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【桜陰中学校2020年度入試算数第1問】軽快にこなすべき小問集

灘中学校、開成中学校ときた入試全問解説、男子校が続いたので、今度は女子校を取り上げたいと思います。桜陰中学校です。

桜陰中学校2020年度入試の算数については以前、第3問と第4問を取り上げましたが、今回、第1問と第2問についても取り上げたいと思います。まずは第1問です。

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桜陰中学校・高等学校
2007年10月22日、杉山真大撮影、Wikipediaより

[問題] 次の (    ) にあてはまる数を答えなさい。

(1) 1(11/54) - { (1.875 - (5/12)) × ( ア ) } × 3 = 25/27 

(2) 花子さんはお母さんと弟といっしょにお菓子(かし)を買いに行きました。花子さんと弟は同じお菓子をそれぞれ12個ずつ買うことにしました。花子さんはそのうちのいくつかを持ち帰り,残りをお店で食べることにしました。弟は花子さんがお店で食べる個数と同じ個数のお菓子を持ち帰り,残りをお店で食べることにしました。2人分のお菓子の代金をお母さんがまとめて支払(はら)うため税込(こ)みの金額を計算してもらうと,ぴったり1308円でした。このお菓子1個の税抜(ぬ)きの値段は ( イ ) 円です。ただし,消費税はお店で食べるお菓子には 10%,持ち帰るお菓子には 8% かかります。

(3) まっすぐな道に柱を立ててロープを張り,そこにちょうちんをつるします。柱と柱の間は 5m 50cm で,ちょうちんとちょうちんの間は 1m 35cm です。1本目の柱から 35cm 離(はな)れたところに1個目のちょうちんをつるしました。ロープはたるまないものとし柱の幅は考えません。柱を10本立てて,ちょうちんをつるしました。
ちょうちんは全部で ( ウ ) 個使いました。また10本目の柱に1番近いちょうちんはその柱から ( エ ) cm のところにつるしました。
柱から 35cm 以内の部分につるしたちょうちんは,とりはずすことにしました。ただし,1個目のちょうちんはとりはずしません。このとき,つるされたまま残っているちょうちんは ( オ ) 個です。[問題終わり]

(注) (1) の 1(11/54) は 1 + (11/54) です。帯分数です。

まあ、最初の問題ですので、難しいことは何もありません。いかに簡単に効率よく解くかです。

(1) は、1(11/54) - 25/27 = 15/54 = 5/18 となり、{1.875 - (5/12)} × 3 = {(15/8) - (5/12)} × 3 = (45 - 10)/8 = 35/8 なので、( ア ) = (5/18) ÷ (35/8) = (5 × 8)/(18 × 35) = 4/63 となります。 

(2) は結局、お店の中で食べたお菓子が12個、持ち帰ったお菓子も12個なので、消費税を重み付きで平均すると 9% になります。したがって、( イ ) = 1308 ÷ 1.09 ÷ 24 = 50 円 となります。

(3) ① は最初の柱から最後の柱までの距離(ロープの長さ)は 550 × 9 = 4950cm となるので、(4950 - 35) ÷ 135 = 36 … 余り 55 となります。よって、( ウ ) = 36 + 1 = 37個、( エ ) = 55cm となります。
② はちょうちん5個の最初と最後の間が 135 × 4 = 540 cm となり、柱の間の550 cm より 10cm 短いことを考慮すると、
・2本目の柱は 35 - 10 = 25cm すぎたところににちょうちんがあるのでとりはずす
・3本目の柱は 25 - 10 = 15cm なのでとりはずす
・4本目の柱は 15 - 10 = 5cm なのでとりはずす
・5本目の柱は 5cm 手前にちょうちんがあるのでとりはずす
・6本目の柱は 5 + 10 = 15cm 手前にあるのでとりはずす
・7本目の柱は 15 + 10 = 25cm なのでとりはずす
・8本目の柱は 25 + 10 = 35cm なのでとりはずす
・9本目の柱は 35 + 10 = 45cm なので残す(135 - 45 = 90cm すぎのちょうちんも残す)
・10本目の柱は 45 + 10 = 55cm 手前かつ 90 - 10 = 80cm すぎなので残す
ということで、とりはずすのは 2 ~ 8 本目の柱のそばの7個のちょうちん。よって、( オ ) = 37 - 7 = 30 個のちょうちんが残る。

(3) ② は真面目に書いていますが、実際にはピタゴラスイッチの10本アニメのように縦棒を10本描いた図で記入していくと思います。笑

まあ、スマートにやるなら (35 + 35) ÷ 10 = 7 本とりはずされる、とするんでしょうね。

(解きながら書いているので、柱10本くらいなら書いて数えた方が確実という私のミスの多さに基づいた判断が影響しています。苦笑)

とにかく時間をできるだけかけないようにするのがこの第1問で、できるできないというレベルの問題ではないと思います。

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