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【開成中学校2021年度入試算数第2問】図形が見えるかな?

2月1日に行われた開成の入試、算数の第2問です。立体図形の問題です。難しくはないのですが、図形がどのようになっているかが見えるかが勝負の分かれ目です。

640px-開成中学校高等学校

開成中学校・高等学校
2006年9月25日、SANDO撮影、Wikipediaより

問題

三角すいの体積は,(底面積) × (高さ) ÷ 3 により求めることができます。

1辺の長さが 6cm の立方体の平行な4本の辺をそれぞれ6等分し,図のように記号をつけました。以下の問いに答えなさい。

(1) 4点 き,G,a,g を頂点とする三角すいの体積を求めなさい。

(2) 4点 き,ウ,G,a を頂点とする三角すいの体積を求めなさい。

(3) 4点 き,オ,C,g を頂点とする三角すいの体積を求めなさい。

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解答解説

(1) は直接求められます。6 × 6 ÷ 2 × 6 ÷ 3 = 36cm3 となります。

(2) は立方体からいろいろと図形を切り離していきます。具体的には、
・三角すい ウ - きキG = 6 × 6 ÷ 2 × 4 ÷ 3 = 24cm3
・三角すい ウ - あきg = 6 × 6 ÷ 2 × 6 ÷ 3 = 36cm3
・三角すい ウ - Aag = 6 × 6 ÷ 2 × 6 ÷ 3 = 36cm3
・四角すい ウ - あアAg = 6 × 6 × 2 ÷ 3 = 24cm3
・三角すい g-aキG = 6 × 6 ÷ 2 × 6 ÷ 3 = 36cm3
の4つを切り離します。立方体の体積は 6 × 6 × 6 = 216cm3 なので、216 - (24 + 36) × 2 - 36 = 216 - 156 = 60cm3 となります。

(お詫び) 紙に取ったメモの写し間違いで解答を間違えておりました。失礼いたしました。

(3) も同様です。ただし、今回は いイBb を通る平面で切った直方体 = 6 × 6 × 5 = 180cm3 から次の図形を切り離します。
・三角すい オ - いきg = 5 × 6 ÷ 2 × 6 ÷ 3 = 30cm3
・三角すい オ - CGg = 4 × 6 ÷ 2 × 6 ÷ 3 = 24cm3
・四角すい オ - きキGg = 6 × 6 × 2 ÷ 3 = 24cm3
・三角すい C - いbg = 5 × 6 ÷ 2 × 6 ÷ 3 = 30cm3
・三角すい C - いイオ = 3 × 6 ÷ 2 × 6 ÷ 3 = 18cm3
・四角すい C - いイBb = 6 × 6 × 1 ÷ 3 = 12cm3

したがって、180 - (30 + 24 + 24 + 30 + 18 + 12) = 180 - 138 = 42cm3 となります。

感想

(1) は簡単すぎるので、できないでは済まされないでしょう。

(中学受験コベツバで (1) の難易度が B となっていましたが、何かの冗談だと思います。いわゆる難関校ではない受験生でも解けそうな問題です。)

(3) は (2) より多少めんどうなことになってはいるものの、本質的に (2) と同じ問題なので、(2) ができるかどうかが分かれ目です。しかも、この問題が合否の分かれ目になった可能性も否定できません。

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