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【女子学院中学校2021年度入試算数第5問】いつもと違うサイコロの列挙問題

今回はさいころによる「○○であるものをすべてあげよ」というタイプの問題(列挙(れっきょ)問題)ですが、いつもと違って向かい合う面の数の和が7ではないので戸惑ったかもしれません。

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女子学院中学校・高等学校、
2009年11月23日、IZUMI SAKAI撮影、Wikipediaより

問題

図のような立方体の展開図の面に1から6までの整数を1つずつ書きます。組み立てたとき,3組の向かい合う面の数の和がすべて異なり,いずれも7にならないようにします。面(あ)に「6」を書いたとき,面(い)にかくことができる数をすべてあげると(      )です。

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(注) 本文中の (あ) と (い) は○の中に「あ」と○の中に「い」です。

解答解説

今回は可能なさいころをすべてあげる必要はないので、あくまで「6」の向かい側に何がくるかのみを考えていきます。ひとまず、サイコロの目の合計が21であることは覚えておいてください。

面(い)が1のとき、向かい合う面の数の和が7となるのでありえない。

面(い)が2のとき、6 + 2 = 8 であるので、残りの合計は21 - 8 = 13 で、残りの向かい合う面の数の和の組合せとして (4,9) が考えられます:2が使われているので、(3,10) は不可能、(5,8) や (6,7) は条件を満たしません。で、1 + 3 = 4 かつ 4 + 5 = 9 という組み合わせがありえます。

面(い)が3のとき、6 + 3 = 9 であるので、残りの合計は21 - 9 = 12 で、残りの向かい合う面の数の和の組合せとして (3,9) は9があるのでダメ、(4,8) は 4が作れずダメ、(5,7) は 7 があるのでダメ、(6,6) は同じ数字であるのでダメ、ということで不可能です。

面(い)が4のとき、6 + 4 = 10 であるので、残りの合計は21 - 10 = 11 で、残りの向かい合う面の数の和の組合せとして (3,8), (5,6) が考えられます。これはどちらも可能です。(前者は1 + 2 = 3と3 + 5 = 8、後者は2 + 3 = 5と1 + 5 = 6)

面(い)が5のとき、6 + 5 = 11 であるので、残りの合計は21 - 11 = 10 で、残りの向かい合う面の数の和の組合せとして (3,7), (4,6) が考えられます。これはどちらも可能です。(前者は1 + 2 = 3と3 + 4 = 7、後者は1 + 3 = 4と2 + 4 = 6)

ということで、答えは 2, 4, 5です。

感想

今回の解答には可能なサイコロをすべてあげていますが、実際にはすべてあげる必要がありません。

あまりきれいな方法はないかもしれませんが、泥臭くあげていってもさほど時間はかからないと思います。

ただし、こういう問題は明確な解法がないため、勉強してできる問題でもなく、受験生にはむしろ難しいのかもしれません。

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