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コロナ対策について思うことなど

アフターコロナ…というよりウィズコロナでの営業が始まった。
緊急事態宣言下ではテイクアウトのみの営業になっていたウチの店も、宣言解除とともに店内営業を再開し、少しずつではあるけれども、日常を取り戻しつつある。

店内営業については県からのガイドラインがあり、それに従う形でいくつかの対策を取った。
それについてまとめてみたいと思う。

1.客席の間隔を確保する

飲食店としては比較的ゆったりした空間が保たれている当店だが、すべての客席間隔を基準どおりに広げるのは難しい。
だが、椅子4席のテーブルと囲炉裏周りの席、小上がりのちゃぶ台席、の3つのエリア同士は充分な間隔があると思う。
加えて、今までも補助的に使ってはいた屋外のテラス席をきちんと整備し、居心地の良いオープンエアの客席を2テーブル用意した。

そして、それぞれのエリアを必ず同じグループ(ファミリー、カップル、友人同士)で使ってもらい、囲炉裏周りも相席にはしない。

そもそも、車での来店が95%以上と思われる当店で、同じ車に乗り合わせてやってきたグループの人たちにソーシャルディスタンスを守ってもらう意味はないと思うので、個々の席を隔離するような対策は取らない。
それでも、ここで待ち合わせて飲食する方たちもいるかと思うので、対策を取らなくても絶対大丈夫ではないだろう。
ただ、カフェで飲食する楽しみの中に、単に食べたり飲んだりすることだけでなく、その時間・空間を共有する人とのコミュニケーションが占める割合は大きいと思う。そこが削がれるなら、店内営業しないほうがいいくらいだ。

飲み物を作る調理スペースと対面になり、距離も近いカウンター席については、個人で来店され面識のない人同士が隣り合う機会も多かったので、思い切って廃止した。カウンターは商品を置くディスプレイスペースにした。

これらの対策によって、店内の最大客数は半分以下になった。

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2.手指消毒液の設置とマスク着用

消毒液については、品不足でどの飲食店も入手に苦労していたと思う。ようやく出回り始めてほっとしたというところ…当店も3月から入口に設置し、お客様には入店時に使っていただいている。
入口は、古民家なのでいわゆる引き戸であり、物理的に手で開けないと店内に入れない。
なので、それを触る前に消毒液があるほうが心理的には安心だと思うのだけれど、あくまでも任意のお願いなので、万全かと言われると、そうではないかもしれない。
マスク着用についても、いわゆる「新しい生活様式」で推奨されている限りのお願いであり、人にはいろいろな事情があるし、気分もあるし考えもある。「お願い」どおりに振る舞わないからといって、それを「悪」と見なすのはお門違いというものだろう。

もちろん、スタッフ側はマスク着用で接客し、いつも以上にこまめに手洗いしている。特に、お会計時には神経を使う。しかし、感染対策としてどこまで有効かという不安も常にある。

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3.客席まわりの消毒など

客席まわりの備品(紙ナプキン立て、シュガーポットなど)は調理スペースに引き上げ、テーブルの上をすっきりさせた。
客席にはメニューとお水のポットだけを置き、お客様が1組退席される都度、テーブル、椅子、メニュー、ポットをアルコールスプレーで消毒する。カトラリー入れなどもアルコール消毒可能な方法に変えた。

お客様が退席した後の片付けというのは、意外と手間ヒマかかるもの。
次のお客様が待っているような場合は特に、沢山の食器をコンパクトにまとめて運び、テーブルを拭くだけでも忙しいのに、プラスアルコール消毒の手間が追加される。
これが意外と、ボディーブローのように効いてくる。「手が回らない」感じになってくる。

だがこの状況下で、サボるわけにはいかない。

いいなと思うのは、自作してパウチ加工しているメニューが常にピカピカでクリーンに保たれること。
不特定多数の人が触れるものって、結構汚れやすいんだなぁと今さらながらに思う。
ウイルス対策ではあるが、除菌もされるのは気持ちがいいし、お客様も安心だろう。

4.経営的な課題

首都圏からのお客様が多い観光地なので、客足はまだまだ戻らない。
が、先日の日曜日は各テーブルがほぼ間を置かずに埋まる感じで、結構忙しかった。それでも、本来のオンシーズンの休日に比べたら半分くらいの売り上げ。客席を減らし、密を避ける対策を取っているので、これ以上はなかなか難しいと思う。
状況が好転して、今よりお客様が増えてきた場合に、どう対応したら良いのか…悩ましいところだ。

確実に言えることは、もうコロナ前のやり方に戻ることはできないということ。
コロナが教えてくれたのは、コンパクトで密度を高くすることで稼ぐ時代は、もう終わりだということ。
具体的に何をどうするかは、まだ全然わからないけれど。

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