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角大師に粽に破魔矢

お家の前に”笑門”と書いたしめ縄や粽、”蘇民将来子孫也”の札や鍾馗さんなど、京都には病気や厄を逃れるための玄関で見かけるものが沢山あります。
京都市内を歩いているといろんなお家があって面白いです。
沢山あるなあと思うことも多いのですが、破魔矢が家の中ではなくて玄関前にあるのは今回初めて見たかもしれません。角大師も貼ってあったのでちょっとその話。
角大師とは平安時代の元三大師良源という、比叡山延暦寺を発展させ”延暦寺の中興の祖”と崇められている高僧のことです。おみくじの創始者としても有名です。天台宗では数百年に渡り角大師の護符を授与、この護符を玄関前に貼ったところ病魔、悪魔など一切の災難から逃れることが出来たそうです。この護符は元三大師が鬼の姿となり疫病神を退散したときの姿を写し取ったもので、江戸時代の川柳には、「 門松に かくれ顔なり 角大師 」
とあり、家々の門松の背後にこの「おふだ」が貼られていた様子がよくわかります。こんな時代だからこそアナログかもしれないけれど、昔からの風習を見直して色々知るのも大事だなあと思います。
天台宗祖・伝教大師最澄の1200年大遠忌を迎える令和3年秋、東京国立博物館にて、特別展「最澄と天台宗のすべて」が開催される運びとなり、同展に元三大師像を特別出陳、江戸時代以来205年ぶりの「出開帳」されることになっているそうです。行ける方は是非いかれてみてください。
今日もいい一日を。5/8


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