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ダイヤモンドは永遠に、居酒屋だって永遠に

この騒動が始まった頃、居酒屋の類はもう終わりだと言う人が居たと記憶しています。これからは自宅でネットで繋いでモニター見ながら飲み会。もう戻りませんね。世の中は変わるのです----。

冗談じゃないですよ。モニターの前に座って飲み会?そんなのやってる人って居るんですか。そんなんで、楽しめます?美味しいですか。いちいち誰が付き合うのですかそんなのに。報道でそんな映像も流れたのを記憶していますが、要するに報道のために作ったのでしょう。その人たちだって私生活で本当にそんなことしてるのですか。首を傾げますね私は。

ちょっと何かあったからと急にしたり顔でそんなことを言い始める人、私は随分と苦手です。アシダカグモの次くらいに嫌いです。第一自分の後ろにある変なものまで写ってしまったらどうするんですか。そんなことに気を付けてまで、そんな面倒を乗り越えて誰がやるんですか。

居酒屋は、そこへ行くから飲めるのですよ。居酒屋料理が並ぶ。だから楽しい。自宅では居酒屋のように飲まないですよ私だって。家飲みやり始めたら身体も潰れますよ。元々居酒屋趣味のない人が、つい思い付きでこういうことを言う。悪乗りの空気乗りですよそれは。

世の中変わるのです、元へは戻りません?

何を言うとんですか。ずっとこの騒ぎが続いて欲しいのですか。いったいどんな脳みそですか。違った世界を作りたいのですか。私は真っ平です。だいたいこの日本に於いて、居酒屋が元気ない時は景気もダメです。

先日も言いました。私は居酒屋を二通りに楽しんでいます。ぼんやりと孤独に飲みながらもあれこれと考え事をする。時にはそれをメモする。ちょっと気になったペンを買ったら、そんな時こそ試し書きは無上だ。メモは役に立ったり立たなかったりするけどそれで全然構わない。別に考え事をしなくても構わない。考えなんかまとまらなくても良いのだ。そこでそうやっていることが、何かを良い意味でリセットしたり溜まった余計なものを洗い流したりしているのかも知れない。

更に、別のタイプの居酒屋では、その店での知り合いと言うのがある。そこでしか会わない。しかし何度も顔を合わせて世間話をする。これが楽しい。これらを無駄なことと考える人は全て合理的に生きている見事な人でしょう。自分はそんな立派なタイプではありません。つまりは優秀なタイプではない。

でも、大多数はそうなのであって、その人たちのかなりの割合は居酒屋を必要としているのです。私もそうです。ある夜などは、初めて遇う歌手の玉置浩二に似たオッサンに-- 今日は良い酒になった。あんた元気でな--と帰りにハグされたこともある。オッサンにハグされてもうれしさ半分だし今はさすがに遠慮しますが、しかしそれが世の中ですよ。それがなんですか、これからはネットで?冗談じゃありませんよ。好きなら勝手にやってくださいよ。

だけどね、ふと気にもなるのです。これから世界は変わる。以前と同じではない。そういう人がいったいどんな世界を望んでいるのか。徐々に元に戻って行けばいいなと考えるのが普通ではないですか。

そういう人の頭の中では、少なくとも居酒屋は消えているでしょうね。でも、私だって変わることを否定しているのではないですよ。例えばスーパーの総菜なんかは必ずラップにくるまれるようになりました。あれは良かったと思います。もう元には戻らないでしょう。ずっと気になっていたのですが、むき出しで置かれていた揚げ物や鮭の切り身なんか一旦カゴに入れたのを袋を逆さにしてバラバラと戻す下品な輩がいましたからね。

また、レジで他の客とくっつかないで良くなった。何故か気持ち悪いほどくっ付いてくる人って、確かに居たのですよね。まあ、そう言うのが減ったのは良かったと思いますよ。べらべらと喋る時に唾を壮大に飛ばす人から遠ざかる理由ができましたよね。あまりあからさまだと以前は角が立ちました。

元に戻れば良いなと言うのは、楽しかったことは今まで通りにと言うことなんです。何でも元に戻す必要はありません。

えっへっへ、月替わりのしょっぱなに大層無責任なぼやきを言ってしまいました。たまにはやりたいと思いますよ。

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