ひとりごつ

ひとりごつ
（＝ひとりごとを言うこと）

今、日本の経済を動かしているかも知れない『ちいかわ』の曲だ。
歌っているのはハチワレ（画像左端）
ちいかわ可愛い。

＊＊＊

私はひとりごつが多い。
職場でもだ。
なにも怒っていないのに、ビックリされたりもする。　
ひとりごつの言葉が強いらしい。
雰囲気が伊達だてにやさしいだけにビックリされる。
伊達だてのつもりはないが。

ココロの声が無意識にもれているようだ。
大したことは言っていない。
「なんだこれ！」とか「ええっと、これがこうだから……」とか「あ、アホや」とか。
最後のは自分ツッコミである。

＊＊＊

通勤電車の中。
ほぼおばあちゃんのおばちゃんが、目の前にいた若い男の子に唐突に話しかけた。
「背、なんぼあるん？」
男の子はイヤホンを外しながら、おばちゃんの方に耳を近づけていた。
ほんとにすごく背が高かったから、おばちゃんつい聞いてしまったのだろう。

この前は別のおばちゃんが、横に座ってスマホを見ている女の子に、
「それ何しよん？」と聞いていた。
「天気とか、見てます」
真面目に答える女の子。

そして今日。
発車のベルが鳴り始めたところに、おばちゃんが一生懸命走ってきた。
「待って待ってー！これに乗れんかったらー」
そしてギリギリ飛び乗って言った。
「接骨院間に合わんっ」
座っていた男子高校生たちの一人が「接骨院……」とつぶやいた。

＊＊＊

みんなココロの声がもれている。
思ったことをしまっておけないのだ。
ひとりごつと一緒だ。
これっておばちゃんあるあるじゃなかろうか。

私はおばちゃんになったのだ。

《あとがき》
私は上に登場したおばちゃんたちに別段嫌な気はしなかった。面白いなと思った。私も限りなくそちら側だから？だが、仕事中のひとりごつは、ほかのスタッフの気が散りやしまいか。
気をつけようと思う。
（ここで『ひとりごつ』の歌が流れる）
終わり。