチップの説明を受けている8名くらいの団体さんがいた。日本語ガイドさんだったため、旦那と聞き耳をたててなるほど〜と情報収集させて頂いた笑!とにかく、観光客向けのレストランや休憩所がルート上に存在するんだろうと察した。

ちなみにモロッコの公衆トイレ事情だが、ほとんどの所が有料で2〜5ディルハム(22〜60円)程かかるので、少額のコインを常備しておいた方が良い。トイレペーパーがある確率は体感で50%なのでこちらも常備しておく方が良い。紙が無くて困ってる方に3回ほど寄付した。また、ほぼ100%で紙は流してはならない。便器の横にゴミ箱があるのでそこに捨てる様にする。

私は超田舎育ちなのだが、実家はいわゆるぼっとん便所だった。(強烈なネーミング!)高校の頃までには改装してウォシュレット付きの近代的なトイレになった。クラシックなトイレ慣れしている私でもモロッコのトイレにはドキドキするから、トイレハードルが高くて旅行先に選ばない方もいるんじゃ無いかな?と思う。とにかく、基本的にトイレは滞在先かレストランで済ませて、その時にこの先数回分のトイレットペーパーをバックの中へと頂戴する。この算段は必須。

フェズの王宮

メクネスからフェズは近くて、車で30分くらいだろうと思う。あっという間に着いたなって感覚だった。今夜泊まるリヤドに向かう前に、ハッサンは2箇所ほどフォトスポットに連れて行ってくれた。まずはフェズの王宮。

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モロッコ各地に王宮があるのであえてフェズの王宮と明記したが、敷地中の見学は出来ないそうで正門前の広場から写真を撮る事のみ。メクネスのスークで手に入れたヒジャブ(中国製)を早速付けてみた。陽気な観光客だな〜と思われてるかな…恥はかき捨てという事で…

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私たちはこの旅の為にGoProを買った!GoProはアクションカメラなので街ブラとか車窓からの風景とか、簡単に良い映像が撮影できて大変感動した。写真機能も素晴らしく性能が良く、広角が綺麗に撮れるので買って良かったと思っている。アプリとの連動も使い勝手が良い!iPhoneとGoProのお陰で色鮮やかな思い出が沢山残った。

王宮の見学は15分ほど、中に入れないので写真を撮って、門の細かい細工を見学して終わりという感じだった。

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高台からフェズの街を見下ろす

ハッサンは次にborj sudに連れて行ってくれた。ここは高台にある要塞で、フェズ の旧市街を一望できる。ここからの景色はこちら!

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写真が下手すぎて良さが全然伝わらない!!すみません。sudはフランス語で南なのだが、北側にも要塞があり、いや、むしろ北側のborj nordの方が観光地として有名だった。nordの方には武器のミュージアムが併設されており、近くにMarinid Tombs(マリーン朝時代のお墓)もあるからだ。それにたぶん、sudよりフェズ 旧市街が綺麗に見える。ただ夕刻はsudの方が綺麗なのだそうで、ハッサンはこちらに連れてきてくれたのだろう。(朝日はnord、夕日はsudが綺麗なんだそう。)

ここで写真を撮っていると…

小学高低学年くらいの男の子4人組がマダム!マダム!と話しかけて来た。これが何を意味するのか私はすでにエジプトで経験している。maney!maney! と、寄付をねだる少年たちなのだが、写真を一緒に撮ろうとして来たり、僕が撮ってあげるよと言ってきたりする。

こういう子たちへの対応に関して私と夫では意見が異なっていて、去年のエジプト旅行の後に話し合いをしていた。もしこの様な子たちが旅を通して1、2回会う程度だったら寄付をすると思うが、そうではなく行く先々で出会うのである。これは社会的な問題であって、私たちの持ってるお金だけではどうにもならない。私は彼らがこういった方法でお金を稼ぐ事を良くないと思っていて、脱却してもらう為にはまず寄付する私たちが変わらなければならないと思っている。(私たちが同情して寄付し続けるから、彼らは物乞いをやめないのだ!)

しかし夫は目の前の彼ら(少しでも関わりを持った彼ら)に、ポケットの中の小銭を渡したいと思っている。(社会問題を解決するとかしないとか、そんな大きな事ではなく目の前の彼らを助けたい!)

私たちはお互いの考え方をよく理解しあっていて、話し合いの結果、歌を歌ってもらうことにした。そして彼らのサービスに対して、その代償として少額のチップを渡す事に決めていた。

私の夫は正義感の強い所がある。去年のエジプト旅行の際、アスワンからカイロへ向かう飛行機の中ですーっと涙を流していた。その顔を見て、ウケるんですけど!と私はおちゃらけたが、それ以上は触れずあなたの涙に興味はないわ!と、乗り物で必ず窓側に座る私は外の景色をずーっと見ていた。話などしなくても、彼が何に打ちひしがれているのか理解している。

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(去年の写メでカイロ上空、ピラミッドが見える。)

発展途上国で旅をすると、日本など先進国の社会システムの凄さや生活水準の高さを実感する。日本国内でも貧富の差とか社会的格差がなどと問題視されるが、こういった地域のそれは全然質の違う問題だ。(代名詞の多い文章になって申し訳ないが)そういった人たちの暮らし方を目の当たりにすると、金持ち国の日本に生まれてめっちゃ幸せ〜なんて呑気に思えない程に心をえぐられるし、何もできない自分を突きつけられる。

しかしこの地域を旅するということは、これらの事もちゃんと自分たちなりに昇華させて、その上で喜びを持って関わっていく事だと思う。こういう問題はたった1つの答えは無い事だが、今後も夫とよく話し合ってトライ&エラーを重ねていきたい。

そしてまたこの旅を終えた後、夫と話し合った。次回の旅の時はスケッチブック1冊と100均で買えるクレヨンを何個か持って行こうかとなった。歌を歌ってもらう他に、絵を描いてもらえないか?と聞いてみたい。そして絵のお礼に少額のチップとクレヨンを渡してみよう。

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(フェズやエッサヴィラは特に芸術の街として有名だ!)

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