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大豆ミートの進化

私の夫は肉が嫌いだ。幼い頃は魚も食べられなかったそうだが、私が出会った頃は獣と鳥の肉が断固拒否、魚は臭いがきつい食材は箸をつけないという状況だった。

本人は「僕は肉だけが食べられないから、そんなに偏食じゃない」と言い張っていたが、「日本では肉を使うレシピはかなりの割合だろうから、それを食べられないなら相当な偏食じゃない?」と返したらそれ以降あまり反論しなくなった。

生まれ育った家は父が大の魚好きで食卓にも魚ばかり出ていたような家だからか、当初からあまり抵抗を感じなかったが、それでもたまに肉を食べたい時はある。

コロナ禍前は友人たちと会う際事情を知っている友人には「お肉おいしいところ探しておくね!」と気を遣ってもらっていたが、コロナになって外食もままならぬ状況になってしまった。

以前から大豆ミートやグルテンミートは自然食品店などでも取り扱っていたから存在は知っていて試したことはあったが、どうも味が好みに合わず、夫も「無理…」となっていた。

ところがSDGsの影響もあってか、ここ数年一般の食品会社が本格的に大豆ミートに乗り出し、味もおいしいという評判を耳にするようになった。

日本ではアレルギーなどの事情がある場合を除くと好き嫌いなく食べることが美徳という文化だが、他の国では宗教上の理由等で食べられない食材があるケースは多い

カロリーやコレステロール値が気になる人にとっても大豆ミートは選択肢になるだろう。何しろ我が家にとってたまに肉っぽい食材を食べたい!という私のニーズにうってつけなので早速近所のスーパー数件を回って早速入手した。

大豆ミートの種類

大豆ミートには大きく分けると

1.調理済みで温めたりフライパンで焼けばいい状態のもの(チルドコーナーや冷凍食品売り場にある)(最近増えてきているのはこのタイプ)


2.ひき肉やハンバーグ状になっていて、自分で味付け調理が必要なもの(精肉コーナーの片隅やレトルト食品コーナーに置いてある)

3.乾燥状態で売られていて、自分で水やお湯につけて戻してから味付け調理が必要なもの

に分かれている。手軽に試したい場合は1.だが、自分の味付けで食べたい人は2.や3.が選択肢だろう。

お店によっては在庫管理しやすい2.や3.のタイプしか置いていないこともあるが、だんだん取り扱い店舗も増えているから買い物の折に調べてみるといいだろう。

大豆ミートを売っているお店

この記事を読んで「試してみたいけど、うちの近所にも売っているのかしら?」と関心を持った人もいるかもしれない。

私が探して見つけたのは

サミット(チルド製品の種類が豊富)

イオン(チルドだけでなく、レトルトや冷凍食品も:先のリンク参照)

業務スーパー(大豆ミートのフレークなど)

無印良品(レトルト製品で)

私としては最近食品メーカーが開発に力を入れている1.のタイプをぜひ試食してほしいお勧めは唐揚げやナゲットだが、ハンバーグもおいしい。

ミートソースや餃子、カレーも個人的には美味しいと思うが、肉の味に慣れている人には物足りないかもしれない。

夫も「これは美味しい。また買おうよ!」と笑顔で食べていたので、お店で見かけたら購入している。

食の選択肢を増やせる喜び

ほぼノンミートな生活を24年以上続けているが、自らの意思というよりは家族の意向でやっているため、やはりたまには肉っぽい物を食べたいという欲求が湧いてくる。

そんな私とって大豆ミートは肉嫌いな夫と共に食卓を囲む上でも大事な食品になりそうだ。

私のような事情以外でもカロリーやコレステロール値などで肉を制限する必要がある人にもこのような選択肢があることでストレスを減らせるのなら、こういう情報がもっと知られてほしいと思う。

また、食品メーカーが参入すると味が良くなることも改めて認識した。実は嚥下困難食やとろみ剤も20年近く前は美味しい物が少なく、「これを患者さんにお勧めするのは…」と躊躇うことがあった。

しかし、食品メーカーがこの分野に参入したらどんどん味が良くなり、学会などでサンプルをもらって試食する度に「これはいい!」と思うことが増えた。

もちろん完璧さを求められると難しいかもしれないが、食の楽しみをある程度確保できるのは暮らしの質を保つには重要なことだ。

そんなに堅苦しく考えるのは…となった方は興味本位でもいいので、ぜひ試してもらえれば、と思う。

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