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恋愛という難しいもの

私は「この人かっこいい」とか「このキャラ好き」とかいうのはわかるけど、燃えるような「この人じゃなきゃダメ!」「絶対付き合いたい」という気持ちがわからない。
困った体験談とかでよく「好きすぎて相手に迷惑かける人」とか聞くといっそ羨ましいと思う。

いや、ただ今までの恋愛が失敗だと思っているから好きだったと認めたくないだけかもしれないが。


幼稚園に入る前くらいの頃だったか、私は少女漫画や女性アイドルが好きだった。
それゆえか結婚にも憧れを抱いていた。
母に「私も結婚出来る?」と聞いて、お嫁さんになるのが夢だった。

だが、父が毎晩酔っぱらって大声で家族の暴言を吐く毎日で男の人、父親というものが信じられなくなっていた。
大好きな女性アイドルも週刊誌に書かれていた噂を見たのか父は「そいつ性格が悪いぞ」とゲラゲラ笑ってバカにされた。
父と姉がゲームやアニメが好きだから同じようにしないと仲間外れにされるとお人形遊びからオタクの趣味をするようになった。

父は私が小さい頃から「男が生まれて欲しかった」「男の子が良い」と文句をよく言っていた。
「男の子が生まれたらつけたい名前もあった」と言っていたし、実の子供より近所の男の子や親せきの男の子をとても可愛がった。
幼い頃の私は男の子みたいになったらあんな風に優しくしてくれるのだろうかと男の子のふりをして野球帽をかぶったり、一人称を「ボク」とも言っていた。

小学校高学年の頃に好きな男の子がいた。
でも男の子は怖かった。
小3の頃にいじめにあっていて、好きになった当時はいじめはなくなっていたが…気づかれたらその子まで馬鹿にされるんじゃないか、そうじゃなくても好きな子本人が私のこと気持ち悪く扱うようになるのではないかと怖かった。
絶対に気づかれてはならないと思った。


小中高といじめにあっていたので家も学校も親せきが集まっても居場所も味方もいなくて地獄だった。
マンガみたいに異世界の王子様が助けに来て好きになってくれて連れ出してくれないかなという妄想をよくしていた。

人に優しくしてもらいたい、愛されたいという理由から恋愛は憧れだった。
自分を特別扱いしてくれる。
守ってくれる。
父のいないとこに逃がしてくれる。

でも、もし実際恋人が出来てもあの精神的虐待をする父親、妙に男の子に馴れ馴れしく自分の息子のように可愛がるあの父親が義理の父になるのは可哀相だと思った。
付き合うくらい私が好きになる相手は幸せであって欲しい。
だから余計自分は恋愛とか結婚とかしちゃいけないと思った。


かっこいいなとか好きだなと思うような人はリアルにもいたが、付き合いたいと思うことは無くなった。
なのでずっと付き合ったこともなかったし、恋愛も結婚も憧れだけど私は一生一人なんだと思ってたし、早く死にたいということしか考えられなかった。

30代前半頃にネットで付き合おうと言われ、私が東京に会いに行ったりしてはじめて男と付き合うことになりました。
正直言うと好みでは無かったです。
でもすごく好きと言ってくれるし、一人暮らしだから一緒に住もうと言ってくれていたので家から出られるのか…生活費も出してくれるって言ってくれてるしと思いました。

でも一緒に住む勇気はやはり無かったです。
札幌と東京なので基本ネットでの付き合いでした。

しかし過去記事で書いた事件があり、同棲することになりました。
はじめて家以外の所に住むことになってすごく嬉しかった記憶があります。
行った初日に他の女の子と二股をかけられていたことがわかり、ああ、やっぱりこの人も私が一番じゃないんだと一気に冷めました。
やっぱり私のことを好きになる人間なんているわけなかったんだと納得しました。

でも帰れないし、暮らしてて楽だしそのうち捨てられるだろうけどお金も出してくれているし我儘言ってはいけないと思いました。
性的なこともその時はじめてで。
性的行為のことより、自分の体は汚くて気持ち悪いし臭いと思っていたので嫌がられそうなことの方がすごく怖かったです。
自分から相手に触れるのも下手なことをしたら怒られ怒鳴られるのではと怖くて「触って」と言われても怖いし気持ち悪いし出来ないまま、相手が色々してくれるのを父が持ってたエロ本やエロゲーの知識でなるべく相手を不快にさせないように邪魔しないように身をまかせていました。

そんなだから勿論行為が楽しいとかは無かったのでしょう。
同棲というより本命がくるまで居候させてもらっている身だし、父のようになったら怖いから憧れの「恋愛」という感じを楽しみました。


その経験から恋愛をしたら家から出られるんじゃないかという発想になっていっていたかもしれません。
若い頃のように父がいるから可哀想…というのは、遠い所に一緒に住まわせてもらえば父に会うこともないから大丈夫だと思いました。


でも男は性的行為をしないと恋人になれない。
そう思った私は性的なことの勉強をはじめました。
ちゃんと上手に出来たらもっと好きになってくれるのではないだろうかと思いました。
でも色々聞いたり見たりしていけばいくほど、自分には無理だとしか思えませんでした。

相手よりも自分が気持ち悪くて汚くて臭くって。
他の女の子たちはみんな魅力的だから恋愛出来るけど自分は出来損ないの生き物だから恋愛なんて無理だと思いました。


今では勉強はやめて自分に正直に性的行為は無理だと思うし、人を恋愛的に好きになることも無理だなと思います。

たまに好みの容姿の人と会ったりして話して優しそうだったら「好きかもなぁ」と「この人相手なら性的行為も頑張って出来るようになるかなぁ」とか気持ち悪いことを思ったりするけど「まあ私なんて相手にされない」とすぐに諦めるし気持ち悪いことを思ってしまったことに申し訳なさがいっぱいで自分が嫌になってしまいます。

自分のことじゃないエロだったら大丈夫だし、読んでてプレイしてて興奮するなぁと思ったりもするんですが。


なんか書いててよくわからなくなってきたし、だいぶ長くなってしまいました。


とりあえず、恋愛は今でも憧れで自分には無理なもので羨ましいなと思うものです。
一人暮らしをして逃げ場所の為の恋愛をしなくなった今なら男の人を本気で好きになれるのでしょうか…。

いや愛犬以上に好きになれる相手がいるとは思えません。
恋愛は憧れではありますが…。


トップ画像はみんなのフォトギャラリーで見つけたろこさんのモノクロのハートです。

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