セールスフォースへの転職をオススメしない理由 & 強みと買収の歴史を考察
※この記事は、セールスフォースの転職体験談を生々しく公開しており、広く拡散する内容では無いため、途中から有料としています。
この記事では「セールスフォースへの転職をオススメしない理由」について、3名の転職体験談を元に、外資系IT業界で10年以上の経験がある私が、独断と偏見を交えながら考察していきます。
今やSaaSベンダーの雄として、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けるセールスフォース。
元々、CRMやSFAといった、顧客管理システム、営業支援システムからビジネスをスタートさせた同社ですが、今や売上はグローバルで3兆円近くにもなるITベンダーの代表格です。
日本法人であるセールスフォースジャパンも、今や従業員3000名近い規模にまで拡大し、就職先、転職先としての人気も高まってきており、日本のIT企業や、異業種から転職する人も増えています。
昨今では、同社の分業型の営業プロセスを体系化した「The Model」が、 SaaS界隈ではモデルケースのようになっていて、その確立された「組織営業」の形は目を見張るものがあります。
年々、IT業界内での存在感は大きくなっていて、キャリアという意味でも、セールスフォースに数年在籍し、結果を出すことができれば、市場価値として高く評価されることは間違いありません。
一方で、セールスフォースは仕事が「激務」「キツい」という評判・口コミも多く、入社したものの仕事がつらかったり、社風が合わなかったりして退職してしまう人も少なくありません。
私自身、セールスフォースへ転職した人、今も働いている人を数多く知っていますが、「苦しんで辞めた人」「後悔した人」を何人も見てきました。(もちろん、やりがいをもって働いている人もたくさんいますが)
セールスフォースは「成長できる環境」であることは間違いなく、外資IT業界への転職の第一歩としては悪くない選択肢だと思いますが、カルチャーとしての「クセ」の強さ、独特な営業マネジメント手法については確実に向き不向きがあると思っています。
そういった内情を知らずに、なんとなく「外資ってカッコいい!」「オフィスや人がキラキラしている!」くらいのイメージで入社してしまうと、入ってから大変な思いをすることになります。
この記事で、セールスフォースでは「こんな辛さがある」「ここは覚悟しておいた方がいい」というポイントをお伝えし、入社後のギャップに苦しむ人が減ればいいな、と思います。
内容としては、実際にセールスフォースで勤務していた友人の体験談を元に、同社の仕事やカルチャーについて、内情やその厳しさを公開していきます。
さらに、セールスフォースが「ちょっと合わないかも、、」と思った人のために、私が考える「その他のオススメの選択肢」についても紹介します。
また、体験談とは別に、セールスフォースの強さの秘密を、IT業界の歴史的な背景や買収の歴史から遡って考察した記事を追加しました。同社に興味がある方は、この部分だけ読んで頂いても価値があると思います!
繰り返しますが、セールスフォースへの就職や転職そのものは、別に悪い選択肢ではなく、向上心のある人が力をつける環境としては素晴らしいものがあると思ってはいます。実際に「この点は素晴らしいと思う」というポジティブな側面も記事の中で触れていきます。
一方で、同じ外資系IT業界の中でも、独自なカルチャーと仕事の厳しさがあることも事実で、同社への転職を希望する人には「こんな意見もある」ことを知った上で、入社を決断して欲しいと思います。
前置きが長くなりましたが、ここから「実際にセールスフォースに転職して後悔した人・苦しんだ人」の体験談を紹介していきます。
体験談1:中小担当営業が激務で1年半で退職したAさん
まず、私のかつての同僚で、セールスフォースに転職したものの、1年半で退職してしまったAさんの事例を紹介します。
Aさんは、同じ外資系IT企業の営業から、セールスフォースのMid Market Salesのポジションに入社。
セールスフォースの営業組織は、「担当する企業規模」ごとに、営業組織が分かれており、Mid Market Salesは社員数200−600名程度の、いわゆる中小企業相手に営業をする仕事です。
入社してすぐ、中途社員向けの研修があり、これはコンテンツも充実していて、非常に実になるものだったようです。
製品群の特徴や強み、それぞれの事例、効果的な売り方、セールスプロセスなど、あらゆる情報が詰まっていて、入社早々、多くの学びがあった、とのこと。
セールスフォースは「社内での情報共有」にとても熱心な会社で、これまで積み上げられてきた「成功体験」が蓄積され、公開されています。それらのノウハウが詰まった研修やトレーニングはかなり充実していて、中途入社した人でも、やる気があればすぐにキャッチアップできる点は魅力だと思います。
他の外資だと、「入社後は、ほぼ放置され自分ですべて学ばないといけない」とか「社内の情報共有がなく、自分から人に聞かないと何も分からない」という環境もザラなので、情報共有のカルチャーがあるのは素晴らしいことです。
そんな、充実した研修を経て、Aさんは意気揚々と現場に配属されることになりましたが、地獄が待っていたのはここからでした・・
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