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療育現場で大事なこと #2 【傾聴】

こんばんは。

子ども大好き言語聴覚士のほんゆみです。

今回は「傾聴」について、なぜ傾聴が大事なのか?具体的な傾聴の方法を書いていきたいと思います!


傾聴とは?

傾聴とは、耳を傾け、相手の話に注意を向けて聴く、ということで、

もともとはカウンセリング技法のひとつなので、心理学や教育学などでは一般的かと思いますが、日常会話ではあまり聞かないですね。

相手に100%心を傾けて聴くというのは、実際には結構難しい。

(あ、あの仕事の期日いつだっけ・・・)とか

(夕飯どうしようかな・・・)とか

(今の私はどう見られているかな・・・)とか

無意識に自分のことを考えてしまうのが人間というものです・・・。


しかし、自分のことは一旦おいておき、相手に注意を向けて聴く姿勢をとり、「聴いているよ」ということが伝わると、話し手も嬉しいものです。

これは、子どもも大人も同じですので、療育現場でも「傾聴」の姿勢は求められるでしょう。




なぜ、傾聴が大事なのか?

それは、注意を向けて聴き、相手に歩み寄ることがコミュニケーションの本質だからだと思います。

話し手と聞き手が適切に傾聴しあえていれば双方の歩み寄りによってコミュニケーションが成立します。

傾聴

上の図では、適切な距離感で理解しあうことが出来ていますね。



しかし、例えば、言語表出や自分から発信することが苦手な場合、ポツポツと単語をつなげて伝えてくれるお子さんや、表情や仕草、姿勢や目線などの表出が主になるお子さんもいます。

そんな時、聞き手が「傾聴」の姿勢をもち、聴き取れる幅を広げることで、お子さんの思いは伝わるでしょう。

イメージはこんな感じ。

傾聴2

「わかってもらえた!」「きいてもらえた!」という安心感と自信がさらなる発信への意欲にも繋がりますし、聞き手側の大人にとっても子どもを理解する糸口が見つかる可能性が高まりますね。





一方で、よく喋るけれど、内容があっちこっちに飛んでいたり、相手の様子を見ないで話し続けるタイプのお子さんもいます。

傾聴3

そんな時、聞き手は動じず、普段どおりに傾聴することで、話し手のお子さんも落ち着いてきたり、案外面白い話をしていたりすることもあります。

また、傾聴しながら話をまとめてあげることで、自分がどんなことを話したいのか(話しているのか)整理できることもあるので、話し手の発信のスキル向上にも繋がります。





傾聴の具体的な方法

では、「子どもの話を傾聴する」とは具体的にどのようにするかをまとめました。


①にこにこ笑顔でいる

②黙っている

③子どもの言うことを繰り返す

④子どものやっていることを真似る

⑤話し終わるまで待つ

これらのことを、”積極的に”行っていくことが傾聴の方法です。


子どもの主体性を伸ばすコミュニケーション指導法に「インリアルアプローチ」がありますが、基本は周囲の大人の傾聴の姿勢です。





たくさん傾聴してもらった子ども達が、

今度は、傾聴する側になれるよう、温かく見守っていきたいですね。


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