サヨナラは明日のために
学んだことを活かし明日から頑張ります
ぜひまた当地へお越しください
私たちの成長ぶりを見届けに
今度は私たちが教える番です
#ジブリで学ぶ自治体財政
先日、出張財政出前講座で北海道に行ってきました。
2019年8月名寄市での道内初開催以来5年ぶりの出講は場所を変えての2DAYS。
新千歳空港にほど近い札幌都市圏の恵庭市と人口5千人に満たない道東の農業の町、訓子府町(私の出張出前講座史上最少人口の開催自治体でした)のそれぞれで、自治体職員有志が事務局となり、職員だけでなく道内他自治体職員や道内地方議会議員、一般市民など多方面から2日間で80名近い方のご参加をいただき大盛況でした。
前回の名寄でもそうでしたが、驚かされるのが道内各所から集まってくれる皆さんの移動距離。
北海道は人口密度が低く生活圏が分散しているため、どこかでイベントがあると聞きつけると100km、200kmの移動は当たり前とのことなのですが、道内を飛行機で移動して駆けつけてくれたツワモノもおられ、本当に頭が下がります。
皆さん、遠路はるばるご参加ありがとうございました。
5年前に名寄で受講いただいた方々とも多数再会できました。
うれしかったのは5年前に名寄で受講してくれた方々が講座での体験を地域に持ち帰り私の思いや熱量を伝えてくれたことが縁となって、5年の月日を経て恵庭、訓子府のそれぞれで、名寄の講座に参加していない職員さんも一緒になって、今回の開催を企画運営いただいたことです。
自治体財政に関する知識やノウハウを習得したいという学習意欲だけでなく、自分の住むまちのために何かがしたい、そのために誰かとつながり仲間を増やし行動したい、そんな気持ちを集めて一つの動きにするための人寄せの仕掛けとして私の講座を使っていただいたことで、今回、恵庭、訓子府のそれぞれで若い職員も含めた仲間が集まり、まちを愛するエネルギーが結集していました。
参加された皆さんからも「次はわがまちで」という声が多く聞かれ、出張財政出前講座で全国を旅してまわって10年経ちますが、私が蒔き散らかした種があちこちで芽吹き、いつの間にか全国に広がっていることに驚き、そして大きな喜びを感じています。
出前講座で全国各地を旅していると、たくさんの方々にお会いします。
なるべくお一人お一人と時間を取ってお話ししたいと思うのですが、講座という性格上滞在時間の大半はこちらからの情報伝達に宛てられ、双方向での対話ができる機会、時間は限られています。
そんな中で少しでも対話の時間を設けるために可能な限り現地に泊り、講座参加者や開催事務局の皆さんとおいしい食事を楽しみ、酒を酌み交わしながら交流を深めるよう心掛けていますが、スケジュールの制約からそのような機会が許されないことも多く、もっとゆっくり話したかったなあと後ろ髪をひかれながら帰途に就くことばかりです。
と言いながら、講座の中では受講者からの質問時間をとりません。
講座の内容は情報過多気味(笑)なので後日自分のペースで咀嚼していただき、そこで改めて感じた疑問や意見についてメールやSNS等でお寄せいただきたい。今日の講座を皆さんとのご縁の始まりとして、自治体財政のことに限らず、まちづくりのこと、対話のこと、その他なんでも気になったことを情報交換し、対話しながら、これからも末永くおつきあいいだきたい、と講座の中でいつもお話ししています。
この「To be continued」感が私と受講者の皆さんがつながり続けることができている秘訣かもしれません。
以前も書きましたが、私は出張財政出前講座を一度限りの打ち上げ花火としてはいけないといつも思っています。
そのため、事前の受け入れ体制づくりから事後の「次の一手」、そしてその後の芽吹き、開花、実りまで可能な限り関わっていきたいし、何かお手伝いできることがあれば力になりたいと常に公言しています。
最近では、自治体財政担当課から直々に枠予算制度の構築や行財政改革の進め方などについて個別具体の相談を受けることが増えました。
出張財政出前講座で実施している対話型自治体経営シミュレーションゲーム「SIMULATIONふくおか2035」のノウハウ提供やご当地版の作成についてアドバイスを求める声も増えています。
