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選ばれなかった女たち裏話⑦麻雀界のデザイン

参加プロが揃った所で顔合わせを始めていきました。私がどんな資料を持ってプロの皆さんと打ち合わせしたのかは近代麻雀noteに記載があるので見ていただきたいのですが、実は意図的に書かなかった秘密のテーマがありました。

秘密のテーマを語る前に、めちゃくちゃ反感を買ってしまいそうなお話をする必要があります。

麻雀業界のデザイン、古くない?

と、10年前から感じていました。ただしそれはMリーグ発足以降大きく変化していると感じます。Mリーグは「ハイレベルなグラフィックデザインを麻雀界に浸透させてくれた」という功績が半端ないと思っています。

最近では雀荘主催の大会POPもオシャレなのが多いし(というか気にかけている所とそうでない所の差が広がっている印象)、最高位戦の放送対局の画面のデザインはめちゃくちゃ洗練されていると思います。

10年前私はセットやフリーで複数の雀荘に出入りしていました。内装、メニュー表、ポイントカード、POP、プロの来店告知、宣材写真、従業員の服装、ありとあらゆるデザインが「気を遣われていない」ように感じ、正直ダサいなと思っていました。この話を知人にすると「こういうモンだという意識が長くあって、言われるまで気づかなかった」「デザインに知見がない人が多い」「麻雀さえできればあとはどうでも良いと思ってる人もいる」「そもそもお金が無いからそういう部分にこだわることができない」などの意見を貰いました。

そういうモンなのか…と納得できずモヤモヤした気持ちを抱えていました。その辺にある名も知らないカフェでもオシャレで居心地の良い空間作りに気を配っているのに、どうして?と思っていました。

そんなことを考えていた矢先、衝撃なお店がオープンしました。砂町銀座にあるウィローツリーというお店です。

店内が明るくオシャレで、若い女性が居ても全く違和感がありません。また、雀荘なのに「キャラメルラテ」なんて洒落たモンが飲める素敵な場所でした。雀荘でキャラメルラテが飲めるなんて当時の私からするとすごく衝撃的でした!!!他にもフライドポテトやパスタなど、およそオシャレなカフェで網羅されているようなメニューが充実していました。最近ではこのような居心地よく清潔なお店はかなり増えてきたように感じます!

近代麻雀のお守り「グラビア」

金本さんに近代麻雀のデザインを試験的に変えてみるとか、そういうのは考えたことありますか?と聞いたことがあります。

金「近代麻雀は表紙にいつもグラビアを載せてますけど、1度それを無くして、漫画のキャラクターばかりにしたことがあるんですよね。すると売上が落ちちゃったんですよね。グラビアが載ってるから買うという層がいるんですよ。メインの購買層が50代ですからね」

私は漫画雑誌にグラビアが載ってる理由をずっと知らずに生きてきたのですが、まさかそんな切実な生存戦略だとは思ってもみませんでした。確かに若者世代はサブスクの時代で物を買わないから、その層に合わせたデザインや訴求をしても売上に直結しないんですね。麻雀界を今まで支えてきたのは、50代男性の皆さんだったんですね…!
なんとなく55年前の出来事を調べてみましたら「アポロ11号月面着陸に成功」って出てきました。

秘密のテーマ

漠然と麻雀界に感じていたモヤモヤには理由があり、切実な生存戦略がありました。
翻って今回の企画では、どうするんだと。
「麻雀界で訴求されているターゲット層と、私が一致していない」という事実に気づいたわけです。それはわかったけど、そのままでいいの?って思いました。

結論、私たち自身が良いと思えて、私たち自身が麻雀界にお金を落とさないといけない。だから自分がかっこいいと思える自分、自分が素敵だと思える表現を全力でやる。
ということを目標にしました。

秘密のテーマ=自分がお金払いたいと思えることをやる

私たち世代もこれからの麻雀界を支えるために沢山消費しないといけません。今のままで売れる方法を考える事も大事だと思いますが、まず私たちがしっかりお客さんにならないといけなかったんです。だから自分らが良いと思うことをやる。私たちの世代ってこういうの好きなんだよ?を発信する必要がある。

結果、写真作品の出来にはかなり満足しています。展覧会は明日6/21でラストですが、良かったら見に行ってみてくださいね!

写真の出来栄え大満足の本編noteは↓

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