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【ラ・サール中学校2021年度入試算数第5問】少し削れた立体図形

今回は立体図形の問題です。灘のおかしな立体図形を見慣れると簡単に見えますが、実はこれで十分に難しいのかもしれません。

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ラ・サール中学校・高等学校
2010年7月22日、 Sakoppi撮影、Wikipediaより

問題

下図(原文は左図)のような 1辺 6cm の立方体から直方体を切りとった形の立体があります。次の問に答えなさい。(14点)

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(1) この立体の体積を求めなさい。

(2) この立体を 3点 A, B, C を通る平面で切って 2つに分けたとき、2つに立体の体積を求めなさい。

解答解説

(1) は何も難しくはないのですぐに答えを出しましょう。6 × 6 × 6 - 4 × 3 × 4 = 216 - 48 = 168cm3 です。

問題は (2) です。次の図が描けるかどうかによると思います。

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右の図は A, B, C を通る平面で切ったときの下の方の図形です。見ての通り、三角柱から三角柱を切りとった図形になっています。

この形と寸法が分かれば簡単です。

この図形の体積は 6 × 6 × (1/2) × 6 - 1 × 1 × (1/2) × 4 = 108 - 2 = 106cm3 となるので、残りの立体の体積は 168 - 106 = 62cm3 となります。

感想

(1) で2つの体積の合計は出ているので、(2) ではどちらか一方の体積を求めればいい。ではどちらを求めますか?という問題です。

この問題は立体図形の問題としてはやさしい方かもしれませんが、(2) くらいの立体図形の問題でも実際には難しく感じる受験生が多いのかもしれません。それだけに、明らかにやさしい (1) はきちんと取ることです。

(2) も、どういう図形が得られるかが分かれば、体積を求めること自体は簡単です。それだけに、解答解説で書いたような図を導き出せるかがすべてと言っていいでしょう。

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