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退院~卒業

手術後のベッド上生活を終えた後の入院生活は楽しい時間だった。

整形外科の患者さん達は大抵元気な人が多いので、部屋を出て、共有スペースにあるテーブル付近に集まっておしゃべりする人が多かった。
色んな世代の人たちが仲良くなれるその場はとても楽しい場であった。
病気自慢や怪我自慢をする人も若干いて、たまに嫌気がさすこともあったが、この人たちも大変だったんだなと思って話を聞いたりしていた。
そのおかげで傾聴力は見に付いたと思う。

退院してからは、体力を回復させるのに若干時間がかかったが、またすぐ以前と変わらぬ日常に戻り、大学生活を満喫した。

大学4年の卒業式前にまた入院して、1年前の手術で首に入れた金属を取り出す手術をした。この時はそこまで長い入院ではなかったが、相変わらず楽しく入院生活を送ったと思う。

首の手術で、就職活動が思うように出来ず、就職先がないまま卒業するのは若干焦っていたが、まずは身体を治す事に専念しようと思った。

高校3年の時に、大学進学を強く勧めてもらえて本当に良かったと思う。
良い友に恵まれて、良い環境で、良い学びができたと思う。
自由に時間を使えて、好きな事ができる学生生活はやはり貴重だ。
大学まで行かせてくれた親に感謝しなければ。

首の手術をすることになったのは想定外であったが、自由に動ける身体があることへの感謝の気持ちを持てるようになった。
この時は手術もしたのでまた元通りの身体に戻れると信じていた。

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