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ホルモン補充療法開始後の変化

ちょうどホルモン補充療法を始めて2ヶ月が経過した。最初は半信半疑だったが、徐々に体が変化しているのを実感しているので記録しておきたいと思う。

血圧の変化

最初に変化を感じたのは血圧だった。ホルモン補充療法を始める前にも主治医が漢方薬の血圧を上げる成分を減らしていた。自分でも食事に気をつけ、血圧に効果のあるグリップ運動なども導入していたが、3回計ってようやく一番低い値がギリギリ正常範囲という感じで効果はゼロではないけど今ひとつだった。


ところがホルモン補充療法を始めると1週間前後で血圧の数値が下がってきた

一般的には寒くなれば血圧が上がるのだが、12月以降でも110~120台をキープしている。時間帯によってはもっと下がり、明らかに効果が出ている。高血圧は様々な疾患を引き起こす要因となるだけにこれは嬉しかった。

婦人科系の問題改善

こちらについてはホルモン補充療法開始直後はすぐに効果が出なかった。性交痛も2週間前後は変わりなく、夫とも「始めたばかりだから仕方ないよね」と話してはいたが正直しんどかった。

痛みは恐怖心を引き起こす。痛いことをしたくない気持ちと夫に対する後ろめたさのような気持ちのせめぎ合いに悩んでいたが、その後こちらも徐々に改善して夫も胸を撫で下ろしていた。

もちろんセックスだけが夫婦の触れ合いではないが、夫との関わりでのネガティブな感覚が減ったのは今後介護などでの問題を予防する上でも大切なことだと考えている。

そして、12月になったら生理前のように急に体重が増えたので「もしや?」と思ったら予想通り11日にほぼ半年ぶりに出血があった。生理かどうかは婦人科医に聞かないと分からないが、「治療の効果が出ているんだな」と実感するできごとだった。

行動面の変化

長年の治療の甲斐あって改善してきたものの元々冷えの症状が強いこともあってか、冬場は体を動かすのが億劫になる時期だった。特にこの2年ほどは夜になると夕飯の後つい横になって寝入ってしまい、夜中に慌てて飛び起きて入浴・就寝というパターンが定着していた。

ホルモン補充療法を始めてから少し経った頃夫婦で「運動不足解消に家の中を走ろう」と毎日10分走り始め、だんだん体力がついてきたのを実感している(最近は階段昇降も加え、始めた頃よりも負荷をかけている)。

それまでも毎朝ラジオ体操したり、毎食後歯磨きをしながら5分間スクワットしたり、と運動不足解消には努めていたが、今までならこの時期は「冬眠したい…」と動かなくなるのに、元気な老後へ向けて具体的に行動できているのは我ながら大きな変化だと感じている。

もちろんこれは更年期とは直接関係ないかもしれないが、更年期の症状に抑うつ状態といった精神神経系のものがあるので無関係と断定もできないだろう。

いいことばかりではないけれど

これまでホルモン補充療法のメリットを挙げてきたが、毎晩薬を塗り続けるというのは意外と面倒な作業だ。実際2回ほど塗り忘れ、翌朝気づいて慌てて塗ったことがある。

そこで脱衣所に洗濯などのスケジュールを書き込んでいるカレンダーに、薬を塗り終わったら日付に丸をつけることにした。古典的な方法だが、やり始めたらとたんに忘れなくなったから意外と侮れない。

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また、薬を塗ってから2分前後服を着られない、腕に化粧水などを塗れないという注意事項もあり、バスドレスを着る、脱衣所を暖かくする、段取りを工夫するという対応でしのいでいる。

皮膚が乾燥して荒れると塗り薬を継続できないため、保湿ケアも欠かせない。もともと乾燥肌気味のため内科医から保湿クリームを処方してもらっているが、それに加えて化粧水と乳液を全身に塗っている。その化粧水も薬への影響を避けるためノンアルコールのものに切り替えた。

今までより頻繁に通院するからスケジュール調整も必要で、要介護1の母のサポートもしているから常に予定とにらめっこしながら暮らしている。なので、更年期の症状を抱えていても育児や介護に追われて自分の体のことが後回しになるという事情もよく分かる。

医療機関に勤務していると患者さんが時間通りに来てもらうのは当たり前となりがちだが、こと更年期の治療を受ける対象者はケアを受けるまでにいくつもの見えない壁を超える必要があるようだ。


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