また、出前講座で話している自治体運営や対話の話以外に、私の公務員としての生きざまや管理職としての職場づくりの経験、最近では仕事と家庭の両立などのテーマで話をしてほしいという依頼もちらほら出てきています。
私が出前講座で出会った皆さんや、そこからご紹介いただいた方も含め、多様なご縁でつながった私との関係を軸にそれぞれのテーマを掘り下げ、新たな絆を紡いでいただいていることに感謝申し上げます。
福岡市の職員向けに始めた財政出前講座が自治体の境を超えて「出張」を始めたのは今からちょうど10年前のこと。
長崎県諫早市でのひょんなきっかけから始まったこの取り組みが、北は北海道から南は沖縄までに広がり、全国各地を駆け巡る終わりなき旅となったのは最初から企図していたものではありません。
この終わりなき旅を支えてくれているのは、今も止むことのない全国各地からの出講依頼の声。
この10年で130回という回数は2020年から2023年まで約4年の休眠期間を経てはいますが、常に年間20回を超える出講依頼が続いている現状です。
コロナ禍、そして私のプライベートな諸般の事情もありお休みをいただき、この間、依頼を受けても実現できない苦悶が続きました。
昨年11月から出講を再開し、徐々にペースを上げていっていますがまだまだこれまでの積み残しを解消するには至っていません。
今後、仕事や家庭の都合と調整しながら、これまでいただいたオファーをフォローしつつ、未踏の地5県(福島、栃木、香川、徳島、高知)の踏破もにらみながら、新たなご依頼にも対応していきたいと思っています。
この記事をお読みの皆さんにおかれましても、ご入用の向きがありましたら気軽にお声がけください。
出張財政出前講座を始めて10年。
この活動を始めたことで縁を結んだ多くの方々との一期一会が私を成長させてくれました。
出会いはいつも歓喜にあふれています。
SNSだけのつながりだった方と講座会場で初めて出会えた時の「facebookではかねがね」という少し照れ臭い初対面のあいさつ。
拙著をご購読いただき、一度話を聞きたかったと講座会場に本を持参してサインを求める声。
講座の中での皆さんの笑い声やうなづき、終了後の「疲れたけど楽しかった」という苦笑いの表情にいつも元気をいただいています。
そして旅芸人の宿命なのですが、講座が終わり現地を離れるときの皆さんとの別れはさみしい瞬間です。
「また今度ゆっくりお話ししましょう」と何度繰り返したことか。
それ以来お会いできていない方も本当にたくさんいます。
しかし、私はあきらめないことにしています。
「またの機会」は座して待っていても自然と転がり込んでくるものではありませんが、今回の恵庭、訓子府のように「またの機会」を創る努力を怠らなければ、自分たちの力で未来を切り拓くことができるのですから。
夏がまた来るまでは
互い涙見せずに
サヨナラは明日のために
(I AM YOUR SINGER song by サザンオールスターズ)
今回もたくさんの別れの言葉を交わしましたが、それはすべてお互いの明日のため。
「またの機会」を創ろう。
「またの機会」に相応しい自分でいよう。
「またの機会」を笑って迎えられる心と体の健康を維持しよう。
ここで交わした別れの言葉は全て「またの機会」に向けて歩き出す未来の自分たちへのエールなのだと思います。
というわけで、全国の皆さん。
「またの機会」にお会いできるのを楽しみにしています!
★2018年12月『自治体の“台所”事情“財政が厳しい”ってどういうこと?』という本を書きました。
https://shop.gyosei.jp/products/detail/9885
★2021年6月『「対話」で変える公務員の仕事~自治体職員の「対話力」が未来を拓く』という本を書きました。
https://www.koshokuken.co.jp/publication/practical/20210330-567/
★書籍を購読された方同士の意見交換や交流、出前講座の開催スケジュールの共有などの目的で、Facebookグループを作っています。参加希望はメッセージを添えてください(^_-)-☆
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