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東松山にあったと伝わる遊園地の跡を探して歩きました

個人的にそう言うのが好きなこともあって、以前から機会があればブラッと行ってみたいと思っていました。勿論、運動不足解消のためでもあります。だがそれ以上に、ひとつ何かのきっかけがあって、知らないところを訪れてみるのが好きなのです。きっかけもないのに訪れると言うのは何だか無理やり感があって、私としてはちょっとばかりしっくりしないのです。なかなか難しいものです。

西友からブラブラと歩く

でも場所がなかなか判りませんでした。某居酒屋さんでそんな世間話をしたらたまたま教えてくれる人が居て、更にネット上でも書いてくれている人がいて、場所はどうにか判明しました。西友のちょっと向こう、市営球場の手前に広がる雑木林や空き地っぽい辺りがどうやらそれのようです。

東松山は私が飲む街でもあります。依然として地元で飲むことは少ないので飲むと言えばこの街にきます。この街にこんなに縁ができるとは思いもしませんでした。地方デパートの薄いファンである私は、くれば必ずまるひろデパートに立ち寄るのは以前にも語った通りです。西友に足を運ぶことも度々です。なので、判ってみればこんな場所だったのかとの思いしきりです。


徘徊を勧めるのではありませんので地図は載せませんが、付近を流れる市野川を渡って割と近代的な団地を歩いて市営球場を目指せば自然とそこへ出るはずです。

市野川

渡る橋の上からの眺めはのどかそのもの。明るいですがもうそろそろ夕方です。影の長い事。何年か前の豪雨ではここはどうだったのかな。


団地を歩いていると中ほどに右に折れる道があったので行ってみました。すぐに脇道があって畑に出ました。作業をしている人が何人か居ましたが、物好きに歩く人間には無関心です。この道をそのままずっと突っ切れればと思いました。目の前に見えている林が既にその辺りだと思われます。


そのまま行くと林に入って行けそうな畔がありました。見当ではこの林とその向こうが目的地のはずです。


畔を進んで林のなかを覗いてみました。猫が居て飛んで逃げて行きました。瞬間で撮影するチャンスはありませんでした。しかし覗くと何かありますね。青っぽく見えるのはシートでしょうか。そのまま行けそうな気もするのですが、蜘蛛の巣が苦手なのでもうちょっと開けたところがないか、反対側から回ってみようと思いました。


引き返す途中にジャンクな奴がありました。空き地を歩くとこういう光景はどこにでもあります。きっと錆びて溶けてなくなるまで放置して置くのでしょう。


歩きながら、他にすることもないので野草など撮影しながら…。ほぼ逆光。


来た道を団地の道路まで戻ってグルッと北側へ回りました。するとこの門がありました。これが多分遊園地の正門だったようです。色々調べたのですが、以前はこの門は破られていてしばらく開いたままだったようです。その時は堂々と入り込めたのでしょう。チラホラとそう言う人が訪れるせいか、或いは管理者がその後決まったとかの事情があるかも知れません。


しかしその脇から周囲を回るように下りて行く道があったので行ってみました。何かあるけどこれは多分遊園地とは関係ないでしょうね。どう見ても荒れた林なので綺麗なものじゃないです。


行けそうな気もするのですが、どうもね。あまり入りたい雰囲気じゃない。


何でしょうねこの建物は。木造と思しき階段が見えますが、遊園地は廃墟になって既に何十年にもなるので木造は残ってないでしょうね。とするとこれも遊園地とは関係ないかな。ザッと見渡した限りではもう興味深いものはありそうにないです。そのままずっと下ると先ほど反対側から来た場所に出ました。なので戻ることにしました。


道路に戻って歩くと別の門がありましたが、これも昔は開いたままだったようです。なので多分入り放題だったと思われます。私は立ち入り禁止に敢えて入らないようにしていますので、ちょっとつまらないですが我慢しましょう。


