幼児期の好き嫌い。こどもの食育歴10年のさやつぼ先生の場合
幼児期の食に関する悩み、よく聞きますね。
せっかく作ったのに「食べてくれない…」
野菜をほとんど食べないけど、大丈夫だろうか!?と心配になる気持ちよく分かります。
私の息子も、離乳食は沢山食べていたのに、2歳頃から食べない食材が増えてきました。
管理栄養士としては、いろいろな食材を食べてもらいたい、幼児食は重要なのにどうしようと考えていました。
そんな中、幼児食の好き嫌いを諦めた→再び向き合う→結果的に克服した話をします。
※分かりやすく好き嫌いと表していますが、幼児期の食べないのは好き嫌いではありません。気分、食感など、たまたま食べないということが多く、ある日急に食べるようになることが多いです。
■2歳児の好き嫌い、3歳で改善された話
1.最初は諦める気持ちをもつ
妊娠中から、こどもの食事はこだわり、成長期によい食生活を心がけていました。離乳食にもこだわっていました。
おかげで、順調に進んでいるかのように見えました。
しかし、イヤイヤ期と同時に、食べるものも選ぶようになって、残すようになりました。
会話もしっかりできるわけじゃないし、無理やり食べさせるのも難しいので、どうしようか悩みました。
そして、あらゆる方法を試した後、諦めました。
ごはん(米)はしっかり食べていたし、「今はこういう時期かな」と大目にみようと思ったのです。
ごはんは、糖質の塊みたいに思われていますが、タンパク質も、ビタミン、ミネラルも含まれているので、ごはんだけでも生きていけるからです。
好きなものしか食べない子でも、ごはんをしっかりと食べていたら、まずそこをほめたいと思います。
2.できることは試してみよう
ただ、管理栄養士としては、栄養バランスが心配なので、お米を「5分づき米」に変更しました。
多くの人が普段食べているのが「白米(精白米)」
精米をしていないのが「玄米」ですね。
そのいいとこどりのお米で、半分だけ精米しているのが「5分づき米」です。白米より、ビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれます。
これなら、おかずを食べなくても栄養素がとれているので安心です。
一般的には、雑穀ごはんや玄米は、3歳以上からがおすすめな食材ですが、フライングで2歳前後から、「5分づき米」にすることにしました。
息子も変わらず食べてくれたので、おかずを残されてもストレスがなくなりました。
また、食べられる食材も、沢山あるので、息子の特徴を理解し
・葉物野菜は苦手なので、小松菜は控えて、ごぼう、れんこん、ブロッコリーをあげる。
・肉は嚙み切れないようなので、小さく切ったり、好きな魚料理を多く出す。
・いもは好きなので、じゃがいも、さつまいもを出す。(いもは糖質が多いですが、ビタミン、ミネラル、食物繊維も含まれているので)
3.諦めていたら、こどもは調子に乗る
こどもの意見を尊重したい気持ちは分かります。ただ、こどもは楽な方に引っ張られていきます。
「これ、食べたくない!」と言って、親がそれを許可したら、次回からも食べません。
表面上は、こどもが食べないと言う→親は仕方なく許すという流れなのですが
実は、親が許してくれる→だから食べないという流れができてしまっているのです。
原因は、こどもじゃなくて、親の方にあるのです。残念ながら。
4.あくまで我が家の場合の改善策
しばらく、厳しくすることにしました。
嫌いなものを残して、食べる量が少なくなっており、心配なので食べられるごはんをおかわりさせていました。
母親としては、できるだけ食べてほしいので、食べられるものを与えていたのです。
しかし、嫌いなものを食べないとおかわりできないようにしました。
全部食べないと、好きな果物や牛乳もあげないようにしました。
最初の2~3日は、大泣きです。
「ごはんおかわり~」
「果物食べたい!!」
特に、朝が小食になっていて、食べる量が少ないので、さつまいもや果物を与えていたのですが
毅然とした態度で、ごはん、味噌汁、おかずを出し続けました。
(前から、毎日出していたけど、味噌汁、野菜は残していました)
この方法で、ほんとに大丈夫かな・・・、かわいそうかな・・・
と心が折れそうになりましたが。
4日目くらいから、普通に全部食べるようになりました。
え、こどもの成長って早い・・・!食べられるんや。
5.気づいたこと
この方法は、おすすめではありませんが、1つの例として知ってほしいと思います。
「こどもがごはんを余り食べない」という相談を受けたとき
多くの場合、おやつを沢山与えていることが多いです。
ごはんを食べてくれない→心配→おやつなら食べるからあげる
という気持ち、母親としてよく分かります。
しかし、こどもとしては
ごはん嫌がったらおやつもらえる→おやつを食べる
という流れになっているのです。
しんどいのですが、方法次第で
おやつあげない→仕方ないのでごはん食べる
という方法に変わる可能性はあります。
実施するときの注意点は
最初は、こどもが食べられる量・メニューに設定しておきます。
わざわざ嫌いな食材を並べて、無理やり食べさせるわけではありません。
少し頑張ったら食べられる量・メニューにしておいて、完食したらそれを認めてあげます。
完食することに慣れさせます。
こども園だったら食べるのに、お家では食べないという方は、お家でもちゃんと食べることができます。
食に関する悩みは、人それぞれなので、みんなに当てはまるわけではないですが、こういった方法もあります。
無理に食べさせないでほしいのですが、あまりにひどいと体と心の成長に影響は出るので、何か少しでも参考になればいいなぁと思います^^
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