シェア
冨樫由美子
2024年5月1日 10:23
春の日ミュシャの絵を見れば思ほゆ棺桶に寝てゐたといふサラ・ベルナール絵の前にたたずむ人も絵になりて常設展のモネの「睡蓮」歌ひながらショパンを弾けるピアニスト「猫のワルツ」を幸せさうに制服のスカートすこし寒かりし春の日ジョルジュ・サンドを読みき公園に夕暮れは来て遊具らはめいめいの影曳きて静まる樹木へと歩みを進めゆくときの気後れに似たためらひひとつ暮し分かちあはざる逢ひは美