震える
たまたま自身の携帯キャリアが、数種類の配信ストリーミングサービスをプレゼントしてくれるということで、
「これは!」と思い、携帯ショップに行って来た。先日のことである。
自分で出来んのか、という話だが、ずっと携帯ショップに行く用事があったのに、携帯ショップってやたら長くかかるし、結局いつもなんかようわからんから行きたくなくて、延ばしに延ばしていたのだ。
そこに配信サービスのプレゼントのお知らせ。
渡りに船とばかりに、ようやく重い腰をあげて、すぐ近くのショップに行って来た。先日の話だ。
渡りに船の使い方は合っているだろうか。
携帯に関する諸々の不明点は改善し、また改善しなかったものもありながら、ついでに例のプレゼントもゲットした。
ずっと気になっていて、でも迷いに迷い、3歩進んでは2歩下がりで埒があかなかった配信サービスを見られるようになった。期間限定ではあるが。
うほほい!と、途中、目を背けながらも、一気見した。
おー!
きゃー!
なるほどー。
あーこれがみんなが言ってたあれかー!
面白かったけど、怖くもあり、震えながら見た。
見終わってしばらくして、ずっと思い出しもしなかったことをはたと思い出し、また震えた。
独身最後の職場は、宅地(建物付き含む)に係る仕事だった。
売り込みの仕事ではなく、単なる事務員ではあったが、その道に関してはど素人だった。
仕事の知識としても役立つし、せっかくなんで、宅建の本も少し読んだ。頑張って資格を取れば良かったのだろうが、片手間に読んでいただけだし、途中でいきなり結婚が決まって寿退社したから、なんか中途半端に終わった。
ただ、その時に、法律とは本来、規則で人を縛るものではなく、弱い人、困っている人を助けるものであることを知った。大いに衝撃的だったし、明るい気持ちにもなり、未だにそのことだけ心に残っている。
さて話がそれてしまったが、その宅地に関わる業務の中で、震える思いをしたことを思い出したのだ。
まず相手(お客様)の方が震えていたけど。
購入していただいた宅地の支払いの振込票を出力し、送付する業務があったのだが、毎月の方もいれば、途中で繰上げ返済される方もいて、そういう申し出があった際にはまず試算をして、その金額、残りの返済年数などをお伝えしていた(基本電話対応)。その上で、繰上げ返済されるかどうか確認し、伝票を送付していた。まぁ当たり前っちゃあ当たり前の話で。
ちゃんと記録簿もあり、試算だけしてお申し込みはしない方、実際に伝票を発送した方など、ちゃんと誰が見てもわかるようになっていた。
これも当たり前な話。
当時のパソコンで計算、管理をしていたのだが、細かいシステムは忘れた。
そんなある日、お客様から電話があった。最初のひと声からもう怒りが伝わって来た。
振り込み票が届かないと。
銀行の融資ももう決まって、まさにやり取りをしている最中だったようだ。
どうなっているのかと。
すぐに調べたら、確かにだいぶ前に問い合わせがあって試算をしている。
が、本申込みはされていない。
それを伝えたところで、相手はもう怒りに震えているので、ただの言い訳にしかならず、すぐに送付手続きをした。
が、一括繰上げ返済だったため、そう、金額が金額であり、相手、いやお客様の怒りは収まらない。
「あなた、この金額を代わりに返済できるの?」
できるわけない。1,000万くらいだっただろうか…(覚えてないけど)
震えた。
上司にもすぐ伝え、銀行側にも伝え、すぐに対処したが、
「ちょっと気持ちが収まらない。
あなたと上司の方で、うちの主人にも電話入れてくれる?
それから、改善方法を書面で送って!」
「は、はい」
震えた。
ご主人にすぐお詫びの電話を入れ、これからの流れも説明した。
「あーはいはい」
拍子抜けするくらい気にしてなかったご主人。
上司にも怒られなかったけど、もう震えながら今後の改善、対策を便箋に手書きし、もちろんお詫びの言葉を何度も挟み、郵送した。
電話だけで済んで良かった。
まぁ宅地業務と言っても個人の会社ではなかったので、いやそれは関係なかったかも知れないが、なんとかギリギリ事なきを得た。
そんなことを思い出したのだった。
思い出してまた震えた。
仕事の失敗で震えたのは、これを含め2回かな。小さいのならもっとあるけど。
まさか念願の配信を見て、このことを思い出すとは思わなかった。
土地を扱うのは怖い。
幸い個人として土地の云々に関わることはないので安心だ。
ええ、実家にも嫁ぎ先にも土地はない。所有する土地も山もなにもないのだ。
とてもすっきりしているが、老後の不安がないわけではない。
少し悲しいし、少し震える。
震えついでに、積年の思いもぶちまけておきたい。
全国のファンの方々、ごめんなさい。
先に謝っておく。
もう市民権を得ている『会いたくて震える』についてだ。
このフレーズは空前のヒットドラマとなった『おっさんずラブ』の中でも、吉田鋼太郎演ずる『黒澤部長』のセリフとして使われている。
会いたいと言えば震える。
震えると言えば会いたい。
みんな知ってる。
浸透してる。
だが!
だがしかしだ!
会いたくて会いたくて仕方ない時に震えるか?
ずっと「否」と思ってた。
会いたくて会いたくて仕方ない時って、居ても立っても居られないのではないか?
なんなら駆け出すところだ。
震えてる場合じゃない。
駆け出すんだよ。
駆け出して、道に倒れて誰かの名前を呼び続けるんだよ。
それはちょっと怖いけど。
あーなんで好きになっちゃったのかな?(てへ♡)
じゃないんだよ。
そんなんじゃなくない?
私見ですよ、私見。
でもずっと言いたかった。
なんか代弁してくれててキュンとするぅ♡
なんて言ってる乙女たち、一回恋に落ちて来い。
巻き込まれて来い。
責任は持たないけど。
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