都合のいい耳

私の母親が毒親で
私は13歳から育児放棄されてきて
自炊してきた
同居しているのに
母親はご飯を作らない
父親もいるけど毎日飲み歩く為
夜は不在だった

これが普通の家だと思っていた頃は毎日必死だったので
様々な情報をテレビや本で得て
料理を作っていた

お陰で今は何も困らないが
最近実家の片付けをしていて
料理を姉や甥っ子、そして母に作る機会があった

みんな美味しそうに食べてくれる

そして母親も美味しそうに食べる
その様子に嫌悪感を覚えた
この感じなんだろう
私の料理を美味しそうに食べる姿がとてつもなく嫌なのだ
私には何もしなかったくせに
という50歳過ぎても尚沸き上がる感情
その感情が幼くて自分でも気分が悪いが噴き出すのだ

母親の希望を何でも叶えてきた父親が他界したので実家に1人で置いておけなくなった母
片付け中も好き勝手している
そんな母親に色々とものを申してみたが必殺技なのか本当なのか分からないが

聞こえないふり

を繰り出されたので
心折れ精神的に少しだけダメージを食らう
他人ならスルー出来ることが
身内となると
出来ないのが悔しい
まだ母親にどこかで期待している私も愚かだなと思う

私の辛辣な言葉は聞こえないふりをするが
ちょっとした悪口は
聞こえているようだ
そして真っ向から反論してくる
母親の反論は理路雑然、混沌、迷走で理解できない
年老いてなお持論を展開し自分を有利に落とし込んでくる母親への嫌悪感は増幅するばかりだ

お母さんが大嫌いです
もちろん本人には伝えないが最近言葉にして私は言えるようになった
産んでくれた事には感謝していますが
私はお母さんが大嫌いです

親不孝でもなんでもない
私が彼女に対して思う感情なだけ

実家の片付けをしながら
また自分の気持ちが
前を向いて行く