道路の向かい側に東松山市民大学なる建物があります。市民大学というのは、生涯学習みたいなことをやっているのですかね。こういうものの近くですから、分かってしまえば探すのに難しいところではありません。

東松山市営球場

廃墟の反対側には市営球場もあります。ちょっと興味があったので寄ってみることにしました。どうして興味があるのかと言えば、少なくとも私の環境の周りには、ドーンと開けた広い場所がないのですよ。するとそのスケール感というか、そういうのをちょっと見てみたいというか、感覚を調べたかったのですね。


簡素な造りではあるのですが一応のスペースはあるようです。しかし人がグランドに居ないと今ひとつスペースを実感できません。この球場はセンター120メートル両翼92メートルとあります。その距離はどんなものでしょう。これはスマホのやや広角で撮っているので広く見えますが、私には随分フェンスが近くに感じます。


私は甲子園球場や今の東京ドームにもその前の後楽園球場にも行ったことがあります。後楽園では何かの催しでグランドにも入れました。その時のフェンスまでの距離が、やっぱりこんなに近くなのかと意外に思いました。私が打っても入りそうな感じ。

昔の後楽園球場はセンターはともかくその両翼は実測では87メートルしかなかったとか言われていて現在のメジャー級の球場と比べるとかなり小さいのですが、それを考えに入れても随分狭く感じられました。こんなのでホームラン打つのに苦労するかなって感じですね。

しかしこれは距離とスペースの感覚がとれていない人間の錯覚なのだろうと、実は思うのです。私のようなロートルでは、しかも普段身体を鍛える習慣のない人間には、仮に力いっぱい投げたとしても、多分ホームからファーストまで届かないと思います。山なりならともかくね。打ってもセカンドを越えるかどうか。実は肉眼であっても遠距離になるほど詰まって見えるのでそう思えてしまうのですね。


家一軒潰したら更地は狭いと感じるのと似ているでしょうか。しかし逆に感じる人も居るのでそこが面白いのです。更地にした方が広く感じる人が現実に居る。不思議なものです。

鍵がかかっていてグランドへ降りられなかったのが残念ですが、いつか試合でもあったら見に来ようかな。


という訳で球場を一周して道路に出てそのまま交差点まで降りてきたら何やらの廃屋がありました。ここは何だったでしょうね。コンビニかな。コンビニはあまり出入り口に出っ張りを作らないと思うのですが、何かの営業所だったかな。


周辺を歩くと空き家とかもぬけの殻になった事業所とかをほんとに沢山見かけます。景気良く営業していた時代ってあったのでしょうかね。それとも目算違いによる閉鎖なのか。色々考えさせられます。


前には広い駐車場があって、そこから眺めると、かなり広い空き地が拡がっていました。これはかなり広いですよ。ここも何かの跡地なのかな。もしかしてここも全部が遊園地だったのかな。まさかね。


右手に見えるのが散策した林です。この林の中が遊園地だったと言うことですね。結局は立ち入りませんでしたが、個人の手による遊園地だったということなので、精々広さはそんなものでしょう。それにしても、ほぼ完成と同時に閉園したという不思議な成り行きだったそうで、どんな事情だったのかな。営業していて一度でも遊んだことのある人って居るのですかね。人間の夢と挫折というか、ちょっと残念な気がします。どれくらい資材を費やしたでしょう。


帰りに、今度は逆から市野川を眺めます。随分陽が傾きました。あ、でも不思議です。逆を向いて歩いているはずなのに影の方向が同じですね。川が曲がってるせいかな。

首を傾げて歩きながら、きょうはどこで飲んで帰ろうかと考えている訳ですね。どちらかと言えば、目的の遊園地跡には既に廃墟らしい雰囲気もなく、ただのゴミの散乱する雑木林。市営球場の方が興味深かったですね。でも、面白かった。歩くのは良いことです。あまり飲んではいけない今の状態ですが、それでも、後で軽くやろうと思うから歩くのも楽しいのですね。

身勝手な考えでした。

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