介護保険 念のため申請
介護保険の認定調査員をしています。
主に新規申請の方を担当することが多いです。
念のためと、娘さん、息子さんが言う。
ときどき、いらっしゃいます。
独居で暮らしている。
援助に来ている。
本人は、他人の援助やデイサービスへ行くなんて、要らないと言っている。
医者に勧められたからと、家族もそれほど積極的ではないことも。
困りごとのある人とその家族とは違います。サービスのイメージがあって、認定を受けたらそれを使おうと言う方はではないのです。
念のためと言う家族(本人は必要性を感じていません)は、介護保険にどんなサービスがあって、どういう風に役に立つのかの、イメージがありません。
調査員の心得 調査だけします
調査員は74項目を正確にきちんと調査をするだけで
予想される介護度を言ってはいけません。
まして、アドヴァイスをしたりも、ダメです。
サービスを要らないと言っている本人と、介護保険の役に立つであろう具体的なサービスのイメージが湧いていない家族。
何かサービスを使い始めないと、ケアマネさんは付きません。
ケアマネさんが付いていれば、適切なサービスを提案してくれます。
デイサービスやヘルパーの利用はハードルが高いです。
ハードルが低い「福祉用具貸与」で、ケアマネさんとまず繋がってほしい。と私は思います。
調査の帰りがけに、玄関で
「ここに手すりをレンタルできれば、上がり框の昇降が安全でラクにできるんですけどね。」「ケアマネさんに相談できますよ。」
外玄関で
「玄関外の段差が、けっこう危ないんです。結果が出たら、手すりの相談ができますけど?」
「介護保険の認定が『自立』でも、住宅改修で手すり工事の相談ができますよ。」
ここまでは、グレーゾーンと私は思います。
厳密にはダメかも。
濃いグレーゾーン
使いやすい杖(自立する杖等)をレンタルできますよ。
買い物に便利な歩行器をレンタルできますよ。
シャワーチェアーを1~3割負担で買えますよ。
友人から聞いたと言ってくださいね
ここまでくると、
「もし手配を頼む時は、友人から聞いたと言ってくださいね。」と、言う。
将来担当するケアマネさんが、認定調査員のことをチクるとは思えないが。
高齢になると できているようで できなくなってきていることがあります
定期的に介護保険のサービスが入ることで 専門家が気づいてくれることがあります
週1回、2回のヘルパーさんやデイサービスが難しくても、
福祉用具貸与でケアマネさんの事業所と契約ができており、基本的なアセスメントが終わっていると、本人の転倒や病気、家族の急変があった時に、素早く対応ができます。
お国は、軽い認定(できれば「自立」判定)にして、サービス抑制を考えているかもしれません。
適切なサービス体制を早めに整えることで、大きな意味の介護予防になると考えています。「要支援1」でも、福祉用具貸与を利用することで、将来の準備ができると思います。
訪問看護も一つの方法
医療的な配慮が必要だけど、生活がほぼ自立している方は、訪問看護利用も勧められます。
「要支援」認定でも、訪問看護を使えます。
医師が申請を勧めた場合、服薬管理・健康相談で訪問看護を利用し、医師と連携していくのも一つの方法です。
これから申請する方、認定を取っている方へ
今日は、介護保険申請を、念のためにした家族のために書きました。
これから申請を考えている家族の方、念の為に申請して、介護認定を持っている方の参考にもなるかもしれません。